LIFE LIKE BLUE

Diary Log-2004-07

7月31日

もう7月も終わりか。早ええー。今日の日記を先に書いてしまおうというテスト。

ベネチオ・デル・トロ主演、スティーブン・ソダーバーグ監督で、キューバの英雄チェ・ゲバラの伝記映画を作るという企画があるらしい。すげえー。ところで、ゲバラの名前が「チェ」だと思ってる人が多いようだけど、彼にはちゃんとエルネストというファーストネームがあるんですね。だから、正しくはエルネスト・チェ・ゲバラ。あの有名な写真は、キューバの写真家アルベルト・コルダが撮影したもの。米兵に殺されたキューバ人の葬儀に赴き、一度だけ前に歩み出たときの表情であるらしい。その後、彼の写真はご存知の通りあちらこちらでポップデザインとして使用されていったわけですが、当の写真家コルダ氏は「彼の存在が永遠に残るのなら、いくらでも使用してもらって構わない」という旨の話をインタビューで語っています。なんか、カッコいいですな。

1967年に市川崑が監督した『トッポ・ジージョのボタン戦争』ユーロスペースでリバイバルされるようで。この前行ったときに予告が流れていましたが、これはいったい…!なんか、表面上はかわいいトッポ・ジージョなのですが、内容は、ダークな照明といい…なんというか…日活アクションや実写時代の押井守を髣髴とさせるような…。ソフト帽にコート姿の男がリボルバーを構えてたりとか。この圧倒的な違和感は何?これが…これが時代というものか!脚本は市川崑に、なんと永六輔!あと外国の人が2人。わけがわからん。観に行ってみたい気もするが…。

「ケイジさん、すし店の恋 韓国系女性と結婚」

…まあ、ニコラス・ケイジが大の親日家だというのは有名な話ですが。寿司は確かに日本の料理ですが。その人、韓国系じゃーん!ま、まあいいけどさ。それにしてもこのタイトルはどうにかならんもんか。ニコラス・ケイジの新作映画かと思った。コーエン兄弟あたりでひとつ。

7月30日

家を出たのが午前6時半。帰宅したのが午前6時半。よく頑張った。文字通り、丸一日立ちっぱなしとは。あー今日の夕方からも夜勤→日勤コンボです。ごめんなさい。もうアレです。寝ます。泣き言は言いません。言いませんともさ。'`,、('∀`) '`,、

朝焼け。おなか痛くてそれどころではなかったりしたり。

7月29日

もう映画日記っていうか何?バイト日記?みたいな。

というわけで、今日もバイトでした。疲れが溜まってくると、下の日記のように荒んだ感じになってくるので良くないね。もっとジェントリィに優雅に生きないと。でも本当に腹立ったんだもの。人間だもの。しょうがないよね。はい。台風です。1日中雨が降ったり止んだり。ザーッと降ったかと思うと突然のカンカン照り。まるでサニーサイドアップの如く湿らされたり熱せられたりで、いい具合に蒸し焼きです。やってられるかボケェ!

ホンマタカシ/『きわめてよいふうけい』。写真家の撮ったシャシン。周知の通り、映画というものは1秒間に24枚の写真が連続して動くことによって出来ている。一枚の写真に全てをかける写真家というものが、果たしてこの場合にどのような画を作るのか。中平卓馬のドキュメンタリーであると同時に、それを垣間見せられた映画。作品中には、おそらくホンマタカシ自身によって撮影された風景がいくつも出てくるが、これがなかなか面白い。静止画のようであるものの、しばらく観ていると画面の端から老人がゆっくりとフレームインしてくる。一枚の写真であり、同時にシャシンでもある。ああ、これは写真家の視点を追体験していることなのだ、と。いつ到来するか分からない最高の一瞬を待つ写真家の視点。ホンマはそれを、16mmフィルムによって再現してみせた。その緊張感は恐ろしいほどに鮮烈であり、それは中平卓馬自身が言及している通り、デジタルでは絶対に味わうことの出来ないものであり。

被写体である中平本人に目を向けると、これがまた衝撃。伝説の写真家。でも、なんかその辺にいる、ちょっと変わった爺さん以外の何者でもない。フィルムは、講演会で司会者の言うことを聞かずその辺をふらふらしている中平を、アラーキーと一緒に沖縄のバーでカラオケを歌い踊る中平を、常に一歩離れたところから捉え続ける。中平の言葉はぼそぼそとしていて、ほとんど聞き取ることは出来ない。それでも、そのふにゃっとした笑い顔を見ていると、不思議と彼が何を言いたいのか、何となく分かるような気もする。しかし、いちばん衝撃だったのは、自分の自転車にまたがりカメラを持って撮影に出向く中平卓馬を捉えたカット。スローでゆっくりと中平を正面から捕らえるキャメラ。鼻歌交じりに自転車をこぐ中平。ふと、彼が肩に担いだカメラを片手で構え、キャメラに向ける。その一瞬の衝撃ときたら。おそらく言葉で表現しようとしても不可能だろう。中平卓馬がただの老人。とんでもない。あのカメラを向けられた瞬間のゾクリという感触は、彼が写真家という生き物以外の何者でもないということを実感させられる。おそらくこの40分そこそこのドキュメンタリーの、最高の1カットだろう。この一瞬を捉えるために、写真家はまたカメラを担いで出かける。写真家の視点とカメラを向けられたものの視点、その両方を垣間見る、稀有な体験。

余談。自慢話なので、出来れば見ないでもらいたい。帰ってきてぐったりしていると、見知らぬ番号から着信。学校の先輩からでした。用件は、うちの映画学校の野球チームに関することでしたが、そのついでに、この前上映したワンカットについての話をしてくれました。曰く、東監督直々に、ぜひとも僕の映画を観てみろと言われた、と。うへへ。最近映画学生なのかフリーターなのか自分でも良く分からなくなってきていたので、この一言、そして先輩の言葉にどれほど救われたか。明日からも頑張りますよ。うへへ。

7月28日

デュワッ!というわけで、バイトでした。こうもバイトが続くと、自分が学生なのかフリーターなのか分からなくなりますです。今日は急遽派遣先が変わって、中野のガス工事現場でした。一緒に入った人が、やたらと声のいいダンディな口ひげのおじ様だったのでちょっと感動した。他は特になし!1日中何をするでもなく突っ立ってただけ。何かやたらと眠くて、立ちながら寝てたりした。でも疲れたー。これから果たして渋谷に行く力は出るのでしょうか?それは気分次第だ!イェアッ!

さて、上の文章では疲れた体を部屋から引きずり出すためになにやら痛々しい感じですが、無理矢理テンション上げた甲斐あって、無事に行ってまいりましたユーロスペース。今度は…迷いました!再び!地図もあったのに!もうね、こればっかりは親父様からの遺伝らしいのでどうしようもないのですわ。でも今回は親切な人のおかげで無事に辿りつくことが出来ました。全然場所違うし。

で、なんとか間に合ったわけですが、偶然今日は隣で、おすぎのトークショーとかやってたりしましたのですが、わき目もふらずに『きわめてよいふうけい』に。比較的早かったせいもあって、結構ガラガラだなあと思ってたら、あとから人が来るわ来るわ。さすがに立ち見は無かったですが、ほぼ席が埋まってました。今月いっぱいだというのになかなかいい客入りですな。

映画ですが、もうね、もう最悪。作品がではなくて、客が。いちばん前の席に、男ひとりに女ふたりの客が来ていたのですが、こいつらがもう最悪。上映前とはいえ、男が持っていたデジカメで自分撮りとかし始めて、しかもフラッシュ焚きまくり。女の方も残り2人を撮り始めたりとかして、なんなのさもう!劇場内でフラッシュ焚いて撮影するというマナー以前の問題に加えて、そもそもこれから伝説のカメラマンのドキュメンタリーを観ようというのに…!アホですかお前ら!?久々にマジギレしそうになりましたよ。アレ以来です。殺意まで覚えたのは。しかも、ようやく止めたと思ったら、男が得意げになにやら語りだすわけで。構図がどうだとか、被写体がどうだとか…!…あえて文字を大にして言おう!

とっとと出て行け!!馬鹿!!!

どの面下げて中平卓馬の映画を観にきてんだ!?馬鹿にしてんのかコラ!!すでにしてこれは、この映画に対する侮辱ですよ!謝れ!中平卓馬に謝れ!!このばかちん!。・゚・(ノД`)・゚・。

というわけで、映画のほうは良い出来でした。細かいことはまた後日書きますが、このはらわたの煮えくり返りもキレイさっぱり治まるほどに。いやあ良かったーと思いながら外に出て一服してたら、先ほどの3人組が。

男「この映画ってさー、(中平卓馬が)記憶なくしてるのをいいことに、踊らせてるよね」
女「かわいそう〜」

うわーい!台無しだ!!

宣伝。我が校で教鞭を振るう東陽一監督の最新作、『風音 〜The Crying Wind』が7月31日より渋谷ユーロスペースでロードショー、テアトル新宿でレイトショーされます。ぜひとも足を運んでみてください。

7月27日

最近(というか昔から)ちょっといいことがあると、ちょっとよくないことが3倍くらいになって返ってきます。特に金銭的に。例えば、重宝している携帯灰皿の底の部分がいつの間にか無くなってたり、もう少しで1000円引きになるタワレコのカードが財布から消えてたり…。まったく…!ちょこちょことせこい足し引きしやがって…!まあ事故にあったりとか、どかんと返されても困るんですがね。そういう意味ではまだマシなのかも。そうに違いない!ここはひとつポジティブシンキングな方向で。

今日はせっかくの休みなので、渋谷のユーロスペースでやってるホンマタカシ監督の『きわめてよいふうけい』を観に行きました。…しかし!観れませんでした!なぜか!?…そう、道に迷ったのです!いつもは歌舞伎町界隈で映画を観ているので、渋谷はよくわからんのですよ。前にカメラマンの上野氏からチケットを買った『バーバー吉野』を観に行っていたので、何となく覚えていたつもりだったのですが…。この辺だろうと当たりをつけていた場所が全然違って、駅から徒歩2分のところを20分以上かかっても見つけられなかったのです!そうこうしている間に、上映時間に…。レイトショーだから1日1回しかやらないし…。ああ、なんて(頭の)可哀相な子…!他にも用事があったから、まったくの無駄足というわけではないのですが…この途方も無い徒労感はいったい何?アホそうな会話をしていた隣のカップルに、思わずトルチョックをカマしそうになりましたですよ。ああ…今日はアレだ、ダメな日だ!明日バイト終わった後にもう1回リベンジしよう…。

タワレコのカード    −1000円


使えなくなった携帯灰皿    −2300円


映画館までの電車賃     −300円


観れなかった映画     1200円


いい知れぬこの徒労感     Priceless

7月26日



おお

おおお

なんということだろう…!マーロン・ブランド、篠田昇に続いてジェリゴまで…!年も年だから、仕方がないとはいえ、映画界の巨星がまたひとつ…。

ジェリー・ゴールドスミスといえば、僕にとっては90年代軍事アクション映画をハンス・ジマーやマーク・マンシナらと共に支えた英雄の一人。思えばあの時期の映画にハマった理由のひとつに、映像に引けをとらない音楽の力があったといえます。日々進歩する映像に負けず、スコアだけでひとつの作品といえるほどの迫力をもたらし、もはや彼らの音楽に合う映像を作るのが難しいとまで言わしめた立役者の一人。『エグゼクティブ・デシジョン』や『エアフォース・ワン』といった大作を陰で支えたのは紛れもなく音楽の力。残念極まりないです。これから先、どんどんこうした作家が消えていくかと思うと恐ろしいですな。後進のトレバー・ラビンやハリー・グレッグソン・ウイリアムズには、頑張って彼の後に続いていってほしいものです。

湿っぽいニュースばかりではアレなので、(個人的)大ニュース。なんと、邦画最大級のアクション大作となるであろう、福井晴敏原作、阪本順二監督作『亡国のイージス』のメイン舞台となるイージス艦セットが、僕の地元、静岡に作られることに…!地頭方海岸…どこ?ここらしい。近…くもないが…!割と近い…!行ける、これくらいなら実家から行ける!やるなあ静岡!グッジョブ!この調子でばんばん映画の舞台を誘致していただきたい!見学とかも出来る、結構オープンなセットになるようです。行っちゃおうかなあ。行くしかねえだろうなあ。8月中に完成のようなので、今から楽しみ。

個人的メモ。バイト。

私信。金曜日はばっちりバイトが入ってしまったので、体が空くのは7時くらいになってしまいそうです。ほんにすまんこつ。

7月25日

バイト。来月はもうバイトづくしになりそう。ショッピングモール警備は人が足りないから、入れる気満々だし。おっかしいなあ。確か入ったときは、交通誘導の夜勤でお願いしてたはずなんだけどなあ。給料が専属の人より安いのも解せねえ。同じ仕事してて、なんで毎日1000円も損してくのさ!うう…。

まあいい。それより問題なのは、まったく映画を観る時間がないってことです。今月はまだ劇場で1本しか観てない。TVないから、偶然知らなかった映画に出会うってこともないし。自分で書いてて、今ちょっとショック受けた。金と時間が主な理由ですが、昔に比べてなんとしてでもこれは観に行きたい!って作品が少なくなってきてるような気も。『スチームボーイ』も画の動きがスゲェってだけという意見も聞くし。何かが足りない、っていう欲求不満は常に付きまとう感じ。それが、単に映画を観ることに対する情熱が冷めてきてるからなのか、それとも実際につまんなくなってきているからなのかはわかりませんが。

最近の映像作品は、純粋に映像の凄さに重点を置いたものと、それを否定して演技や物語に重点を置いたものに二分してきているような気がします。どちらが欠けても不十分だというのに。1年ほど前から薄々感じてはいたけど、最近特に目に見えてそうなってきているような。押井の『イノセンス』あたりで顕著に見えてしまったような気がします。エンターテイメントとして最後の砦だったアニメーションですらそういった傾向が見られるようになってきたのは、実によろしくない。他の人の作品を原動力にしている僕自身としては、アイデンティティクライシスといっても過言ではありません。昔買ったDVDを見たくてしょうがないのがいい証拠。やべえなあ。誰か…誰かもっとこう、ガツンとくるような映画を…!他力本願丸出しですな。映画制作者としては致命的な発言のような気もしないではないですが、それで面白い映画が作れるのならあえてその汚名も受けよう!こんな僕は駄目な子でしょうか?

そういう本音は心の中にしまっておけとか思った。

7月24日

バイトの日。暑い。暑い暑いよ暑い。

そういえば、いつも通っている銭湯に、「赤外線サウナ」なるものが存在していたことを、2ヶ月かかって知りました。遅すぎ。もう一箇所の銭湯にもサウナがあったのですが、そこにはご丁寧に「200円」という張り紙がしてやがりまして、まったくもってあのごうつくババアめといった憤慨を覚える次第。こちらの良いおば様の銭湯は、入湯料が20円安い上にサウナも自由(多分)。ありがとうございます。これからも行かせて頂きます。

なんでこのクソ暑いのにサウナ!?と思われるかもしれませんが、一日汗かいた後にサウナに入ると、熱射病予防のためにとり過ぎた水分が出て行って、風呂上りでもあまり汗をかかないのですよ。ビバ銭湯!ビバおばちゃん!

あー他に特に書くこともないや。明日もバイトです。江東区民のために頑張ります!

7月23日

運命の日。入学してから初の監督作である、ワンカット実習作品の講評会。さんざ脅しをかけられていたので、足はガクガク、動悸息切れ眩暈。朝っぱらからテンション激低です。講評していただく方々は、東監督をはじめとして映像業界を渡り歩く猛者ばかり。上映中はもうね、空調が効いてるはずなのに、やな汗がダラダラ。吐きそうになりましたよ。

で、作品の講評ですが、なんだか皆さん軒並み極めて高評価を頂くことが出来まして。最初の講評者の方が前に出たときは、「素っ裸で侍と対峙して、今にも斬りつけられる…!」という訳の分からないモノクロ映像が脳裏に浮かんだりとかしましたが、突きつけられたのは花束だったという感じで。何が起こったのやら、と。それまでがかなり、かなり厳しい講評がでていて、実際失禁寸前までビビってたので。演出はもとより、演技、クオリティ、撮影、空間演出、録音共にお褒めの言葉を頂けたのは、純粋に僕がどうこうというよりは、ひとつのチームとして評価していただけたということで、ほんとにね、ほんともう皆さんありがとうございますと。正直、学校入ってからここまで嬉しいことはありませんでしたよ。特に、あの「絶対に褒めない」と言われていた東監督からも「面白かったよ」と言っていただけたのは、もう望外の喜びです。僕が映画を作っている理由なんて極めてシンプルなもので、「観た人から褒めてもらう」ということ、ただそのためだけにというようなもので。ですから、東監督でないにしても、誰かから「面白かった」ということを言っていただければ、それが最高の褒め言葉なのです。打たれ弱い子ですから、僕は。

というわけですが、あまり浮かれてばかりもいられないので、今作の反省。講評の指摘にもあったとおり、シナリオはいくつか弱い部分があったと。ワンカットのためあまり長くはできないということで、人物の心境の移り変わりに性急過ぎる部分があったことは否めませんな。ラストカットにもっていくために、いくらか登場人物の内面を吐き出させてやらなければならなかったのですが、そのプロセスにやや無理があったとは書いてるときから感じてました。反省。撮影に関しては、まず最大最悪の失敗は、映ってはいけないものがさりげに画面内に入っている、という。これはまあ不可抗力でもあったわけですが、もっと良く全体を見てなかった演出側の失敗によるところも大きいと。あと、2人の人物のやり取りで、片方の人物の表情がフレームアウトしていたために、効果が激減していた、ということも。撮影部の領域というのもあるといえばあるのですが、演出に気をとられすぎてカメラワークの指示が十分でなかったということもあります。別のテイクではきれいに収まっていたんですが…。なかなか完璧なものは作れないというのが、映画の楽しみであり、苦しみでもあると。

まあとりあえず、ワンカット実習はこれにて終了。来学期からはいよいよ長編に取り組んでいかなければなりません。ワンカットの評価はあくまでワンカットのもの。気を入れなおしていかないと。「ワンカットでは良かったのに…」とか言われないようにしねーと。

7月22日

バイトの帰り。丸の内線で人身事故が発生しまして、しばらく銀座で足止めを食らいました。そしたら折良く、火曜から赤坂勤めとなった大学時代の旧友、ヤスハラからメールが。なんと3、4駅先の赤坂見附で同じく足止めを食らっていたらしい。ということで、突発的に新宿飲み開催!久々に会って色々お互いの苦労を話したり。楽しかったー。大学時代の友人てのは、卒業した後でもちょくちょく気軽に会えるのでいいね。特にヤスハラとは付き合いも長いし、色々苦楽を共にした仲なので。先日の編集で結構へこんでたので、いい気晴らしにもなりました。それにしても、見も知らぬ誰かが列車に飛び込んだおかげで旧友に再会するとは。世の中ってのは不思議なものですな。

ある本の中で、ある人物がこう言う。「弱い者たちはいつもどこか別の場所を捜し求めている。自分の本当の居場所がどこかに必ずあると信じて。下らん事だ。自分の居場所なぞ、今いるこの場所しかないというのに」まったくもってその通りで。本当の居場所とか本当の自分なんぞクソ食らえである。鼻で笑ってやるぜ!いや、ソレ系のサイトを見て回ってたら、なんか無性に腹が立ってきたので。僕の居場所なんぞ、この4畳半のネズミが出る部屋以外にあるわけがない。とほほ。

7月21日

うひゃあ。やべえ!鬱だ!うはははは!テンションバリ下がり!うはっははは!

とか書いてると怒られそうですが、いやあむしろ笑え。わーらーえーよーなっと。それにしても、傍目からは分からんと思いますが、落ちる落ちる。うはは。編集ってのはほんとにまあ、なんというか。もうちょっと。せめてカットが割れればアレですが、誤魔化しようがあるというもんですが、いや違うな。そういうことじゃねえ。なんというか。まあこんなところかとも思うわけですが、何が悪いとかじゃなく。ええいもう!目に見えない壁があって、どうしてもそいつを超えられないというべきか。いや違うな。何と言ったらよいやら。何はともあれ23日の講評でどうしたものか。いや違うな。なんなんだもう。

うーん。今日の日記はキモイなあ。お前はいったい何がしたいのかと。まあいいや。

7月20日

うひゃあ。39.5℃だって!アホか!こんな日はバイトが休みで本当によかったー!もうすぐ死人が出ますよアレは。

というわけでほぼ1週間ぶりの休みですが、まる2週間学校とバイトで潰れた先週までに比べたら楽なもの。ところが!せっかくの休みなのに、10時くらいに起きて、宅配便を待ちつつ溜まった洗濯モノ洗って部屋を片付けてガスマスク被って遊んでたらいつの間にか夜じゃないですか!あっれー!?

つうわけで、明日の編集用に実家からCDを送ってもらったんですが、蓋を開けてみればその大半が昔買っておいたCD-R!あっれー!?おかしいな?まあ、電話口で母が「ビデオテープではないのね?こんぱくとでぃすくなのね?」とか言ってた時点で、薄々怪しいとは思っていましたが…。たしかにコンパクトディスクなのですが…。

CDと一緒に同梱してもらった昔制作した映画のDVテープ。この辺も混乱させる要因になったような気もしないではないが…。素材テープまで全部送ってくれまして、これが以外にも30本以上もありました。すげーこんなに色々撮ってたのかーとか思いながら見てたら、なぜかその中に一緒のサークルだったゆずなさんの名作映画『歯車』のマスターが!!!な、なぜここに…?確かに、前々から部室に落っこちてたりカメラバックの中に潜んでいたり神出鬼没の作品でしたが、よりにもよって終着地点が僕の部屋とは…。いったい僕はコレを一体どうしたらいいのだ…。ねんごろに供養して差し上げるべきか…?東北新社の作品保管庫にそっと潜り込ませておくか…?いやいや。というわけでゆずなさん、この日記を見たらば早急にお引取りに来てください。そしてボーナスで飯を奢ってください。

隣の部屋の猫。ぐでーん。

7月19日

うわ。もっと働かないと駄目だ…。社会は厳しい。それにしても、装備代とかなんとかで控除額が3万て…。ボッタクリだ!

もうね、なんかね、江東区民なんて嫌いだー!なんで書いてあることを読まない!?なんで車が近づいてるのに走り出す!?なんで両手で車止めてる僕に道を聞く!?そこのおばちゃん!車止めてると駆け足になってくれるのはありがたいけど、なんでここにたどり着くまでに息が切れて、車の前に来ると歩き出すのさ!その姿勢は嬉しいけど意味ないよ!コラそこのカップル!楽しく会話してるのは全然微笑ましいけど、なんで車を止めてるのに、それが見えてるのに、平然とちまちま歩くのさ!なんで「車が通ります!」と言ってるのに平気で歩き続けるのさ!そこの親子連れ!子供を一人で走らせるんじゃないよ!危うく轢き殺されかけてるよ!ちゃんと手を繋いで通りなさい!まったくもう。車大国の山梨じゃ50回は死んでるよ。もっと危機感持って!

はてなダイアリーによる「DD」の解説。アイドルファンの特有の愛情表現の一形態「誰でも大好き」…。…。…まあいいけど。

7月18日と1/2

良い映画を作りたければ良い映画をたくさん観ろ、とは某氏の弁であるが、どうにも最近はめっきり映画を観に行けなくてひどい有様。バイト、学校、バイトでは視野がどんどん狭くなるばかり。視野が狭いというのは、僕にとっていろんな意味で最悪に等しいことで。昔からまあそれほどピシッとしてなかったけど、どんどん内容が劣化してきているような気がする。もっと知識とか見識とか刺激とかを取り入れないと!と、映画サイトの人たちのテキストを読んでちょっぴりへこんでみたりしたりとか。

とか書いてみたけど、なんかもういいや。変に知識人ぶってもすぐメッキが剥がれるのがオチだし。まあ当面は、こんなゆるい映画サイトで許してあげて!

7月18日

バイト。暑いよもう。ヒィ。頑張って頑張って死にそうになりながら働いてるのに、手元にあるのは何故かたった300円。しかもそれは明日のバイトの電車代。ヒィー。

映画用の音楽の選曲中。たった10分だし、役者さんの演技だけでも十分観れるので、わざわざ音楽で盛り上げる必要もないのですが、最後の部分だけどうしても音楽で閉めたいのです。最初からイメージしてたことがあって、そのためにカットも長めに撮ってるし。ところが、手元にある音源だけではどうしてもイメージに近づかない。これまで持ってた奴はみんな実家に置いてきちゃったし。いちおう実家に連絡して送ってもらうようお願いしたのですが、その中にもそれっぽいのがあったかどうか。そもそも今回は、協力していただいた人には申し訳ないのですが、原則としてエンドロールがないので、尺が足りるかどうかも怪しい。付けたければ発表が終わった後に自分で付けろとのことなので、お渡しするものはエンドロール付きのディレクターズカットを制作するつもりなのですが…。そもそも、僕はエンドロールというのは映画ならではの魅力のひとつだと思うのですが。終わったあとのチルアウトの時間としても有効だし、なにより観終わったーという実感があるし。だから僕はどんなにトイレに行きたくても、幕が上がって照明が付くまでは席を立ちません。よほど危機的状況でない限り。

まあそんなわけで、DC版のことも視野に入れて選曲してるのですが、持っている曲は音の力が強すぎて、イマイチ使い勝手が悪いのですよ。音楽自体の感情が強すぎるというか。もっとこう、ぼわーんとした感じの。ブライアン・イーノみたいな、我の張らない奴を。水曜までに候補を挙げないと。

7月17日

今日は天気も良く、土曜日だったので、新宿は明治公園のフリマ(の警備)に行ってきました。6時くらいに装備一式を備えたバッグ(会社からガメたもの)を担ぎ、チャリをこいで出発。そしたら案外近くて、30分ほどで到着してしまいました。というか自分の学校のほぼ真裏くらいだったし。全然知らなかった。しかし、すでに道路には出店者の車が列をなしています。主催のワールドなんちゃら市民の会という人たちもすでに準備に入っています。なんか自主映画上映会みたいなノリで、そこはかとなくプロ市民の香りも漂う彼らの姿に、なんか微妙な違和感。気にくわねえ連中だ。そもそも今日いったい何をやればいいのか聞いてないし。他の警備員は時間になっても来ないし。

時間ギリギリに今日の同業者たちが到着。自分が遅れてきたくせに、予定より45分も前に来た僕に「もう車来るから!早く位置について!」とか抜かしやがる。気にくわねえ野郎だ。イラン人みたいな顔してるし。関係ないけど。今日の仕事は、どうやら出店者の車が列になるから、その間に割り込みとかされないよう見張ることらしい。配置されて1時間、いつまで経っても車の列なんか来やしない。来るのは道を聞いてくる人たちとか、なぜか僕に夜逃げ屋の実態について事細かに説明してくれる胡散臭いおっさんとか、そんなのばかり。結局一台も車がこないまま、入車作業終了。やれやれ。今日はどうやら人が少ないらしい。3連休だからみんなどこかに遊びに行ってるんでしょう。僕は3日間ともバイトですが。

その後、場内の巡回。エロい品とか明らかに海賊版なモノを売っている人に注意を促す。ご丁寧に「SM6本!」とか書いたフリップを貼ってくれているので、摘発しやすい。でも怖そうな人のところは注意しづらいです。だって怖いし。青白い顔をしてエロゲーをずらっと並べた若者にはビシバシ指導!

後半は暑くてもうほとんどやる気なし。普通にフリマの品物を見てぶらぶらしてるだけ。M16カービンのモデルガンが出品されてて、休憩時間になったら見に来ようと思ってたら、あっという間に無くなっててショック。ちょっとフリマをなめてました。悔しいなあ。それ以降終始不機嫌になったので、怖そうなおっさんのエロDVDも摘発。「エロビは駄目です」って言ったら「こいつはデーブイデーだよ!」とかごねながら片付けてました。知るか。

そんなこんなで4時には終了。フリマの仕事は終りが早くていいね。これがショッピングモールだったら、地下鉄でまた1時間の帰路を延々と。明日はそのモール警備。それだけで何か気が重くなります。

せっかくフリマに来たのに何も買わないのは何かもったいなかったので、殺伐とした部屋に彩を添えるために、休憩時間にちょっと買い物。

うぼあー!いったいなに買ってんでしょうか?僕は。時々目が合ったりします。

追記。どうしてこうst-oneのサイトはタイトルがころころ変わるのか。こまめにLINKのタイトルを変えてあげてる僕に対する挑戦と受け取りました。お前が変え続ける限り、こちらも変え続けてやるぜ!

7月16日

学校のAVIDを使って編集。うちの班は順番的に最後なので、今日のところはキャプチャまでしか出来なかった。僕は今まで、編集機材は基本的にカノープスのEZDVを使用してきました。リニア編集もしたことがあるけど、アレはもう無理。体力的にも。微調整が出来ないので、やり直す気力とかそういうのが…。それでも、ノンリニア編集だとひとりでの編集になるので、あのアナログ編集にみんなで四苦八苦する楽しみとか苦しみを味わったのが少し懐かしかったりも。さて、EZDVですが、これはアドビプレミアなんかに比べると極めて限られた機能しかありません。でも、ノンリニアというのは、基本的な部分は大体同じなので、映像を切ったり繋いだりというのはシンプルなほうがやり易かったり。なまじ色んなことが出来ると、そればっかりに目がいって重要な部分を見逃しがちになったりするし。書き出しなんかも、色々やった後だとレンダリングに時間がかかったり、非常に面倒なことになるので。基本的な粗編をEZDVでやって、色を変えたり質感を変えたりというブラッシュアップにプレミアを使っておりました。

なので、AVIDに関しては知識は皆無。一から覚えるのかと思ってたら、AVIDルーム専属の編集の方がおりまして、こちらはあれこれと口を出すだけで、技術面はその人にお任せ。細かい調整を人がやってくれると、こんなに編集が楽だとはね!まあこちらもちゃんと知っておかなくちゃいけないので、使ってみたいとは思いますが。

今回のワンカット実習は、とりあえず23日に学内の講師陣や、協力していただいた役者さんを集めて試写会。先輩方の話を聞くと、昨年はコンペ的なこともやったらしい。グランプリの監督には副賞として商品券が!商品券!商品券!欲しい!嘘!そんなものはいらない。欲しいのは名誉。証。僕の映画は面白いのだという確固たる証明。駆け出しの分際で何を馬鹿なと思われるでしょうが、僕もそう思います。てへ。しかし、これから映画やっていこうと思うのなら、たとえ10分そこそこのものであろうと、自分の腕前は信じないと。あ、いや、驕りとかではなく。カラ元気です。というか、常にそう自分に言い聞かせないと、正直やってられんし。でも今日の矢崎さんの口ぶりだと、当日は結構みんな言いたい放題言ってくれそう。怖えー。今から内心ビクビクしております。

なんか今変な液体が天井から漏れてきた!なにこれ!?怖えー!さすがは2万の家だ!何が起こるかわからん!

7月15日

本日は朝から上級生の撮影手伝いに、横浜は日之出町まで。といっても、やることはひたすら荷物運び。片手にバッグふたつ、もう片手にDATとレフ版、さらに背中に三脚ふたつの重装備で街中を行ったり来たり。映画はブラックムービーをフィーチャーしたアクションモノなので、キャストもモデルのひとやジークンドーの師範など色々多彩で面白かったです。特にジークンドーのひとは竹光を空中でぴたりと静止させたり、男一人を担いでターミネーターのように悠々と歩いてみせたりと、かなりのツワモノでした。そのくせ、すげぇ気さくな方で、なんかもう尊敬。

カメラはパナソニックのAG-DVX100。憧れの24Pです。この前から言ってるこの「24P」とは、「HD24Pカム」つまり「ハイビジョン・デジタル・24フレーム・プログレッシヴカメラ」のことです。簡単に言うと、ハイビジョンのデジタルビデオカムで、映画と同じ24フレーム/秒のプログレッシブ撮影が出来るとか何かそういう感じの。しかも、レターボックス、スクイーズ、16:9コンバーションという3パターンのワイド収録に対応!さらに、今日横目でちらちら確認したところによると、なんと、録音機材の3ピン端子を直接接続できるようになってました。すげええ!これさえあれば、何を撮っても映画になりますよ!というのはまあアレですが、一度はこの手で使ってみたいものです。というか前にも書いたように、学校の備品なんでいつかは使えるかもですが。

撮影の方は本日が最終日だったのですが、突然の夕立や突然のやーさんの襲来によって、残念ながら数カットを残してクランクアップまではいかず。映画撮影ってのは一筋縄ではいかないもんですな。

帰りがけに、本日参加した同学の友人らと西新宿の「蒙古タンメン」というラーメン屋へ。味噌ベースのスープに激辛の麻婆豆腐がのっているという、なかなか変わったラーメン。後からじわじわと辛さがくる感じ。暑い日にこういうのを食べると、なんかスッキリします。明日からは、自分の映画の編集。

7月14日

疲れ果てた。あと、叩いても揺すっても起きない酔っ払いをはじめて見た。

7月13日

久しぶりの休日なのに、宅配を待っているのでどこにも行けない日。それ以前に、明日の撮影の準備とか何とかで、全然休んだ気がしませんよ。気が休まらないっていうか。休日ってもんは、気持ちの負担やらなんやらが綺麗サッパリなくなって、はじめて休んだっていえるんじゃないかと。

松本次郎/『フリージア (4)』。気がついたら4巻が出ていた。漫画もあまり買わなくなって久しいけど、松本次郎はこちらに来てから買い始めたので、家には彼の漫画が揃ってたり。この人の漫画は二瓶勉を彷彿とさせる建物の書き込みや、まともな人間がほとんどいないキャラクタなどが実に面白いけど、この『フリージア』に関してはとにかく銃撃戦の描写がすごい。伊藤明弘のそれがハリウッド的とすれば、こちらは深作欣二的というか。一発一発に重みがあって、瞬間のキメゴマが実に効果的。特に3巻の対「幽霊」戦などは、映像化したらさぞかしカッコよくなりそう。あと、電線やらカラスやらがやたらと印象的に描かれているのも、個人的に好感度が高かったりします。4巻では敵討ち法の新たな対象者、岩崎を中心に描かれていて、執行者側の主人公はいつにも増して影が薄い。完全に電波になってしまってるし。このままだと段々活躍の場が増えてきている山田に主人公の座をのっとられてしまうのでは?

奥瀬サキ・目黒三吉/『低俗霊DAYDOREAM (6)』。こちらも、知らない間に6巻が出ていたので買い。今はジャパニーズホラーブームとからしいのに、あまり話題に上らないですな。都市の無機質な描写が多く、こちらも都市愛好者にとってはハァハァです。せっかく東京で映像を学んでいるんだから、次に撮る映画ではこういう都市描写を突き詰めてやってみたい。東京には面白い景観がたくさんあって、僕がチャリで通う道すがらにも奇妙なものや美しいものがたくさん。音楽と並んでこういう景観はイメージのいい起爆剤になります。こういった作品を読んでいると、邦画に足りないものが透けて見えてきたりすることもあるような。

瓦でけぇー!そして重い!明日どうやって持っていこうかな…。

7月12日

最近ブログってのが流行ってますね。なに?宇宙からの不明物体

というくだらないこと思いついて、ググってみたら、普通に間違えてるひとがいた。「ブロブ、はじめました!」って。何を始める気だ!お前!しかしこの『ブロブ』という映画の音響。「ウルトラステレオ」って何だ!?初めて聞きましたよ。映画館で見たかったなあー。ウルトラステレオ。

本日は2日目のワンカット実習撮影。3人の班なのにやたらと時間が押して、結局一人がうちの班の撮影日に持ち越し。うへえ。というわけで、これから改訂版のスケジュール表を書かなくてはなりません。ああもう。

書き終わった。最近首がボキボキ鳴る。いたた。

本日の撮影では、カメラとレール移動を担当。カメラをやった最初の撮影では、窓際の光量と部屋の奥の光量の差が激しかったので、照明機材の設置を上申。大学時代に最後まで良く分からなかったのが、ひとつは屋外撮影時における録音と、もうひとつが照明でした。常に安定した明るさを保てるDV撮影では照明の使用による効果が分かりにくく、サークルにまともな照明機材が無かったこともあって、ほぼ自然光による撮影に終始していましたが、今回照明を設置したところかなりハッキリと結果が出たので色々と勉強になりました。やっぱりきちんとした当て方をすると見違えますなあ。面白い。まだ樋浦氏のように、映像視覚効果のセオリーに従った照明設置は出来ませんが。

大学時代の後輩の女の子に、自分の演出で使う小道具のポスターを借りました。忙しい中わざわざ新宿まで持ってきてくれて、ホントにありがとうございます。今回の小道具は、ほぼ役者さんや仲間内の自前ですが、最も難儀したのは瓦。登場人物の女子高生が割るための瓦を持ち出す、というシチュエーションがあるのですが、この瓦がどこへ行っても手に入らない。ハンズやドンキやホームセンターに行ってみたのですが、「瓦」という言葉を放った瞬間、営業スマイルがぎこちない苦笑やアホを見るような目付きに変わる…。大学時代の空手野郎に電話で聞いてみたら、スポーツ用品店で手に入る、とのこと。なので、新宿周辺の格闘技用品店を当たってみたのですが、ここでもやはり鼻で笑われる始末。瓦割りくらい東京でだってみんなするだろ!?しないか。とにかく時間が無かったので、大学の空手部が仕入れていたという「山梨スポーツ」に直接電話。「あのぅ…瓦ってありますか…」とビクビクしながら聞いたところ、ふたつ返事で「はい!瓦ですねー!」という言葉が。さすが山梨スポーツだ!しかも、火曜までに宅配で送ってくれという無茶な注文にも快く対応してくれまして。もう本当にね、本当にありがとうございますと。たかだか瓦2、3枚手に入れるために、富士山の麓から取り寄せるという大技になってしまいましたが、モノによっては地方の方が断然手に入りやすいということもあるわけで。離れてから気付かされたりした出来事でした。

7月11日

僕は、まあ自分で言うのもなんですが、結構めんどくさがりやなんです。そんな僕がこうやってちまちま日記を更新しているのは、割とメモ的な部分も強かったりするんですね。例えば、バイトの交通費請求なんて、めんどうなんでこまめに書いたりしてないわけですよ。だからあとから自分の日記見て、この日とこの日はどこのバイトに行ったーってのを思い出すわけですね。よく考えると、用紙に書き込むほうが日記書くよりはるかにお手軽なんですが。どういうわけか。

今日は選挙ですね。バイトでそれどころじゃなかったんですが。僕は生まれてこの方選挙に行ったことはありません。めんどいからね。それに、せっかく行くんだから誰かに入れたいけど、テレビもないような生活じゃ、誰が出てるのかすらわからんし。われらが又吉イエスくらいですよ。顔と名前が一致するのは。

そういえば、新宿付近でうろうろしてると、結構比例で出馬してる有名人の選挙活動に出くわすこともしばしば。例えば、この前は今度の撮影で使う小道具の瓦を求めて新宿を彷徨っていたら、プロレスラーの神取忍の選挙カーに出くわしました。へえあの神取かよーと野次馬根性で見ていたのですが、スタッフの「神取はもうまもなく、もうまもなくここ新宿駅で皆様と握手をしに参ります!」という声が15分くらい続いてもまだ本人が来ないので、何かもうどうでも良くなって新宿駅を後にしました。笑顔の子供たちとディフォルメされた神取が仲良く手を繋いでいる選挙カーの絵も癇に障ったし。瓦が見つからなくてイライラしてたし。神取にお願いすれば瓦の一枚くらいくれたかもね。あと、学校に遅刻しそうになってチャリで急いでいるときには、元ジャンプ金メダリストの荻原健司の選挙活動にぶつかったことも。新宿駅の南口のところで握手とかやってて、テレビのクルーと取り巻きが周りをうじゃうじゃ。それどころじゃなくて強行突破したら、突然降りてきた音響マンのブーム(マイクが付いてる竿ね)が顔面を直撃しそうになって、なおかつカメラのレンズ数ミリ手前をかするという恐怖体験をしました。もう!このクソ忙しいときにあんなところで選挙活動するなっての!もうすげえ邪魔だった。まあ遅刻しそうな自分が悪いんですが。

全然関係ないけど、高校時代はよく荻原ごっこもやりました。雪山行ったときに、がーっと滑って、「やったー!やったよ船木ー!」と叫ぶという。く、くだらねえ!よく叫んでたのは日本郵船に入った男ですが。アホな思い出ばっかりだ。

7月10日

なんか、みんなが寄ってたかって僕にパンをくれます。

ありがとうございます。

体調は良くなったり悪くなったり。バイトの午前中は全不調。昼に薬飲んだら、午後は割と好調になりましたが、やたらと眠くなりました。危ない危ない。

バイトから帰ってきて、本を買いにいったら、火消しになった友人とバッタリ再会。まあこの前も、うちに泊りに来たりとかしてたんで、懐かしくもなんともないですが。夜道で突然名前を呼ばないでください。新手の勧誘かと思ったよ。まあ、彼の通う消防学校はうちから目と鼻の先なんで、会ってもおかしくはないけど。なんかもっと遠くに居るような印象だったので。いろんな意味でね。

どういうわけか彼の宿舎まで送ることになって、いつものアホ話をしながらついていきました。ちょうど駅を挟んで反対側なのですが、駅のあちら側はほとんど行かないので、よくわからんのですよ。迷子になったらどうするつもりだったのか。話しながら、すっかり消防オタクになってしまった彼に、消防庁が誇る施設の数々を紹介していただいたのですが、暗くて良く分からん上に、スケボー少年がたむろしている人気のない道にすっかりビビっていたのでよく覚えてません。覚えているのは天下の消防庁施設の壁面に「クライム」がどうとか落書きがしてあって、おいおい面目丸つぶれじゃねえかようとか思ったりしたことくらいです。まあどうでもいい。送った後、さてどうしようか、さっきのスケボー通りを一人で帰りたくねえなあとか思ってたら、何のことはない、一本出たらこの前バイトで来たときの道だったので、あっさり帰れました。よかったよかった。あっさり見捨ててくれた彼の消火は絶対に信用しないと心に決めましたが。

7月9日

昨日水分取りまくって、薬飲んで早めに寝たら、何となく直りかけてきたような気もしないではないような。でも学校に着く頃には次第に悪化。なんかね、常時頭がぼんやりとして夢心地なのですよ。風邪薬をコーヒーにて摂取→タバコで一服のコンボが悪いのでしょうか。よせばいいのにね。

今日はワンカット実習撮影初日。別班の撮影を担当です。カメラは使い慣れまくったVX2000ですが、いかんせん使う人間がふわり夢心地では困ったもんで。い、いかん!これではいかんよ!と、ふらつく頭を鼓舞。今日は最も人数が多いチームで、6時間で5人の演出をこなさなくてはならないハードスケジュールです。一番大変なのは、同一のベース台本とはいえ、5人分の人格を一日で演じなくてはならない役者さんでしょうか。それでも、まあとりあえず僕の撮影担当の前半3人はなんとか無事にこなせました。全て手持ち撮影。疲れた。控え室で休ませてもらった1人の監督作を挟んで、最後の撮影。時間は押しに押していたのですが、ここにきて新型秘密兵器「ぱらりん」の登場!いやまあ普通に車椅子のことですが。「パラリンピック」のパラリンです。こいつが中々のスグレモノで、実にスムーズな移動撮影が!撮影現場では必須アイテムらしいです。僕はといえば、パラリンを押したり引いたりしていたのですが、なにぶん慣れないマシンだったので、一度NGが出てしまいました。それが制限時間10分前とかだったんで、もうなんかね、飛び交う怒号、舞い散る台本、みたいな。いやまあそこまで酷くなかったんですが。でもちょっと申し訳なかった。次の撮影までには体調を戻さないと。でもやっぱり、なんだかんだ言っても撮影は楽しかったー。

家への帰りに、チャリこいでたら、危うくタクシーに事故られそうになりました。こっちが横断歩道に侵入してるのに、普通に突っ込んできやがりまして、ケツを持ってかれました。我が華麗なるドライビングテクがなければ横転事故ですがな!走りながら後ろを見たら、運転手のおっさんが口をポカーンとあけてこちらを見てました。アホ面晒してないで左右確認くらいしろっつうの!馬鹿!でも、夢心地だったので、えへらえへらと間抜け面を返しただけだったけど。

7月8日

あー風邪ですよこれやっぱ。体調が急激なカーブを描いて下がっていくのを他人事のように感じる。

とりあえず今日はリハまでゆっくり寝れると思ったけど、習慣なのか暑いからなのか、普通に8時過ぎに目が覚めました。この時間に起きても、テレビもないから特にやることもない。暇です。

学校行く途中風邪薬買って飲んだけど、あんまり変化なし。むしろ下り坂。水分採っても端から蒸発していくような感じ。舞台となる学校の教室で、とりあえず女子高生役の方と信一郎役の方で本読み。いやあ、ちゃんとしたプロの人が読むと、なんか僕のへぼな脚本でもそれなりに聞こえますなあ。恥ずかしいことに変わりはねーけど。しかし、熱でくらくらしてて、あまりその辺まで気が回らなかったです。とにかく上手いので、もうなんか監督とかいなくても普通に完成するんじゃないかと思ったり。

なんかもうね、書いててなに書いてるんだかもよく分かりませんです。昔は、あ、やべーなーと思ったら、飯の後にアリナミン錠をいくつか放り込んでおけば、翌日にはすっかり元気だったんですがね。出来れば、これ以上悪化しないといいんだけどね。まったくこの忙しいときに。

7月7日

風邪をひくかもしれない予感。鼻と喉に微妙に違和感が。定期的にクシャミも。直れ直れ直ってくださいー。

講義でしたが、一日中書類作成。印刷台本作って、決定した役者さんに渡す総合予定表作って、当日の細かなスケジュール作って、調達する小道具の目録と予算報告作って…。ヒィー。

バイトの仮払い貰ってしまったので、いろいろ買ってしまったぁー。貧乏の弊害がこんなところに…!まあアレだ、音楽とか小説とか、アイデア作るのに必要だから…!だから…!うひい。

V.A./『AMERICAN BEAUTEY O.S.T』。映画は未見。トーマス・ニューマンのスコアが最高に美しいのと、エリオット・スミスやフォーク・インプロージョンといった面子に惹かれて購入。ニューマンの楽曲は、以前買ったジャカッタのアルバムでミキシングされていた「ANY OTHER NAME」と「DEATH ALREADY」。最近だと『ロード・トゥ・パーティション』のスコアも手がけていたけど、残念ながらこちらも未見。単なるスコアの枠に留まらず、アンビエント曲として確立しているあたり、ブライアン・イーノに近い匂いを感じたりも。よくチルアウト系のコンピレーションに入ってるだけあります。それに続くエリオット・スミスの楽曲も美しい。『グッド・ウィル・ハンティング』のエンディング曲で注目を浴びて以来、バリエーション豊かな楽曲を聴かせるシンガー・ソング・ライターとして活躍してたけど、残念ながら昨年の暮れに34歳の若さで急逝。本当にもったいない。フォーク・インプロージョンことルー・バーロウは、よく映画『KIDS』のサントラを引き合いに出されるけど、個人的には『セッション9』のエンディングに使われていた「Choke Your Chain」というマイナーな曲から好きになったりした。あと、ザ・フーの「The Seeker」。ソダーバーグの最高傑作『イギリスから来た男』のオープニングにかかっていて、かなり印象的な一曲。全体的にはポップス系の明るい曲で構成されているけど、何故だか聴いた後に不思議な哀愁をかもし出す一枚だったり。

とりあえず明日には、役者二人を召還して本読み。なんだかんだで1時間しかもらえないことになってしまいました。立ち稽古までいければ御の字かな…。それ以前に、自分の書いた文章を他人が声に出して読むというこの恐怖に耐えられるかどうか…。

7月6日

暑い暑いあーつーいー。僕を殺す気でしょうか!?

バイトで新人研修。僕は教えるほうです。何故、実質14日そこそこしか働いてない人間に新人教育をさせるのですか!?なに考えてるんですか!?で、新人さんは二人とも僕より年上。一人は俳優。某奥様向け情報番組(朝やってる奴ね)の再現映像に出演したりしてるらしいです。ぼわーんとした方です。なんか、「豹変!夫が当然暴力を!」みたいなので、キレた旦那とかやってそうです。いやあくまで私見。ひどい言い様だな。もう一人は元狙撃兵。ギリーで偽装して、スナイパーカスタムの89式を持って草むらの中に潜んでいたらしいです。素手でこめかみを砕いて人を殺すことができるらしいです。ヒィー。そういうことは先に言っといてください!下手なことは言えなくなりましたですよ。

元狙撃兵の陸自トリビア。「ツインローターの輸送ヘリは揺れが激しいので、空からゲロが降ってくる可能性がある」。へぇ。

乾燥機にパンツと靴下入れて、取りに行ったらコインランドリー閉まってるし。パンツと靴下返してー。

7月5日

友人らの日記を読むと、みんなセールとか色々有意義な休日を送っているようで。うーらーやーまーしーいー。もはやひたすらバイトと学校の往復生活。時々どちらが本業なのかわからなくなる。というか休日ってなんだー?

高校の部活の友人らと、久々に再会。一人は前に泊りにきた海の男。もう一人はこの度、故郷静岡でJA共済の就職が決まった男。みんな真面目に身を固めていく。なんか僕一人だけふらふらしてるみたいで、ちょっと恥ずかしい。

久々に会ったけど、基本的にはみんな全然変わらなくて、それで安心したりもします。僕なんかは、高校時代は甘酸っぱい記憶とかそういうのは全然なくて、思い起こされるのは、汚い部室で半裸になりながらUNOとか大富豪やったり、部室の裏の壁にザイル張って、ラペリングしながら「助けてゲイブ!」と叫ぶクリフハンガーごっこしたりという阿呆なことばっかり。というか部活のことしか覚えてないし。高校時代の顔を思い起こすと、浮かんでくるのは濃い野郎の顔ばかりだし。部活以外で今でも会う友達は一人しか居ないし。充実してたのか何なのか。まあいい。でもちょっともったいなかったか?もっとアレか?色恋とかそういうのでも記憶を残すべきだったか?まあおそらく、タイムスリップして高校時代に還れたとしても、やるのは同じように阿呆なことばっかりだろうなあ。はは。

役者の選考、というかリクルート、いやスカウト?いやいや「お願い」が始まりました。というか撮影一週間前でキャストが決まってないのって、まずいんでないかい?事務局は一体何をやってるんだ!?信一郎役の方に会いに行って、シナリオと役柄、日程調整してきました。とりあえず木曜には一度リハーサルをすることに。さすが、それなりに場数を踏んでるだけあって、こちらがまごまごしてるうちに、向こうの方からてきぱきと決めていってくれました。女子高生役の女の子も一応アプローチに入って、すんなりいけば明日には決まるかと。まだ彼らが役になってるところは想像できないですが、現場でどのように変化を見せていただけるか、非常に楽しみ。後は子役かー…。ここが最難関。

監督の仕事ってのは、なんかもう書類書きばかり。総合日程表書いて、日々の日程表書いて、必要な小道具を書きとめて…。本来は助監の仕事だけど、これもまあ勉強のうち。ひぃー。

7月4日

ブランド。マーロン・ブランド。マーロン・ブランドが亡くなりました…。ひどい。みんな逝ってしまう。ブロンソンもチョーさんもブランドも。死因は明かされてないらしいね。マーロン・ブランドらしいね。腹上死とかでも、なーるとか思ってしまうかも。いや、悲しいですよ。マジで。『ゴッドファーザー』でも『地獄の黙示録』でも死に際が鮮烈な俳優だったなあ。

しかし、情報源が地下鉄のスポーツ新聞というこの生活…。

バイトが終わって、風呂に入ってきました。今日は灼熱地獄だったしね。阿呆な江東区民のせいでいろいろ疲れたしね。仕事の後の銭湯は最高ですね。どうでもいいけど、番台のおばちゃんに顔を覚えてもらえたっぽいです。いつも500円玉で払うから。財布を取り出した時点で、すでに120円のおつりが出てきたけど、残念、今日は小銭があるのでした。小銭しかないけどな。何故か申し訳ない気持ちになりました。

浴場に入ったら、なんか隅のほうで、全裸で立膝になってうつむいている、30代と思しき男性が。折角のリラクゼーションタイムが台無しだ。しかしあえてそいつの近くに陣取って、(心の中で)語りかけてみる。「何をそんなに悩んでるんだ?」男はさらにうつむく。「今日あんたに何があったんだ?…ははあ、さてはアレか?『マリみて〜春〜』の予約録画に失敗したんだな?アレは朝早いからな。起きるのは無理だな。まあうちにはテレビがないからあんたと同じさ。でも心配するな、明日になればヤンマガで『バイオメガ』が読める」通じたのか、男は突然いやいやをするように首を振る。全裸で。顔はもう泣きそうだ。「…なんだ、違うのか。ふむ。そういえば選挙が近いからな。誰に入れていいのか迷ってるんだな?やりたい放題の自民も駄目、小泉批判しか能のない民主も駄目、ましてや、自分たちの存在維持すら怪しい社民はもっと駄目。でも心配するな。誰に入れていいか迷ったなら、唯一神・又吉イエスに入れればいいじゃないか。今回も出てるらしいぞ?」男は無神論者なのか、相変わらずうつむいたままだ。「…違うのか。何がそんなにあんたを苦しめているんだ?」そこで、ふと思い当たる。「…ああ!なんだ。わかったよ。大事なことを忘れてた。ブランドだ。マーロン・ブランドが死んだからだろう?そいつは僕も悲しい。一緒に泣こうじゃないか…」男は突然立ち上がると、カランの前に座って、泣き腫らした顔を洗い始めた。…僕の隣で。邪魔だなあ、こいつ。まあいいや。ブランドに免じて許してやろう。清々しい気分で風呂を出ると、番台の脇の待合室で、リアル神田川のような若いカップルがイチャイチャしていた。…ちょっと切なくなったりなんか、しねぇよ。

7月3日

森博/『ナ・バ・テア None But Air』中央公論新社刊。近未来と思しき世界を舞台にした空戦記『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』の続刊。前作で話題を呼んだ装丁は、今回も形式を維持。今回は夕焼け雲。評価は割りと分かれめですが、個人的には好きです。しかしフィルムのカバーは傷が付きやすくて、保管には不向きだなあ。今回も、世界観や背景は全てぼかした上で、主人公の内面と空戦のシンプルな描写に全てを費やしています。物語は少々感傷的になりすぎる向きもありますが、森氏の透明感のある文章で描かれる戦闘機は素晴らしく美しい。映画『ダーク・ブルー』や『紅の豚』を想起させるような飛行感。ストーリー的には、前巻で放りっぱなしだった、大人にならない人間「キルドレ」や、それを取り巻く周囲の状況が僅かに一端を覗かせますが、それはもはやこの作品では添え物。極限まで削ぎ落とされた戦闘描写や、しつこいまでの架空のプロペラ戦闘機の機構描写にこそ痺れる。宮崎駿あたりで映像化しないかな。全三巻で刊行予定のようなので、次作が出るのをひたすら待ちます。ちなみに、森博の作品で読んだことがあるのは、実はこのシリーズだけだったり。

僕のバイト派遣先のショッピングモール型複合施設は、四つ目通りと葛西橋通りというふたつの幹線道路が交錯する地点にありまして、それはもうすさまじく交通量が多いです。隣には公営住宅もあり、人通りが絶え間なく続きます。しかし、交差点の関係か、日に数度だけ、フッと車も人も居なくなる瞬間があります。照りつける太陽の下、聞こえるのはかすかな木の葉の音だけ。道路上を紙袋が舞い、僕の仕事はなくなります。凪の時間。世界中から取り残されたような気分。何度か瞬きをするうちに静寂の時間は消え去り、いつの間にか、もとの車の流れと行きかう人々が。仕事の再開。あーあ。でも、そんな瞬間に出会うことが何よりも素晴らしい。そんな今日この頃。

7月2日

撮影実習に向けての機材講習の授業。今度の実習では、僕はめでたく撮影をやらせてもらえることになりました。一応うちのクラス11人が全員監督をやるので、もう一人と持ち回りです。東北新社が黒幕に付いているおかげで、カメラこそ民生のVX2000ですが、ミキサーやレールなどかなり色々使わせてもらえそう。VX2000も、自主映画時代にずっと使っていた愛着があるので、それほど気にはなりませんが。でもやっぱり、24pデジタルの魅力には敵わないなー。

というわけで、実際の撮影に向けてカメラワークのテスト。実際にロケセットの室内にレールを持ち込んで撮影。レールですよ!今までは、原付にカメラをくくりつけたり、スチルラックの棚板にキャスタを取り付けた、通称「ガリバー君1号」というわけわからんものを使ってたんですが、ついに憧れのレールを使いましたですよ!おお…なんと滑らかなドリー…。まあ、結局のところ、いい映像になるかどうかは、撮影部とかレールを動かすスタッフの腕とかにかかってたりで。ちなみに、上でカメラのグリップを握るのは撮影部、下で台を押したりひっぱたりは演出部の仕事らしい。

一部のスタッフは、狭い室内での自由度を重視して、キャスタ付きの椅子による撮影を断行する模様。その椅子に乗るのは、僕かもう一人のやつですがね。何か懐かしいなあ、そういうの。結局どんなにプロに近づいても、変幻自在の現場で最後に役に立つのは、そういうアグレッシブな方法だったりするらしい。

役者の選別も佳境に入ってきた…のか?選考は事務局に一任なので、どう転がるかはわかりませんが。信一郎候補に上がっている方の写真を見ましたが、ヤベェ渋い!かっこよすぎです!刀とか構えてるし!いや、CMの出演映像のスチルだからね…。声のいい役者を!とお願いしていたのですが、どうも声優部の方らしいので、その辺も期待できそうです。シナリオ自体、漫画じみた台詞回しが多いので、むしろ願ったり叶ったりですかね。あとは、女子高生と小学生…。いい役者にお願いしたい!切に!

7月1日

あーあーもう7月ですよ。

昔の日記を整理。これまで、書式が変わろうが画像がリンク切れしてようが、そのまま放置状態だったのですが、いちおう現在のスタイルに沿って体裁を整えました。あと、結構いい加減な文章や(自分で書いたのに)意味がわからん文章がいくつかあったので、結局朝まで直してしまったり。日記自体はそのときのテンションなんかを反映してるので、あまりいじりたくないのですが、各種評論などで言ってることが滅茶苦茶なのは恥ずかしいので改稿しました。

それにしても、本当に言ってることが昔と変わらない。軽くヘコみました。