LIFE LIKE BLUE

Diary Log-2004-01

1月31日

1日書かないとすげえサボった気になって申し訳ないような気分になりますやらなにやら。

月末まで論文にかかりっきりというようなことを書いてましたけど、どうやら来月までかかりっきりになりそうです。もうね、何が嫌かって、参考文献読みながら書くと、その文献に全部書いてあるから、今更自分がそこから引用して書く意味ないんじゃないかと。そうなってくるわけです。書く意味。そんなのは自分が卒業するためという以外ないわけですが。

「TV Taro」というテレビ雑誌を買ってるのですが、そこの巻末に載っている映画批評が非常に気に食わない。二人組が対談式に最新映画の批評をしていくんですが、これが極めて酷い。今月は「ラストサムライ」がお題だったのですが、もうひたすら重箱の隅をつつくように突っ込むわけですよ。やれ合戦の森の中にソテツが生えまくっているのがおかしいとか、官軍が忍者を送り込んでくるのが笑えるとか、渡辺謙が英語ペラペラなのは何で?とか。そんなことみんなわかってるって!わかった上で楽しもうとしてるのに、いちいち突っ込まれると腹が立つんですわ。アメリカ人がアメリカ人に向けて作ったアメリカ映画なんだから、多少なりとも事実と違ってしまうのは当たり前。それとも、彼らはソテツが生えてなければ満足なんでしょうか?2時間もの時間をかけて観て批評がそれだけなのかと。別に映画の見方は人それぞれ。どんな感想を持ったってかまわないけど、許せないのはそれが映画雑誌で、金を貰って書くべきものではないということ。映画の魅力を伝えるのがそうした人々の仕事ならば、とてもじゃないけど批評のプロの書いたものだとは思えないような文章で不愉快。代わりに書かせろ。

彼らだけでなく、最近は辛口なことを書けば映画の批評をしたような空気が蔓延していて、どうも納得がいかないわけです。何度も書いてますが。映画というのは非常に大変なもので、完璧に作り上げるというのはある意味不可能。2時間の中にどうしても綻びなり突っ込みどころなりが出てきてしまうもの。逆に、それがあるから安心して観られるものでもあるんではないかと。完璧なものが必ずしも面白いとは限らないもんです。そこまで内包した上で楽しむのが映画ってものではないでしょうか。

そんななかで、今月のアワーズの「コミックマスターJ」は僕が言いたいことを全部書いてくれてて、本屋で立ち読みしながら思わず何度も頷いてしまいました。けなす前に悔しがれと。ゴジラも侍もアニメも海外に取られてなぜへらへらしてられるのか。ソテツがどうのとか言ってる前に、日本も面白いものを作ってやろうと思わないといけないのではないか、とね。

1月29日

おまつり。さんに触発されて、ご当地チェックなるものをやってみました。

富士山は静岡県のものだと信じてやまない。
静岡以上に富士山が完璧に見える場所はありません。宝永山とかあるしね!

意識上では富士山は静岡県にのみ存在してると思っている。
流石にそこまで傲慢ではない。

お茶の実を投げて遊んだことがある。
…そういえば。

「はましょう」といえば、「浜松商業」だ。
西のことはよく知りませんな。

気がつくと、「しぞーか県」「しぞーか市」「しぞーか駅」などと発音している。
しずおか、しずおか、しぞーか…確かに。静岡県民だけなの?

なんなら西部地方で独立してもいいと思っている。
いやいや、東部あっての静岡でしょう!てかなんで切り捨てられなきゃならんのさ!

小学校の時、椅子に座布団があり、防空頭巾の形をしていた。
え?あれは防空頭巾でしょう?避難訓練のときに毎回被ってましたが何か?

スーパーといえば「ひのや」。デパートといえば「ヤオハン」だ。
あーそのくらいしか買い物するとこ無かったね。ヤオハンはイオンのせいでこないだ潰れました。

「出ない」のアクセントは「出」ではなくて「な」にあるものだ。
でない、でない、でない…確かに。静岡県民だけなの?

試験販売地で、新製品を全国に先駆け、いち早く試せるのは自慢だが、「何についても平均的な県」と思うと、いささか寂しい。
学校で突然新製品のチョコが配られたことがあったけど、男子は食わせてもらえませんでした。

新幹線の駅の数が多いことが自慢だ。
僕の住んでるところには鉄道は通ってない。

明日の天気は、ヤン坊、マー坊もしくはソーセージおじさん、あるいは、テレシーズが教えてくれる。
懐かしいな!ソーセージのひとは何故か猛烈に怖くて、天気予報がトラウマになった記憶が。

浜名湖より西から文化圏が変わると信じている。
確かに。

「すみや」のカードを持っている。
…持っている。てか、そこくらいしかCD買うとこないし。

ねぎまといえば豚肉とネギに決まっている。
そんなモノは食べたこと無い。

知事が新幹線「のぞみ」に通行税をかけようと言ったとき、激しく同意した。
いやいや駄目でしょ!そんな我儘は!アホかと。

県の西部のラーメン屋で餃子を頼んだとき、餃子にもやしが付いてこないと寂しい。
だからなんで西部中心なんだ!怒るぞ!

ヤマダ学生服のCMソングが歌える。
歌える。日曜の「ちびまるこちゃん」の枠のCMで流れてるね。

第二東名の開通を凍結しろというやつにいっぺんその工事状況を見せてやりたい。
あれはエライことになってますなあ。もう中止は無理。

宝永山の知名度の低さが不憫に思える。
というか、宝永山は標準装備だと思ってた。富士山を写生した絵には必ず左端に出っ張りがあるし。

『まかいの牧場』のCMソングが歌える。
歌える。けど、やけに爽やかでなんか不愉快。

能天気で、のんびり屋。諦めも早い。
…。…そう…かな?

年2回必ず全県一斉の避難訓練がある。
みんなはやらないの?

県の東西で見られるテレビ局の数も局もぜんぜん違うので、同県人なのに話が合わないことが多い。
ある。もはや西部は別の地域。

県西部では普段めったにお目にかかれない富士山が、関東のビルの上から普通に見えるのことに憤りを感じる。
実家の目の前は富士山ですが何か?

これだけ交通の便が良いところに静岡空港を作る意義がわからない。
でも一度は実家に飛行機で帰ってみたい。

人が珍しく何かやってるときの台詞は「雨でも降るんじゃないか」ではなく、「雪でも降るんじゃないか」である。
そういえばそうだなあ。静岡の暖かさは離れてはじめて気付いた。

パチンコするならABCだと思う。
あえて稲川淳二がパチンコ玉の雨に降られる「コンコルド」を推したい。

ヘドロといえば田子の浦港を思い出す。
田子の浦の海面はいまでも泡立ってると思っている。

ごはんの後は「ごちそうさま」ではなく「いただきました」と言う。
!!!そういえば…!

東海地震は怖いと思うが何の備えもしていない。
築40年の実家はやばいんでないかと思う。何もしてないけど。周囲100mは畑なんで大丈夫でしょう。

「漢方薬の荷居屋」のCMに出てくるじいさんが怖かった。
怖くはなかったけど、確実に存命でないことは子供心にもわかった。

語尾に「ら」をつける。
いつからつけなくなったのか記憶に無いなあ。

うなぎパイの原材料に昔《夜の調味料》という項目があった事実を知っている。
そういえば…あった…かな?すげぇセンスだ。

富士川を境に、電化製品の周波数が違うため、県内でもうかうか引っ越しできない。
そうなんだよ!

野球をする奴はサッカーが出来ない奴だ。
卓球部でしたが何か?てか、サッカーと卓球しかなかったし。卓球部同年代は5人だったし。

国体のユニフォームなど、何かと「みかん色」にしてしまうのが恥ずかしいと感じている。
…ちょっとね。

子供の頃みかんを食べ過ぎて、手のひらと足の裏が黄色くなったままだ。
失敬だぞ!黄色くなど無い!人並みだ!

太平洋ベルト地帯以外になぜ人が住んでいるのかわからない。
ノーコメントで。

1月28日

僕は阿呆ですか?ホントもういい加減に…駄目だろ。

THE POSTAL SERVISE/『GIVE UP』。タワレコの試聴機は実に音がいいです。実際、それほど場所をとらないあのこじんまりとしたボディから、何故あの音が出るのか。自宅で聴くのとは段違いですね。つうわけで、試聴機の音のよさと店員のべた褒めのポップによって購入。この踏ん張り時に、こんなタイトルのアルバム聴くなと。中身は、シアトルのインディ・ポップ・バンド「デス・キャプ・フォー・キューティー」のリーダー、ベン・ギルバートとエレクトロニカ・アーティスト、ジミー・タンボレロのコラボによる音響系ポスト・ロック。そんなこと言われたって解りませんね。僕にも良く解りません。正直、フォーキーなヴォーカルとポップなエレクトロニカが微妙に混じりそうで乖離している感じが否めないのですが、慣れればそれも味ですか。所々菅野よう子を髣髴とさせるようなフレーズもあって、好きではあるけれどもう少し楽曲に多様性が欲しかったかも。

Hilmer Orn Hilmarsson&Siger Ros/『Angels of the Universe』。シガーロスとヒルマー某による同名映画のサウンドトラック。シガーロスは1枚目の『アゲイテス・ビリュン』以降、どうにもぱっとしないイメージがあるのですが、残念ながら本作もあのカタルシスには及ばなかった感が。彼らの激情的な一面がすっぽりと抜けていて、大人のグリム童話のような、優しそうでいて実は意地が悪そうな音が前面に出ています。ぼやーんとした音だった1枚目と違って、弦楽器などが主旋律となった割とハッキリとした音作り。音は確かにシガー・ロスだけど、何かが足りないと思ったら、あのゆらゆらしたヴォーカルが無いんですね。全体的に淡々とした感じで、眠くなること必至。

1月27日

折角新聞で紹介していただいたので、「綺麗」公開時のポスターを。何故かWord形式で作ってあったので、オリジナルを元に新たに作り直し。実際はここに役者とか日時とかの情報が入ります。今見るとつくりは割と単純ですね。

「Google」って電卓機能もあるんだ。スゲー。

1月25日

晴れているのに雪が降った。夕日に照らされてキラキラ光っていたけど、誰も見向きもしなかった。

指摘があったので、アートワークスのリンクを最新版に繋がるように変更しました。これでいちいち昔の画像を通過しなくて済むと思います。

後輩の皆と飲みに行きました。本当はそんなことしてる場合ではないんですがね。久しぶりに映画のことなんかを話せて楽しかった。

ここ数日更新が滞っていてすみません。月末まで卒論が火の車なので、もうしばらく赦してやってください。それにしても書かない日は、訪問者ががくんと減るのは不思議。欠かなかった次の日とかなら解りますが。

新聞記事のほうですが、明日の朝日新聞山梨版に載るようです。見なくていいです。いや、頑張って平凡な僕を取り上げて頂いた記者の方のためにも、読んでいただきたいのですが…。うーん。複雑な心境。

1月22日

突然友人からお誘いがあり、近場にある温泉へ行ってきました。結局3時間ぐらい湯につかってきました。久しぶりにゆっくり出来て楽しかったー。野郎3人で、ある種哲学的なような、実はくだらないような話を延々と。こういうどうしようもない時間が好きです。

UNDERWOLVES/『UNDER YOUR SKY』。「68 Moves」というインスト曲が気に入って購入。もっとエレクトロニカ寄りかと思ったら、割と普通なポップ曲が多かった。今のチルアウト系ガールズポップの原型という感じ。ゆえにどうしてもちょっと古い感じが付きまとう。全体的に暖かめなのに、「68 Moves」の冷徹で孤独な感じだけ浮いてる。個人的にはそちらがメインであって欲しかった。嫌いじゃないけれど。

Fridge/『HAPPINESS』。カナダ直輸入でケースにヒビ入ってやがりました。最近こういうのをあまり気にしなくなった自分がいる。ハッピーな題名とは裏腹に、ヴォーカルのないシガーロスといった趣の、冷たく静かなエレクトロニカ。何かしてると気がつかないけれど、実は静かに色々な音が混ざってます。暗くした部屋で目を閉じて聴くのに最適。

最近は後輩が上映会をやったり、昔の友人が美大で映画を作ったりしていて、自分はどうなのかと。実際そんなことしてる場合ではなくて、やらなくてはいけないことはがっちりあるのだけど。頭の中を浮遊している断片的なイメージを形にしたくてうずうずしている。

1月19日

昨日の日記を書いてからほぼ24時間が経ちました。折角なので今日は僕のバイトについて書いてみようと思います。僕のバイト先は警備員ですが、道路工事とかの生易しい奴ではなく、一歩進めばあの世逝きの高速警備です。昨日は天気予報が雪だったので、チェーン規制の仕事でした。

PM6:30 バイト先から「今夜出てくれ」という旨の電話が。非通知設定でかけてくるあたり、計算高いね。ひどいときは朝の7:30に電話がかかってきて、「今から出てくれ」と言われたこともある。無理だ。

PM10:20 観ていた『シュリ』を中断して出勤。うちのバイトは社長自ら愛車のライトバンで迎えに来てくれます。どうでもいいことだけど、社長の下の名前は僕と漢字まで一緒。書いてみたら心底どうでもいいことだった。ちなみに社長の髪型はアイパーです。

PM11:00 大月管区高速道路公団本部に到着。寒い。

PM11:10 公団車両に搭乗して規制現場へ。星が見えている。本当に雪が降るのだろうか。降らなきゃ降らないほうが楽でいいのだが。

PM11:55 藤野PAで待機。寒い。そのまま雪が積もるまでひたすら待機。持ってきたMDでトム・ウェイツの「CLOSING TIME」を聴く。トム・ウェイツの歌声を聴くと無性にウィスキーが飲みたくなる。どうでもいいことだけど、僕のMDはヤスハラから1万円で下取りしたもの。買ってすぐに壊れて、修理に1万5千円かかった。散々だ。

AM3:00 待機は公団車輌内なのだけど、ツーシーターなうえに真ん中にでかいLED機器が据えてあるので、狭いことこの上ない。腕を伸ばすことすらままならない。結局30分くらいしかうとうと出来なかった。雪が降り出した。寒さで歯が痛い。

AM5:00 大月管区全域にチェーン規制発令。どうせなら、もう少し暖かくなってから出して欲しい。寒い。規制場所まで移動して、追い越し車線側に規制を張る。まだ真っ暗な中、矢板を設置していると1mほど脇を自動車がびゅんびゅん走っていく。怖い。

AM5:30 規制設置完了。よく考えたらチェーン規制は初めてだった。何をやればいいのかわからないことに、今になって気付いた。ぼやぼやしてたら公団の下請け会社の人に怒られた。どうでもいいことだけど、そこの会社はこの前名前が変わって「K-MIX」になった。どこかのラジオ局みたいな名前だ。3Kといえば俗に「キツい」「汚い」「かっこ悪い」の最悪3か条のことだけど、これ以上何をミックスするというのか。

AM7:45 チェーン規制というのは、積雪があるため、スタッドレスタイヤ着用車かチェーン着用車しか通行できない規制のことである。それ以外の車輌は規制内でチェーンを着用するか、めでたく高速道路から退場となる。よく考えれば下の道の方が凍ってたりして危ないのだが、とにかく高速道路内で事故が起きなければ良いのである。まったくもって道路公団らしい発想だ。車にあまり詳しくない僕はどれがスタッドレスでどれがノーマルなのかさっぱり分からなかったが、とにかくそれを車が停止ないしは徐行する数秒間で見極めて、さらに未着用車には教育的指導を施さなくてはならない。降雪が酷くなってきた。まだ渋滞はそれほど長くないので、運転手の人も時折ねぎらいの言葉をかけてくれる。直径3センチはあるボタン雪が降り注ぐ。勘弁して欲しい。

AM8:20 猛烈に眠い。煙草とコーヒーを交互に摂取する。誰かが飯を買ってきてくれた。歯が痛かったけど、無理やりコーヒーで流し込んだ。

AM9:48 規制は2人で30分交代。段々雪が止んできて、逆に規制の列は長くなっていく。殺気に満ちたドライバーとチェーンをつけるのをごねるドライバーが増えていく。道路に雪がないのにチェーンを付けろと言われれば誰だって困る。僕だって困る。ごねるドライバーを相手にしていたら、その脇を他の車がどんどん抜かしていった。バイト先の専務(28歳ヤンキー風)が怒る。いや、そんなこと言われても…。

AM11:00 雪はとうに止んでいるのに、規制解除がかからない。無線も繋がらない。もう誰もチェーンなんか付けやしない。「K-MIX」のひとが携帯で直接本部に電話して解除させてしまった。なんなんだもう。

AM11:15 規制解除。これで帰れる。どうでもいいけれど、いつのバイトではこの帰り道が一番好きだ。もう仕事しなくていいし。

AM11:45 と思ったら、ガソリンスタンドで車輌の掃除。

PM12:15 一晩のつもりが結局12時間も働いてしまった。まあそのうち半分は待機だったわけだけど。これで帰れると思って、社長と一緒に「K-MIX」のひとに「お疲れッしたー」と言ったら、「ちょっと待ってろ」と言われた。この後も車の中で待機だそうだ。何故!?晴れてるのに?

PM1:20 社長のライトバンの中で待機。昼飯も出ない。どうでもいいことだけど、社長の車のシフトレバーは長すぎる。1mくらいある。しかも先に15センチはあるクリスタルみたいなのがついてる。これがいつか命取りにならなければいいけど。

PM2:00 MDを持ってきて本当に良かった。聴いているのはラーメンの大好きな後輩に借りたシガーロス。どうでもいいことだけど、これをはじめて聴いたのは、『バニラ・スカイ』のサントラだった。監督のキャメロン・クロウは選曲センスがいい。そういえば、『バニラ・スカイ』にはカート・ラッセルが精神科医役で出ていた。カート・ラッセルが精神科医!そりゃ確かに夢みたいな話だ。

PM4:00 まだ待機解除にならない。疲れた。寒い。だるい。眠い。早く帰りたい。

PM5:00 待機解除。なんだったんだ?一体?何のために待たされたのかさっぱり分からない。まあその間もバイト時間に加算されてたわけだが。結局合計18時間も働いてしまった。単純計算でも2万円強稼いだことになる。まあそのうち半分は待機だったわけだが。

PM6:30 帰ってきてこの日記を書いている。疲れた。ずっと音楽聴いてるだけで楽だと思うかもしれない。確かにその通りである。それなのにこの途方もない疲労感は一体なんだろう?「何もすることがない」というのは非常に精神を消耗する。実際待機している間はどうでもいいことばかり考えていたわけだが。この18時間でバイト代と引き換えに磨り減ったものは、これを体験したものにしか分からないと思う。          今日はもう寝ます。

トラックと格闘する28歳ヤンキー風

1月18日

『野生時代』で馳星周の『不夜城V 完結編』が始まってました。デビュー作の『不夜城』が刊行されてからもう8年近く。始めて読んだのは高校生のときだったかな。金城武主演で映画化もされましたが、あの人は今と演技が全く変わってないな…。ノワールは嫌いではないけど、高校生にはちとハードだった記憶があります。特に続編の『鎮魂歌』とか。主人公がみんな犬死したりすると、読んでる側としてはちょっと萎えます。馳星周もそろそろ作風が煮詰まってきてる感じなので、この作品を契機にして新境地に乗り出せるか?

突然夜勤のバイトが入ったので、今夜から明日までチェーン規制に行ってきます。寒い。

1月16日

卒論進みません。'`,、('∀`) '`,、

使ってみたかっただけです。すいません。

てなわけで今日もがっつり『激突!』と『風の谷のナウシカ』を観てしまいました。『激突!』は、言わずと知れたスピルバーグのデビュー作なわけですが、ドライバーが追い抜いたトラックに延々追われるというシンプルなストーリーであそこまで魅せられるのだからすごい。もうウン十年前の映画なのに、今観ても十分面白かった。映画の魅力ってのは、CGとかだけではないということを教えてくれます。まあCGの導入に一番積極的だったのは彼とジョージ・ルーカスだったわけですが。主人公がブロンソン似だったんですが、ブロンソンならトラックの一台や二台わけなく撃退できそう。それにしても、みんなドライブスルーで当たり前のようにビール飲んでるのは凄かった。

『風の谷のナウシカ』はもう何度もやってるけど、観たのは久しぶりな気がします。最近のジブリに足りないのは、渋いおっさんだということに気がつきました。音楽がYMOチックだと思ってたら、主題歌の作曲者は細野晴臣だった。

1月15日

すいません。もう少し頑張ります。

今年の芥川賞は綿矢りさと金原ひとみに決まったようで。二人ともまだ20歳を超えない年齢なのだが…。本は未読なのでなんとも評価できないのですが、受賞のコメントをしている綿矢りさの言葉遣いはとても芥川とは…。対する直木賞は江國香織と京極夏彦。堅実といえば堅実だけど、特に面白みも意外性もない受賞ですな。もう文壇界の賞は駄目か…。

1月14日

朝日新聞のインタビューを受けました。

でもこれは、なんか凄い賞をとって注目を浴びたとか、誰かを殺してしまって糾弾されたとかとかでは全然無くて、ひとえに友人ヤスハラ氏が僕を推薦してくれたことによるものです。本来なら僕なんかより才能がある人たちが周りにいくらでもいるんですが、その中で僕と僕の作品を評価してくれる人間がいるというのは、とてもありがたいことなんだなあとつくづく思います。でも結局3時間にわたって、何でハリウッド映画がつまらなくなってきているのかとか、邦画は何で眠くなるのかとか、そんなことばかり喋ってしまって記者の方に申し訳ない限りでした。

ブルー・ステイツ/『man mountain』。『28日後…』のエンディングテーマ「シーズン・ソング」を含む13曲。イギリスはサセックス出身のチルアウト職人、Andy Dragazisのソロプロジェクト。エレクトロニカを使いながらも、ピアノやバイオリン、トランペットなどのジャズ要素やオーケストラ風味を加味した幅の広いつくり。是非ともライブで聴いてみたいですが、来日することはまずないでしょうな。

ブルー・ステイツ/『NOTHING CHANGES UNDER THE SUN』。同じくブルー・ステイツの(おそらく)1st。上のアルバムに比べてエレクトニカの比重が高い感じ。曲調は明るいのに、その間にちらつく妙な暗さがいかにもUK。どうでもいいけど、ジャケットの爺さんが良い味出してます。

1月13日

卒論提出しました。グッバイ卒論。4時間後には僕の手の中に帰ってきました。おかえり卒論。

ここ数日更新が朝方だったので、友達に提出日を一日勘違いしてるんじゃねーかと思われてたりした。ごめん。

帰った後、就活用の作文に着手。寝てない頭で書いたので、何を書いたか今ひとつ定かでないです。僕はこの手の自己アピールという奴が非常に苦手で、書くことは色々あるけど、それをいかに慢心せず謙虚にアピールできるか。自慢とアピールの境界線が今ひとつ良く分からん。自分のやって来たことに自負はあるけれども、物事の受け取り方は万人十色。僕のやってきたことなんて、実際にそれで食っている人たちに比べれば屁みたいなもんですけど。

映画撮りてぇなあ。

卒論資料がベッドの上に散乱していて寝る場所もない。しょうがないから、資料様のいないところに小さくなって寝るよ。良い夢は観れそうもない。

1月12日

明日は卒論提出日なので何とか体裁を整えねば。とか思ってるのですが。さっぱり進みませんわ。

何が駄目って、形振りかまわずに書こうと思えば書けないこともないか?という感じなのですが、他の人の論文を見てみると、それなりに何かを論じているように見えるのに、自分が書いているものは「論文」というか「レポート」の域を出ていないような感じが付きまとって、非常に鬱になります。ローカルなネタということもあって、事実を調べるのに精一杯でそれ以上に何かを論じるということが出来てないというか。まあ、出せば通るかもしれないですが、自分の中で常に付きまとう違和感がどうしても拭えない。

うだうだしててもしょうがないので、書きます。

1月11日

わあ、やっちまったよ。静岡の新成人。恥ずかしいなあもう。酒の解禁を21歳にすればいいんじゃないかと思ったのは僕だけ?

そういえば、僕は成人式の日に何やってたんだろ?確か、アパートの部屋で、半分寝ながら『2001年宇宙の旅』を観てたような記憶が。実家に帰るつもりも成人式に出るつもりも、欠片も無かったような気がします。TVでお茶目をしてる同年代の新成人を見て、そういや今日だった!と思い出したような。実家に帰ったら、母親に「写真だけでも撮っておけばよかったのに」としばらく言われました。あのときはとても二十歳という気分じゃなくて、まだまだガキだからそういうのはいいやとか思ってたけど、いつか撮っておけば良かったと思う日が来るのだろうか。

しかしこのまま放っておくと、30になろうが40になろうが大して大人になれないような気がする。実際。

いたた。また歯が痛み出してきやがった。胃も痛い。畜生。

1月10日

卒論、思ったように進まなくて吐きそうになります。煙草とコーヒーの消費量が洒落にならん。

後輩が、借りていたCDを取りにうちに来たのですが、何故か「これを食べるととてもおいしいですよ」みたいなことを言ってフランスパンをくれました。丸々一本。そんなに食欠に見えるかなあ?ありがたく貰いましたけど。

で、食べてみたんですが、これが彼が言ったように本当にうまかった。いつも食べてるような、靴底の柔らかめみたいなフランスパンではなくて、外側は冷めてもカリカリしていて、中はふわっと。今までフランスパンを誤解してましたよ。いやあ、ありがとうst。

『ガングレイヴ』の14話がマジで面白かった。組織の頂点を目指すハリーと、あくまで忠誠を誓うブランドンが、ビルのエレベータ内で決定的に別れる場面。ゲームやったときにすでに観た場面だけど、改めて過去の地続きとして観たら泣きそうになります。脚本も上手いけど、演出が非常に贅沢な時間の使い方をしていて驚き。実写映画でもあれだけ上手い時間の使い方をしている演出はなかなか無いですわ。マイケル・ベイとかに観せてやりたいですね。

あと、『メゾ』というアニメが意外に面白かった。アクションシーンが、近年ではカウボーイビバップに継ぐくらい動いていて好感。あのレベルを維持できたら傑作になるかも。

アニメの話ばっかだな、オイ。

1月9日

「文学刑事サーズデイ・ネクスト」という小説が面白そうですが、当分読めそうも無いな。

やばい。差し替えだ!目次を作れ!

『プラネテス』。しばらく連載してないと思ったら、もう最終回らしい。マジか!?楽しみなものがまたひとつ無くなってしまいますな。

1月8日

研究対象の、昭和初期に隆盛を誇った染工会社の経営者の息子さんに聞き取り調査。予想してたのと違って、もう70過ぎなのに矍鑠とした髭のご老体でした。話が弾んで4時間以上も話してしまいました。史料はなかなか出てこないのですが、貴重なお話を色々聞かせてもらえて楽しかったー。でも今こんな状態で、果たして今月中に完成するのだろうか?

久々に腰を据えて人と話したら、何か凄く疲れました。ダルイ。

『ガングレイヴ』が予想以上に面白くなってそうなので、今後の展開如何では買ってしまうかもしれないです。マフィアものってほんとに面白いなあ。

いまさら『トゥモロー・ネバー・ダイ』を流したのは、某視聴率操作をした他局に対する嫌がらせだろうか。

1月7日

おお!朝起きたら歯が痛くない!何だこれ?

昨夜から『攻殻機動隊 SAC』の地上波放送開始。OP変わってる。前の微妙なポリゴンよりこっちの方がいいです。曲も渋い。菅野よう子って幅が広いなー。でも、「いいとも」ばりのあのエンドロールの速さはどうにかならんもんか。まだ前半は、微妙に押井版を意識していて劣化コピーみたいな感じが拭えないのですが、独自の道を歩き出す後半を早く観たい。

「STUDIOVOICE」誌の映画コラム特集を読んでたら、田中要次の紹介が。この人、もともと名古屋の鉄道員だったらしい。ハマり過ぎ。

1月6日

友人と県立図書館へ。

資料が…。僅かながらもあるにはあるのですが、ギリギリの部分で決め手にかける感じ。うーむ。歯痒い。

歯痒いといえば、最近歯が痛いです。前にポップコーンを食ったらポップしてないコーンが紛れ込んでいて、奥歯の詰め物が剥がれてしまいました。今は無防備にぽっかりと穴が開いていて、忙しさにかまけてほっといたらしくしくと痛み出しました。やばいなぁ。とりあえず歯医者に行かないと。なんか頭がぼーっとして色々と困りモノです。

図書館の帰りに春日居町の駅前にある足湯に浸かってきました。疲れがすっかり…とまではいきませんが、良い気分転換になりました。ご老体方の芋洗いになってましたが。

最近ARTWORKSに載せている写真は、主に河口湖の某所にある有名な廃墟のものですが、今朝通りかかったら取り壊しの準備をしていました。あー…もったいない…。あそこは複雑に入り組んでいて、遊びがいのある場所だったのですが。せめてもう1回行きたかったなぁ。

近いうちに山梨染工会社の生き証人にお会いすることになりました。ここらが正念場ですな。

1月5日

午前4時。ブラウン管がひたすら同じニュースをリフレインしている。自国の兵士を慰問する首相の話、火星に着陸した無人探査機の話、火災で逃げ遅れて死んだ子供の話、交通事故でひとりだけ生き残った男の話、暴力に耐えかねて息子を殺した男の話、地元に帰ってきたメジャーリーガーの話、今日の天気の話。デジタルとアナログの境界。もう一本、煙草に火をつけると冷気が忍び寄る。コーヒーはもう無い。     逃げ遅れるな、走りを止めるな、奴らはそこまで来ている。                             ああ、今日はゴミの日だったね。

晩飯に近くのスーパーで買ったレトルトの「よこすか海軍カレー」を頂きました。海軍だから当然シーフードだと決め付けてたら、普通にビーフカレー。何か独特のコクがあって美味かったです。まだ小学生の時分、横須賀米軍基地で寄港中の空母エンタープライズに乗ったときに、食堂で海兵が食ってたカレーがやけに美味そうに見えた記憶があります。

『ジェヴォーダンの獣』。意外と知られていないけど、この作品結構好きです。衣装がカッコええなーと思ってたのですが、前にWOWOWでモザイク入りのやつを観て、話も分からなかったけど映像が良さげだったので、そのままビデオ屋でレンタル。昨日、急にマーク・ダカスコスの格闘が観たくなって衝動買い。

寝ていたら足つりました。猛烈に痛いです。

1月4日

22歳になりました。

県立図書館に行こうと思ってたら、寝過ごして失敗。うーむ。まだ緊張感が足りないです。人が一緒じゃないと決意が鈍るのは良くない。

飯を食おうとふらふらしてたら、偶然TIGER氏と出会いました。そして2人でコンビニに入って、父から頂いたクオカードでWTMを購入しました。ティーガーTポルシェ砲塔と87式自走高射機関砲が出ました。コブラは出ませんでした。そのあと、TIGER氏がおまつり。氏の家に行くというので、付いて行きました。おまつり。氏の家はインターホンが壊れていて、何度押しても彼は出てきませんでした。なので少し乱暴にドアをノックしたら、中から起きたばかりのような顔をしたおまつり。氏が出てきました。おまつり。氏はしばらく何が起きたのか分からないような顔で、台所で悩み始めたので、僕らは少しドアの前で困りました。その後、覚醒したおまつり。氏によって無事に家の中に入れてもらい、お土産の「たっぷりプリン」を彼に渡すことが出来ました。そしたら、誕生日プレゼントに普通のプリンを貰いました。このまま誰とも喋らず何も出来ない誕生日だったらどうしようかと思っていたので、ちょっと安心しました。

彼らと別れた後、ヤスハラ氏と飯を食いに行きました。カレーが無かったのがちょっと残念だったけど、シェフが誕生日プレゼントにマグロのカルパッチョをくれました。その後、日が変わる直前にゼミの友人が来て、彼の車に忘れた筆箱を届けてくれて、しかもプレゼントにラッキーストライクをくれました。みんな本当にありがとう。これからも頑張ります。

昨年アマゾンで予約したRoy Ardenの写真集『TerminalCity』、どうやら手に入らないようです。『私どもでは、ごく最近までこの商品を入手可能なものと見込んでおりました。この結果がわかるまでに長い時間がかかったことについても、心よりお詫びいたします。』だって。散々待たされた挙句これか…。平謝りに謝るメールが来ていて、ちょっとレアな体験か。しかし、洋書大手のアマゾンでも手に入らないとは。いよいよ入手困難な感じ。あー。4年がかりでようやく見つけたと思ったのに。また振り出し。

1月3日

正月ボケピンチだ!

V.A/『28日後… O.S.T』。イギリス版バイオハザードの監督は、『トレインスポッティング』のヒットによってアンダーワールドをブレイクさせたダニー・ボイル。相変わらず選曲のセンスというか、先物買いの眼力は強いです。とりあえず、エンディングで印象に残ったブルー・ステイツの曲を聴きたいがために購入。アーティストによる楽曲は3曲のみですが、グランダディもブライアン・イーノも驚くほど映画全体のスコアに溶け込んでいる!特にイーノの曲は、泣けるほど神々しい。スコアは全体的にヌルめですが、その辺もUKらしくて良いです。

そういや、トレスポのポスターってデザイン制作はTOMATOだったんですね。道理でかっこいいわけだ。映画観たことなくてもポスター貼ってる奴とかいるしね。

ミシェル・ブランチ/『ホテル・ペイパー』。僕は何故かほとんど女性ボーカル曲を聴かないのですが、ミシェル・ブランチだけは例外。いまだにデビュー・アルバム聴いてます。2作目のこのアルバムは、ほとんどが録りおろしなのに、ほとんど捨て曲が無い。単純なラブ・ソングに止まらないのが良いですね。嘘。ほとんど歌詞分かりません。彼女以降アヴリル・ラヴィーンとか似たようなアーティストが出張ってきたけど、そちらには全く聴く気が起きないのは何故でしょう?

『廃墟シネマ 篠原涼子』。フジテレビで2000年に放送された深夜番組『NONFIX』の「廃墟シネマ」の回をDVD化。大学に入って、自由に深夜番組を観れるようになって最初に観た深夜番組がこれ。それまであった廃墟趣味が一気に加速した番組でもあり、割と思い入れが深いです。今思えば、演出が瀬々敬久というのも驚きだし、劇中で制作された映画「砂丘のナディア」の主演が篠原涼子だったというのも驚き。当時の自分がいかに何も知らなかったかということに対して。しかし、最後の5分かそこらしか出てないのに、タイトルに「篠原涼子」の名が冠されてるのは一体?と思ったら、制作にホリプロの名が。あー。なーる。てことは女優が出ていない『放送禁止歌』とかはDVD化されないのでしょうか?

『シティ・オブ・ゴッド』。『ジェヴォーダンの獣』とどっちにしようか迷った挙句、こちらを購入。リオ・デ・ジャ・ネイロのスラム街を舞台に、ギャング・チルドレンどもの生活を赤裸々に描いた社会派問題作かと思ったら、イカレた連中がイカレた殺し合いをするのをスタイリッシュに描いたクロニクルだったり。しかし、演出は極めてクールだけど、改めて観直してみると何ともやりきれないもやもやが残りますな。正義にみえる奴も己の業によって殺されるし、悪い奴はもちろん報復によって殺される。生き残った奴らもそのうち死ぬのは目に見えてる。大人もガキも男も女も悪い奴も良い奴もみな平等に何の意味もなくただ死んで行くのを観てると、何とも…。特典で入っている短編映画やアニメは毒が強いけど、それ単体でもいけるほどクオリティが高くて、それだけでも買った価値アリでした。

ローランド・エメリッヒの新作『デイ・アフター・トゥモロー』。今更ディザスター映画?とか思ってたけど、予告編観たらちょっと観たくなってきた。相変わらずデカイ物好きですな(今度はデカイ災害?)。

それに対して、予告からもB級感が漂うのが、ジョン・ウーの『ペイチェック 消された記憶』。題名に日本語と英語が混ざる時点ですでにBの匂いを感じざるを得ませんが、それにしてもフィリップ・K・ディックをジョン・ウーが映画化する日が来ようとは。うーん。でも、ジャン・クロード・ヴァンダムの数少ないヒット作『ハード・ターゲット』もある意味Bなので、かえってそちらの方が力を出せるかもしれないですな。

1月2日

明けましておめでとう御座います。一日遅れ。

つうわけで、正月から実家方面で映画を観てきました。イエー。やっぱり野郎と一緒です。イエー。

エドワード・ズウィック/『ラスト・サムライ』。『戦火の勇気』などのズウィックが監督なので、それほど心配はしていませんでしたが、むしろトム・クルーズが主演ということで、そちらの方が気がかりでした。最近のトム・クルーズ映画を観ていると、トムがひたすら前面に出ていて他のキャラクターが霞んでしまってます。『M:I-2』だってアンソニー・ホプキンスが出てたのに、欠片ほども記憶に残らなかったし。彼以外はほとんど日本人とはいえ、ひたすらトムが武士道武士道言ってるだけだったらどうしようかと思ってたのですが。

しかし、意外にも日本の主要キャラクターカッコイイ!まず、助演というかもうすでに準主演といって過言で無いほど存在感をみせた渡辺謙。英語も達者だったし、演技も複雑な役どころを完璧にこなしてました。なぜ侍が英語を?という疑問も全く感じなかったし。その副将役の真田広之がこれまたカッコイイ。木刀試合で無言でトム・クルーズを叩き伏せる太刀捌きも堂に入ったもの。アクション俳優の面目躍如というところですな。福本清三。雨降りの中、ただ軒下に立ってるだけでカッコイイ。小雪。エロい。

そして、意外だったのが財閥の貴族を演じた『突入せよ!あさま山荘事件』などの映画監督、原田眞人。もっと小さい役かと思ってたら、最後まで何だかんだで存在感を見せてくれました。意外。他の日本人役の人たちも見分けがつかない黄色人種というわけでなく、ちゃんと一人一人が立っていて、日本人が観ても違和感を感じないつくりでした。

特に凄かったのが音響。最初の会戦のときの、騎馬武者が霧のかかった林の中から姿を現すときの重厚感、刀を振るったときの太刀の響く音など、聴いているだけで鳥肌モノです。是非、音のいいところで観てください。合戦のときの迫力も十分だったし、リアルにするところと映画らしくするところの境界もきちんと分かっているので、これといった違和感は感じませんでした。難をつけるなら、横浜港から富士山がばーっと見えたり、渡辺謙が村へ帰るときの背景の山々がどう見ても3000メートル級以上だったりといった部分ですが、まあ観なかったことにしてもいいようなことです。

とにかく、これだけカッコイイ日本人が観れたのならそれだけでスゲェというもんです。日本の大河ドラマ演出家がこれを観て何も感じなかったら、もう日本は終わりですね。

マイケル・ベイ/『バッドボーイズ2バッド』。さっきまで生き方がどうの死に方がどうのと言ってたのに、こちらでは殺しまくりの死にまくり。挙句に死体までカーチェイスでバラバラ。悪党の命にはにはアイスキャンデー一本分の価値すらないですw。

しかし、監督のマイケル・ベイは実にカー・チェイスの撮り方が上手い。『マトリックス・リローデッド』のカー・チェイスも凄かったけど、こちらはほとんどCG使わずに、実際に車を100台単位で吹っ飛ばしてしまうんだからすごい。もはや何百本とアクション映画が撮られているのに、それでもびっくりするようなアクションが撮れるのだから、驚愕。内容もアクション・アクション・コメディ・アクションといった割合でで、もはや使えるもの総動員でひたすらぶっ壊す。監督はいかにカッコ良く壊すか、ということしか考えてない。絶対。だがそれがいい。

この2本で、違った意味で邦画とハリウッドの格差を感じました。特にスタンスという面において。あくまで作品が作家のものでしかない邦画と、とにかくどうやったら面白くなるかを追及するハリウッド。作家根性ばかりでなく、客に観てもらうってことを考えないと、邦画が一般性を得るのはまだまだ先になりそうです。

というわけで、今年もよろしくお願いします。