LIFE LIKE BLUE

Diary Log-2004-08

8月31日

相も変わらずバイト。もう8月も終わりかー。早いね。

映画版『亡国のイージス』の製作発表が行われましたね。メインの配役も発表されましたが、真田広之扮する仙石と並んで主演格の少年工作員、<如月行>役は後日発表とのことで。焦らすなあもう!ちゃっちゃと出してくださいよ!気になる。

で、この配役表を見ると、かなりそうそうたる面子が揃い踏みしております。気になるところでは、まず仙石の友人・若狭役に光石研…光石研!?もっとこう…マッチョなおっさんな感じのイメージなんですが…。うーむ。まあでっぷり中年男の仙石自体がハンサムさんになってしまったので、また違った関係性になるのかもしれないしね。で、次に北朝鮮工作員のドンチョルに安藤政信…なにぃー!安藤が北朝鮮工作員!?しかもドンチョル!?確か原作では、ぶん殴られたり手榴弾奪われたり顎を砕かれたり、散々な男だったような気がするんですが…いいのか安藤で!?さらに、「うらかぜ」艦長・阿久津に矢島健一…艦長!?まあ原作では、護衛艦「うらかぜ」艦長だった衣笠が、映画版の「いそかぜ」艦長なんで、格上げ当選て感じですか。しかし…矢島健一…知っている限り、なんとなくインテリ面の嫌な奴という役が多かったような気が…。侠気溢れる阿久津が務まるのでしょうか?砲雷長の杉浦とかのほうがハマリ役のような気も。内調の室長・瀬戸に岸辺一徳。う…む…アリといえば…アリだ!でも瀬戸ってそんな胡散臭い感じだったか?同じ内調室長なら、『宣戦布告』の夏八木勲の方が瀬戸っぽいなあ。まあいい。そして注目は、内閣総理大臣役に原田芳雄!!キター!往年のアウトローがついに総理大臣にまで上り詰めましたかそうですか。原作でも結構強健な総理だったんで、ハマッてるかも。

まあ『ローレライ』の方でも、意外性のある配役が映像では意外とハマってたりしたんで、劇中ではまた違った雰囲気になってることを祈ります。原作と映画は別もんだかんね。しかし…安藤のドンチョルがどうしても気になるなあ…。

というわけで、今日は知らない人にはまったく理解不能かつ、つまらない内容でお送りしてきましたが、突然ですが明日から3日間実家に帰らせていただきます!なので、3日まで更新停止します。すいません。「9月に入ったらめんどくさくなってサボり始めた」とか「職場でいじめられてヒキコモリになったのでは?」とか「寝てる間にネズミに耳を齧られて青くなってしまったのかも」といった余計な心配はしないでください。それでは皆さん、良い9月を!

8月30日

バイト。!!!寝坊しましたー!!!1時間半も!うひゃあ。ヤバイヤバイすいませんごめんなさいー!もうみんなにすげえ笑われたし!恥ずかしい!でも、8時間も寝たおかげでちょっと元気になりました。「これからは心を入れ替えて馬車馬のように働きます」って言ったら、「入れ替えない方がいいよ」って言われました。ど、どういう意味でしょうか?

施設のバックヤードに「宇宙通信株式会社」なる組織の車が。装甲車みたいなトラックに、2メートル以上もあるでかいパラボラアンテナを付けてました。そしてその方向は、先日書いた電波じいさんが交信している北西の空に…。まさか…彼らは存在する…?

まあそれはいいとして、江東区には電波じいさんのような変わった人たちがいっぱいいます。彼らはいったい何を見、何を聞いているのでしょうか。「それ」が存在していようといまいと、彼らにとってはその声が聞こえているのでしょう。僕はときどきそれを聞いてみたいと思ったりします。だって面白くないですか?もしも存在しないなら、それを作り出しているのは彼ら自身ということでしょう。人間の想像力ってのは、彼らのような人間こそ、常人のそれを超越したものを持っているんじゃないかと。自分が作り出した自分以外のものの声。彼らこそ真のクリエイターなんじゃないかとか思ったり。

なんだか僕の方が電波じみてきたので、この辺にしとこう。えーと。大丈夫ですよ僕は!

やべえすげえ雨降ってきたー!風もやばい!なんだか楽しくなってきましたよ!

8月29日

バイト。すげえ寒かった。まあ夏はもう堪能したからいいけど。バイトとかバイトとか…あとバイトとか。

登別市が007最新作のロケ誘致に署名活動

ウホッ!007の新作が日本で!『007は二度死ぬ』以来ですね。丹波哲郎に優るゲストは登場するんでしょうか?しかし、主演のピアース・ブロスナンは降板の模様。理由は、「製作者側は今後をどうするか分からなくなり、一種のまひ状態が起きている」からだそうな。うーん。制作側が役者に見切りをつけられるとはねえ。まあその混乱ぶりは何となく分かるけど。「クマ牧場も登場し、訓練されたクマが敵に立ち向かう」…クマー!!(AA略)…そりゃまひもするわな。「俺のは着ぐるみじゃねえ!」

タランティーノ監督、007映画の監督を希望

監督はタランティーノ!?それだったらクマも温泉もすべて納得!!まあ、この中の記事を読むと主演がブロスナンで『カジノロワイヤル』のリメイクをやりたいらしいけど。しかし!ぜひともタラに、温泉に浸かり強化クマと共に戦うボンドを描いて欲しい!欲しい!!そうなったら、ゲストは田中邦衛でひとつ。伝説の刀を作るクマ牧場の親父役とかで。

そういえば、『新幹線大爆破』には、なんと、北海道で牧場を経営する、犯人のひとりの父親役で田中邦衛が出てるんですね。もうまんま黒板五郎。『北の国から』から遡ること6年、こんなところにルーツが!?

8月28日

バイト。特に書くこともない。どうしよう。

昨日の映画祭で、東野圭吾原作の『レイクサイドマーダーケース』の予告が流れました。お受験の勉強合宿にやってきた3組の親子、そのうちの一組の父親の愛人が殺される。妻が、自分が殺したと告白するが、果たして本当に犯人は彼女なのか…とかそんな感じの。主演は役所広司、その妻に薬師丸ひろ子、ペンションの管理人にトヨエツと、なかなか豪華なメンバーです。監督は『ユリイカ』の青山真治…青山真治!?まさか、彼が原作もの、しかも東野圭吾を映画化するとは…。さすがというか、流れた映像も、階段から降りてくる人物を真上から捉えたり、結構凝ってました。まるでハリウッドのサスペンス映画みたいな予告で、図らずもワクワクしてしまいましたですよ。面白そう。

しかし、これで流れた予告のうち『ローレライ』『笑の大学』と合わせて、役所の主演作は3本。すごい仕事量だな。

昨日観た映画はだいたい60年代〜70年代にかけての邦画なのですが、あの時代の映画というのはやっぱりすごい。新幹線に爆弾を仕掛けるとか、天変地異で日本が沈むとか、企画に関してはハリウッドとそれほど変わらないものが多いですね。多少ごり押しながらも、ちゃんと映画にしてヒットさせてしまうところがすごい。映画製作というものに対して発火力があった時代です。今観ると、千葉真一の演技に苦笑してしまったり、特撮がいかにもミニチュアという部分もありますが、そういったことに関わらず、映画を完成させてしまう底力に感服します。変にこざっぱりまとめようとか、そういう嫌らしさがなくて、映画自体の気迫で押し切ってしまう。それがあるから、観ていても特撮がチャチだとかそういうことが気にならない…こともないですが、アリかナシかと言われればやっぱりアリなんですね。人間ドラマと特撮がお互いに補強しあっているというか。実にいい時代だったものです。

今ではCGとかの技術ばかりが先行して、観るほうもそればかりに目がいってしまっている感がありますが、やはりドラマあってのCG、CGあってのドラマ。『マトリックス』の2作目以降で露呈してしまったように、CG技術は煮詰まるところまで煮詰まってきてしまっています。もはや、それだけで観客を惹きつけることは不可能。日々テレビで流れる映像で、もはや恐竜が闊歩していようと日本が沈没しようと誰も驚かない。そういう意味では、純粋にそれを楽しめた亀山プロデューサーや樋口監督の時代が羨ましくもあります。多分『ジュラシック・パーク』の恐竜に純粋に驚けた僕らの前後の世代が、CG映像主義の最後の世代なのではないかな?かといって、人間ドラマに傾倒しすぎても、娯楽としての面白みに欠けてしまう可能性が高い。やっぱりワクワクしなきゃ映画じゃないからね。特に、映画についての知識がない人にまで見せられるものを作るには。そういった意味では、今の映画製作というのは非常にシビアな時代になってきているといえます。うーん。難しいね。

8月27日

無理言ってバイトで休みをもらい、お台場冒険王「「VFXの鬼才・樋口真嗣監督×亀山Pが語る日本特撮映画〜来年公開「ローレライ」の秘密が今明かされる」にゴー!ぶっ続けで『新幹線大爆破』、『太平洋奇跡の作戦 キスカ』、そして『日本沈没』と、ある意味大冒険。

というわけでね、生まれて初めてお台場へ行ってきました。ありゃ一人で行くところじゃねえなあ。なんとなく肩身が狭いことこの上ない。まあいいけど。駅からアクアシティまでは、こんな僕でも迷いようが無いほど直結していたのですが、なにぶん施設自体が広くて広くてやっぱり迷いましたー!阿呆ですか僕は。アミューズメントのバイトの女の子に場所を聞いたりしたんですが、彼女らも知らなかった。隣だったのに。さすが冒険王。全然いらんところでも冒険させられた。

まあそれでも開場の15分くらい前には着きまして、ぴあでリザーブしておいたおかげで席も問題なし。席間違えたけどな!阿呆ですか僕は…そうですか…。で、暗くなったと思ったらいきなり『ローレライ』の予告編が!いきなりすぎて不意打ち。いくつか東宝の予告を挟んで、樋口真嗣監督と『踊る大捜査線』とかの亀山千広プロデューサー登場。司会は「とくダネ」とかの笠井信輔アナウンサー。さすがフジテレビのお膝元ですな。まずは『新幹線大爆破』に関する話で、始まる前は、まあ『ローレライ』の宣伝プラス各人のコメント程度だろうと思っていたら、さすが映画好き3人だけあって、予想に反して40分近くしゃべりまくってました。話が弾みすぎて、あろうことか亀山Pがいきなり映画の結末に触れたときは正直、大丈夫かいな!とか思いましたが。情報公開の権限を握るプロデューサーがネタバレとは。あまりに話が弾みすぎたために、結局予定を変えて、鑑賞後にもトークすることになってしまったり。樋口監督は抑え目で、むしろ司会のはずの笠井さんがかなりエキサイトしてました。いやすげえ面白かったけど。

『ローレライ』トークと8分バージョンのプロモを挟んで、『新幹線大爆破』。すげえ映画だった。さすが佐藤純彌…!大作感溢れる演出の中にも、しっかりと『北京原人』へ至る要素が垣間見えました。特に、運転手役の千葉真一に対して、管制官の宇津井健が「85キロまで速度を落とせ!」(注:80キロ以下になると爆発する)千葉「無理です!こっちは命がかかってるんです!」宇津井「ごちゃごちゃ言ってる場合か!黙って落とせ!」という、あまりにもご無体なあたりは、『北京原人』の丹波哲郎を彷彿とさせましたね。樋口監督が絶賛するだけあって、SLの爆破なんかもかなり良かったのですが、肝心の新幹線はイメージの中での爆破だけ。樋口監督曰く「なんで新幹線の爆発が一番ショボイの!?」。若かりし頃の高倉健はやっぱりかっこよかったです。目に力があっていいですね。こちらでは犯人役なのに、『鉄道屋』では国鉄側に寝返ってるという…。

観終わったあとに一服してたら、『ローレライ』原作者の福井晴敏氏が。ソツなく挨拶。まだ顔覚えてもらっててよかったー…。誰?とか言われたらどうしようかと。さすが10億クラスの映画の原作者ともなると色々多忙なようで、関係者がうろうろしててあんまり話せなかったけど。

で、続いて『キスカ』。再び一連の予告編とプロモも。ちゃんと回ごとに話の内容を微妙に変えてくれててありがたかったですね。さすがに『新幹線大爆破』ほど人は入ってなかったけど、個人的には結構満足。ていうか初めてモノクロ映画をフィルムで観ました。BS2でやってる過去のモノクロ映画は観たことあるけど、やっぱりフィルムだと断然きれい。モノクロだと特撮もいい具合に馴染んでて、結構迫力ありました。仲代達也扮する昼行灯な艦長もかっこよかったし。偵察用の櫓の上で人が動いていて、キャメラがぐっと引くとドカーンと爆発する演出も素晴らしい。繋ぎ目が全然わからんかった。亀山Pも言ってたけど、目的がレスキューということで、日本の戦争映画にしては珍しくポジティブで良かったです。あくまでエンタメとして観れるってことで。

観終わったあとに一服してたら、隣に亀山Pが!うわお。天下のフジテレビのゼネラルプロデューサーが5センチ隣に…。怖くて話しかけられませんでしたとも。さすが映画1本で100億稼ぎ出した男は風格が違いますなあ。今度僕が制作する映画のプロデューサーにも、彼のようになって欲しいもんです。

『日本沈没』。これは2週間ほど開催された、この「お台場映画王」のフィナーレでした。最後の最後が『日本沈没』かよ…とは主催者本人である亀山Pの言。噂にたがわず濃ゆい映画でした。主演の藤岡弘が、意外にも普通にかっこよかった。映画のキモである特撮も力が入ってましたが、何より衝撃的だったのは、未曾有の天変地異でばたばた死んでいく人々…。海外でもあまり露骨な描写はしないもんですが、火事で丸焼けになったりガラスの破片が顔面に刺さって血がピューピュー出てたりと、かなりヤバイです。樋口監督は小学3年のときに観てトラウマになったそうですが、そりゃトラウマにもなるわな。それを克服するために50回以上も観てしまう監督も監督ですが。しかもフィルムで。これがきっかけで映画業界に入ったというんだから、人生何が転機になるかわからんもんです。笠井さんの「この映画のメッセージというのは、日本人の島国根性を捨てるためには、もう国を沈没させて国外に追い出すしかない、ということ」という考察には舌を巻きました。僕は小林桂樹の顔面演技とか、いしだあゆみのビキニ姿とかしか覚えてなかったんで…。

やっぱり映画好きな人の解説があると、全然楽しめる度合いが違いますね。いいところもアレなところもひっくるめて面白い!ということを教えてくれるんで。そう考えると、淀川さんはやっぱり偉大だったんだなあ、と。愚痴ばっかりの井筒監督の批評聞いても全然楽しめませんからね。映画を観てた人たちの間からも、最近の映画館には珍しく、笑い声(劇中では心底シリアスなシーンなんだが…)が上がったりして、非常によろしい感じ。やっぱ映画ってのは娯楽ありきですね。これが本来の姿なんだなあ、と。

最後に『ローレライ』に関して。すげえ!面白そう!配役が発表されたときには、原作を読んだときのイメージと違いがあって、うん?て感じでしたが、実際にフィルムの中で演技しているのを見ると全然違います。特に、原作ではニヒルな2枚目の副長だった高須役が、石黒賢でしかも軍属技師になったときは正直もったいないと思ったもんですが、劇中では眼鏡をかけた胡散臭い技師になっていて、原作とはまた違った良さが。ギバちゃんも室井の匂いは全然しなかったし。これが…これが小説を映画にするということか…!まったく別物というよりは、もうひとつの『ローレライ』という存在感がしっかりとありました。見習わなくてはね。あと、僕の好きな忍成修吾もチラッと映ってました。1秒にも満たない1カットだけ…。しかも、遠くでバイクに乗るだけ…。もうちょっと大きい役を…せめて名前が出るような…。気になったのはCG部分。なんというか…キレイすぎるのですよ。まあ役者パートがアビッドから直接フィルム化したこともあって、質感の差が出てしまったというのもありますが。まあこちらに関しても、まだ3号ということでこれからいろいろブラッシュアップされていくだろうし、監督本人が「でかい画面で見るとまだまだだなあー」と言ってたので、完成までにはまた違った出来になるでしょう。来年の3月が楽しみです。

今日の日記も、またえらく長くなってしまったな…。もう少し上手くまとめられるような技術が欲しいところ。

8月26日

バイト。特に書くこともないので、久しぶりに「大予想!2004年度下半期・独断と偏見によるチキチキ映画猛レース!」でもやってみようかね。注:あくまで僕がおもしろそーと思う映画を予想するだけで、興行的成功を予測するものではないです。ちなみに、去年はまったくのブラックホースだったジョエル・シューマカーの『フォーンブース』がMVPでした。

マイケル・マン/『コラテラル』。秋公開。まずは先にも書いた、侠と書いてマンと読む、マイケル・マン監督の『コラテラル』。トム・クルーズが初の悪役に挑戦ということで話題になってますが、銀髪ヒゲのトムもなかなかいいね。ストーリーは、ジェイミー・フォックス扮するタクシーの運ちゃんが、ある夜たまたま最強の殺し屋を乗せてしまったことからはじまる、地獄の鬼ごっこ!実にシンプル。それだけに脚本家の手腕が問われるということで、こういう映画には結構当たりが多いのです。トレーラーでは寝っ転がったりして銃を撃ちまくるトムや、横転してぶっ飛ぶタクシーなど久しぶりの正統派アクションの予感。楽しみ。

トニー・スコット/『マイ・ボディガード』10月下旬公開。アクションときたらこの人。今や希少価値となってしまった正統派アクションの長老トニー・スコット。ストーリーは、かつて米軍の特殊部隊で暗殺の仕事をしてきたデンゼル・ワシントンが、南米の実業家の娘のボディガードに雇われ心を通わすが、その娘が正体不明の誘拐犯にさらわれてしまう、というもの。実に正統派。キャッチコピーには「『レオン』以来の純愛」という文字が躍るのですが、娘役のダコタ・ファニングは9歳という設定ですぞ。少女というか幼女。ま、まずいんでないかいデンゼル?しかし、娘の父親がクリストファー・ウォーケンという時点で、すでに黒幕の匂いがプンプンするのだが…。

チャン・イーモウ/『LOVERS』。8月28日公開。金城武とアンディ・ラウとチャン・ツィイーの三角関係アクション。正直、『グリーン・デスティニー』でラーメンマンスタイルのチョウ・ユンファがジャニーズのコンサート張りに空を飛んで以来、この手の映画は怖くて見れないんですが、トレーラーを観た感じではなかなかスタイリッシュなアクション映画になっているようで。ちょっと観てみようかな、という気になりました。アンディ・ラウが、「寝取られる男の気持ちはよく分かるから、役に入りやすかった」みたいなことを言ってたんですが…何かあったのか、アンディ?

M・ナイト・シャマラン/『ヴィレッジ』。9月11日公開。『シックス・センス』以来、「オチだけがとりえの」という枕詞が付くようになってしまった感のあるシャマランですが、彼の凄さというのはむしろ、観ているときの先の読めなさにあるような気がします。オチは「なーんだ」という感じですが、観ている最中は「え?なに?どうなんの?」という面白さがあります。それって結構すごいと思うんだけどなあ。というわけで、新作『ヴィレッジ』も期待。ストーリーは、ある閉鎖的な村で、村人が極度に恐れる「何か」が潜む禁断の森に、恋人を助けるためにひとりの娘が入っていく、というもの。スチルを見るとすげえ映像が美しい。B級ホラーの色合いを出しつつ妙な不安感やある種のノスタルジックさまでかもし出す感じは、スティーブン・キングを髣髴とさせる。キングの原作を彼が映像化したらさぞかし面白くなりそうなのに。「図書館警察」とかやってくれないかな。ちなみに、メル・ギブソンがキリスト受難を描いた『パッション』を制作したのは、『サイン』に出て神の存在に目覚めたかららしい。それはどうかと思うぞ、メル。

ポール・アンダーソン/『エイリアンVSプレデター』。12月18日公開。ポール・アンダーソンが『バイオハザード』の続編を蹴って取り組んだのがコレ。ストーリーなんざ、もはやどうでもいい組み合わせですな。『フレディVSジェイソン』といい、過去のヒットの掛け合わせというのはハリウッドの題材不足を如実に物語ってしまっている気がしないでもないが…。まあ『バイオハザード』が予想外に面白かったんで、うまくしたら観に行く価値はあるかも。しかしこれは…「どっちが勝っても、人類に未来はない」というキャッチコピーがすべてを表しているような…。ど、どうすれば?まあいいけど。

アンドリュー・ラウ/『インファナル・アフェア 無限序曲』。9月18日公開。最近再び活気付いてきた香港からは、火付け役の『インファナル・アフェア』の続編。前作は、冒頭3分がまるでプレステ初期の格ゲーのようなCGで困惑させられたあと、いきなり金ぴかの大仏というわけわかんなさで失禁しそうになりましたが、それ以降はめちゃくちゃ面白かった。本作はいきなり過去に戻って、主人公2人がどのようにして警察、マフィア双方に潜入することとになったのか、2人の上司である警部とマフィアの幹部に何があったのか、ということが語られるそうな。もはや香港版『ゴッドファーザー』のような勢いですが、完結編と併せてどのような幕が下ろされるのか。非常に楽しみ。

ウォン・カーウァイ『2046』。10月23日公開。木村拓也の降板問題や、カンヌ前夜まで編集していたなど、いろいろすったもんだで映画本体よりゴシップの方が宣伝になったような気もするウォン・カーウァイの新作。『2046』というタイトルの割に、舞台は1967年の香港が舞台。「2046」という題名の小説を書く男。この本の登場人物たちは、ある一人の男を除いてまだ誰も帰ってきたことがない「2046」という場所を目指し、ミステリートレインに乗り込む、というもの。映像はすげえカッコイイので観に行きたさがむくむくと。しかし…ミステリートレイン…シベリア超特急!?いやいや。

アレクサンダー・ウィット/『バイオハザード2 アポカリプス』。9月11日公開。実を言うと、そろそろ書くのが疲れてきた。ていうか、まだ読んでる人は居るんかいな?でも頑張ります。さて、『バイオハザード』の続編が登場。ポールのあとに座ったのは、アレクサンダー・ウィット。誰だ?どうも、『ボーン・アイデンティティー』あたりの製作をつとめた人らしい。大丈夫かなあ…?前作は、『リターナー』を観る前の時間つぶしで観たら、こっちの方がはるかに面白かったというタナボタ映画。今回も、時間つぶしくらいに考えておいた方が楽しめるかなあ…。なんか、ミラ・ジョヴォビッチが忍者みたいな格好になってるけど。むしろ、予告を観たらジル役の女優の方が気になった。前作のミラみたいなセミヌードは…なさそうだね。

矢口史靖/『スウィングガールズ』。9月11日公開。テレビで『ウォーターボーイズ2』などという2匹目のなんとやらをやっているうちに、監督はさっさと新しいテーマで映画を作っちゃいました。男の裸なんぞ金を払って観たくはないんスけど、今回は女子高生ということでね、その…アレです。えへへ。山形の田舎女子高生たちがなんとなく始めたジャズのビッグバンドが次第に…という正統派青春モノ。というか、眼鏡っ子役の本仮屋ユイカがやばい。かわいい。どうせならこの面子で『ウォーターガールズ』作ってくれー!…いやいや違くて、えーと、その…アレです。えへへ。。

鈴木雅之/『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』。8月28日公開。東京を俯瞰する空景!…に混ざる青い変なの。手裏剣や刀が飛び交うアクション!…に混ざる青い変なの。銃撃戦を展開する警察の特殊部隊!…に混ざる青い変なの。映像はなかなかかっこいいのに、常に画面には青い変なのが…くそぅ、こいつさえ居なければ…というのがトレーラーを観た感想…。ていうか本末転倒?監督の鈴木雅之はテレビドラマの演出出身ということでね、下手したら予告編が一番面白かった『ホワイトアウト』のようなことにもなりかねませんが…。快楽亭ブラック師匠によると、マギーの脚本が壊滅的にヘタらしいので、あまり期待しすぎは禁物。「命に賭けてもケンイチ君を取り戻します!」はさすがに無いだろ、と思いましたがね。正しくは「命に代えても」。

張加貝/『歌舞伎町案内人』。8月28日公開。さて、残り僅かですが、ちょっと気になったのがコレ。上手く出来てれば日本のノワールに新しい風が。主演は山本太郎と…チューヤン!!こんなところにいたのチューヤン!はやくお家に帰りますよ!…じゃなくて。珍しくマジ顔のチューヤンは非常に気になるところですが…いろんな意味で。監督はノワールの本場(か?)、中国の人ということで一味違ったテイストにお目にかかれそう。ひょっとしたら今年のブラックホースになり得るかも。まあ、まず興行的ヒットはしないと思いますが。

チン・シウトン/『沈黙の聖戦』。10月2日公開。そして、本日のレースのトリを飾るのは我らが大阪の星!キャッチフレーズは「このオヤジ最強」…。そう、スティーブン・セガール!!!ていうか、前になんかの作品で「沈黙シリーズ完結編」とかっていってなかったか、おい!?というわけでね、今回の道連れはアジアンテイスト溢れる面々ですが、中身の予想はつきすぎるほどについてしまうという…。まさにジハード。いちおう監督は、先の『LOVERS』のアクション監督らしいんですがね、セガール兄貴に「LOVE」とか必要ないしね。はやくテレ東でやんないかなあ…。楽しみー。って、オイ!

8月25日

バイト。特に書くこともないので、バイト先で出会う人々について書いてみよう。

電波じいさん。見た目はごく普通のどこにでもいる老人なのですが、一風変わっているのは首に掛けたイヤホン。彼は僕が立哨してるときに何度か通るのですが、ふらふらと歩いてきたかと思うと、突然立ち止まり、イヤホンを耳にあて北西の空を見上げながら、何事かをぶつぶつと報告しはじめるのです。その表情は極めて真剣です。一通り報告を終えると、また数メートルほど歩いて再び交信。いったい、誰に何を伝えているのでしょうか?一度ちゃんと聞いてみたいなあ。ちなみに、彼は僕の前を通る時にきちんと挨拶してくれます。「何やってんだかわかんねえけど、まあ頑張ってくれや」と。それはこっちの台詞だぜじいさん。

Aさん(仮名)。バイトの同僚のおっさんで、かつて保険やら何やらを全て解約し、2000万円ほど作って2年間遊び暮らしたという過去を持つ。常ににこやかで、正に「いいひと」という感じの人です。彼には技があり、それはバイト仲間の間で「Aさん(仮名)の羽ばたき」と呼ばれています。僕も初めて仲間から「Aさん(仮名)、今日は羽ばたいた?」と聞かれたときには、「いったい何を言っているんだこいつは暑さでアレになってしまったんだろうか」と思ったものですが、その直後に見たそれは正に「羽ばたき」でした。Aさん(仮名)は車を誘導するときに、両腕を「〜」の形にして、それを上下にぱたぱたと振るのです。それはまさに、人が空へと飛び立たんとする姿。夕日で輝くコンクリートをバックにシルエットになったその姿は感動的ですらありました。運良くコレを見られると、その日はなんか良いことありそう。

ジョージ・クルーニー。バイト先の施設の清掃の人。いつも清掃車に乗って入構するのですが、ちらりと見えるその顔はジョージ・クルーニーそっくり…のような気もする。非常にクールな男で、まだ何も知らなかった頃の僕が、車が行きかう道路に誘導してもぴくりとも動かず、信号が赤になって車の流れが途切れてから颯爽と出て行きました。そのときは「何だこのやろう生意気な」とか思ったりしたのですが、後に、清掃車のような車体のでかい車は歩道を塞いでしまうので、車列が途切れてから誘導するということを先輩に聞きました。何ということでしょう。ばかやろうは僕の方でした。他にも、迫ってくる自転車に気付かず誘導しようとした僕に視線でそれを伝えてくれたり、何かとお世話になっています。僕の恩師です。他の警備員のおっさんは何も教えてくれないしね。こないだはメガネを掛けて運転してました。メガネを掛けたジョージもまた渋い。まさに侠の中の侠。…とか勝手に思っています。暇だしね。

犬のおっさん。いつも三輪スクーターで買い物にやってくるおっさん。何故か警備を始めた当初から妙にフレンドリーで、結構先輩のおっさんたちとも親しいらしい。何故犬かといえば、その三輪スクーターの後ろのカゴに犬を乗せているから。この犬がまたたいそうな忠犬で、飼い主が買い物に言っている間文句も言わずカゴの中で待っています。座り心地が悪いらしく、立って待っていて、ときどき座ろうとして体をもぞもぞさせて、やっぱり諦めて立っているということを毎日しています。通行人に撫でられても決して愛想を振りまこうとはせず、飼い主が戻ってくるともうすごい尻尾を振って喜んでいるけど、やっぱり座りにくそう。かわいいなあもう。

他にも、毎日黒い服に黒のジーンズ、黒のバンダナにメガネといういかにもアレな人や、車椅子の女の子といった色んな人たちがいます。毎日見てると段々人の顔を覚えていきますね。世の中には色んな人がいて、それぞれの日常を生きています。実に面白いですね。暇だからね。そのくらいしか楽しみがないしね。

そういえば、バイト先のテレビのバラエティー番組で、韓国の俳優ウォン・ビンの特集をやっていました。タイトルが「ビン様の夏休み」とかそんな感じの。ビン様て!ビン様て!2回も繰り返してしまいましたが、どうなのこれ!?なんでも〜様にすりゃいいんかいな!よく考えたらビン・ラディン様もビン様だな。ビン様の夏休み。洞窟に篭って自爆攻撃の準備。長いヒゲが日本人女性に大人気!なんつって。

渡辺謙さん、米映画「さゆり」出演へ 役所さんも調整中

へえ。渡辺謙もワールドワイドになったもんだ。バットマンの新作にも出るのか…ん?てことは、渡辺謙とゲイリー・オールドマンが共演!?渡辺謙は悪役らしいから、渡辺謙にゲイリーが殺られちゃったりとかしたらどうしよう!?ど、どうすれば?…まあいいけど。それにしても『さゆり』の方は、肝心の芸者役がチャン・ツィイーなの?某女ヤクザの「ヤッチマイナー」が記憶に新しい身としては…うーむ。

経営再建中の「青山ブックセンター」、営業再開へ

再開ですか。おめでとうございます。なんとなく他人事なのは、僕はどちらかというとブックファーストの方が好きだから。ブックファーストは珍しくSF方面に寛容な書店でして、渋谷のお店には単行本コーナーに上がるとまずSFの平積みがあるという素晴らしい構造。ハヤカワの棚が2つもあるし!えらーい!最近新宿のルミネにも出店したらしいから、今度行ってみよう。

8月24日

小川一水/『第六大陸』。西暦2025年、サハラ、ヒマラヤ、南極など極地での建設事業を成功させた、日本最大手の建築会社に新たな受注が入る。依頼人は日本最大のレジャー産業企業の会長。工期は10年、費用は1500億円、そして、その建設地は月。タイトルの第六大陸とは、この月のことであり、その事業名。ストーリーとしては、主人公の現場主任青峰を軸に、真の発案者である会長の孫娘である妙、民間に移行した宇宙開発企業の人々など様々な人間関係を描いていくもの。しかし、作品の実態としては、極めてリアルな数字を基にはじき出された、「果たして人間は月に居住空間を作れるのか」という命題に取り組んだシュミレーションでもあります。作者の取材力がすさまじく、宇宙に資材を搬出する際のコストから、その実現可能性、真空の荒野である月面での建設作業がどのような形態になるのか、さらには何故現代において宇宙開発が躍進していかないのかということまで、登場人物たちの暗中模索を使って丁寧にシミュレートしていきます。あくまで夢物語ではなく、現実の状況に従った設定であるため、まさにSF版プロジェクトXという感じ。しかしその反面、人間関係のドラマ部分は父と娘の確執など結構使い古されたネタであるため、先がある程度読めてしまうということも。その落差がまた面白いんですが。なんとなく、作者が月居住区建設シミュレーションを描き出すために人間関係をあとから作ったような気もしないではないような。また、割と登場人物たちが、ライバルであるNASAを含めて「根はいいひと」ばかりなので、人間ドラマとしての緊迫感には欠けるかも。そういう意味では、明確な悪人や内通者が存在した『タンタンの冒険シリーズ めざすは月/月世界探検』の方が緊迫感はあったような。しかしそれでも、次々に起こる技術的、政治的トラブルを主人公たちがどう対処していくかという過程は読んでて面白かったです。宇宙ってのは何だかんだ言ってもロマンがありますなあ。ちなみに、カバーイラストは同じく現実的な宇宙開発SFを描いた『プラネテス』の幸村誠。

神林長平/『Uの世界』。機械知性体と人間の関係を描いた『戦闘妖精雪風』の著者による、人間の感覚と存在をテーマにした連作集。相変わらず神林長平のSFは哲学的というかロジック的というか、理系と文系の狭間のなんともいえないところを衝いてくる。時には藤子・F・不二夫のようなアンドロイドに支配された虚構世界、時にはチャンドラーのようなハードボイルドの文脈を借りた探偵小説風と様々に手を変え品を変え、現実と幻覚が交差し、やがて世界の真の姿が見えてくるという展開は見事。「機械と人」という難解な哲学的テーマに加え、独特のロジックがそれをさらに難解にしているのに、読んでいる分には純粋に面白いという点は「雪風」と同じ。初出は1989年だけど、この連作集の中には現代のSF的な作品の要素がすでに存在している。読んでいて、コレってアレから採ったんじゃないの?とか疑いたくなったところもあったけど、よく考えたらこの作品の方が全然先だった、という部分がいくつもあったりして。SFにおいては手塚治虫みたいな位置合い?でも、そもそもSFって実際、アシモフとかディックの時代からそれほど際立って進歩してないような。最新映画の『アイ、ロボット』ですら、モチーフというか原作はアシモフの『われはロボット』だし。まあそれだけ普遍性があるというか、すでに完成された分野であるともいえますが。

来月のバイトのシフトが出ました。学校ある日以外はすべて出勤。あああ…。課外とかあったらどうしよう。

8月23日

本日はバイトの休みをもらって撮影の予定だったんですが、先に書いたとおり監督が入院してしまったので、何故かみんなでバーベキューに行ったりということに。朝も早よから大宮駅に集合、その後車で栃木と群馬の国境付近まで連れて行かれました。ヒィ。

何故バーベキュー?という疑問はさておき、現場は見渡す限りの野原以外は何もないという僻地で、しかも今にも雨が降りはじめんばかりという勢いの天気。食材を探して細い田舎道をうろうろしたりと、最初から素敵な出だしでしたが、なんとか見つけたスーパーで肉と野菜を買い込み、なかなかいい感じの場所も見つかったりで、行き当たりばったり感が強かった割には順調な展開に。持ち込んだCDプレーヤーからはボブ・マーレーやエイミー・マンが大音量で流れ、煙を吐きながら虚ろな目で空を見つめる者、ハイになって踊り狂う者、テントの中で死んだように眠る者(僕)など、事態はフジロックの最終日のごとき様相。でも楽しかったです。たまにはこういうのもいいですね。肉もたくさん食えたし。

片づけが済んだあと、心霊スポットめぐりに行かんという流れも出来つつあったんですが、僕は明日も6時半には家を出なくてはいけないので、あまり気乗りはせず。ちょうど雨も降り始めたし。いやね、決して霊とかが怖いわけではないのですよ。ないのですよ!まあ何だかんだで帰り道はみんな疲れて死人のような顔になっていたので、ある意味心霊スポット的というか。結局それはまた次の機会にということで。

どうでもいい話ですが、大宮に行く途中の戸田公園あたりは、広々としていてとてもいい感じ。映画で使いたいなあ。

8月22日

バイトでした。警備員室のテレビで高校野球の決勝をやってました。野球にとんと疎い僕としましては、どこの学校がどうだとかどの投手がどうだ、とかぜんぜん分からないのですが、おぼろげながら北海道などという地域の学校が決勝に残ったことはなかったような気がしたので、駒大苫小牧の奮闘にちょっとぐっときたりしました。試合は6回裏だったのですが、済美に勝ち越されていた苫小牧がファールで粘り、渾身の2塁打で同点に追いついたのはなかなか見ごたえがありました。そこで休憩が終わったので続きは見れませんでしたが。まあ13対10ってことで、そのあとにも色々ドラマがあったんでしょうが、見れなくて残念。

よく考えたら、実は僕も高校のとき部活でインターハイ全国出てたんでした。山岳で。山岳…誰もそんなもんに競技があるとは知らない…。この話をすると、いつも「なに?山に登るの?」というそっけない返事で返されますが、その通り、山に登るのです。重りを背負って。ちなみに、山岳競技にも国体とインターハイの2種類があって、国体はすげえシンプル。縦走競技と踏査競技があり、縦走はひとり12キロの重りを背負って、ひたすら山道を走る。踏査は同じだけ重りを持って、3人一組でこれまた走る。平たく言うとオリエンテーリングみたいなもんです。等高線がびっしり入ってる地図を渡されて、一人がコースに設置されたポイントを、地形を読みながらマークしていくというもの。尾根がどうとか谷がどうとか。踏査担当は頭を使うので、その分重量を軽くして、残りの2人がカバーするって感じです。そしてあとは、ひたすら走って次のポイントへ。死にます。ちなみに、僕と同級だった部員3人のうち、あとの2人はアホのように速くて、結局彼らのチームが優勝とかしてました。

基本的に部員はインターハイと国体両方出るのですが、一応専従があって、僕はどちらかというとアタマの方を買われていたので、頭脳戦もあるインハイがメインでした。インターハイは、4人一組で85キロだかの重量を背負って、ひたすら歩きます。そう、インハイは「安全で楽しい登山」を標榜しているので、走るという危険行為は厳禁なのです。楽そうに思えますが、もちろんタイムトライアルなので基本は「超早歩き」。しかも、「隊列を崩してはいけない」という決まりがあり、なおかつ表情は「明るく楽しい」顔をしてなくてはいけません。誰かがバテてくると、小声で「馬鹿野郎何やってんだ死ね」という極めて恐ろしい会話が交わされ、でも顔は不自然な笑顔…。しかも、審査員が岩の陰とか林の藪の中に潜んでいるので油断なりません。いちど、ふと見た道の脇の藪の中に、審査員が狙撃兵のように潜んでいて死ぬほどビビッたことがあります。

インハイはそれだけに留まらず、先に説明した踏査競技も同時に行われ、しかも宿営地では「テント速くてキレイに作れ」競技とか「この草何の草」競技とか「ご飯をおいしく作れ」競技とかあって、しかもかなり細かく採点基準が設定してあります。ちなみに僕は、「ラジオの気象予報聴きながら気象図に概況を正確に書き込んで気圧の格差から等圧線を引いてなおかつ明日の天気を予報しろ」競技でした。淡々と喋るNHKの気象概況(風向風力気温気圧など)を気象図に書き込んで、それらから等圧線を割り出し、気象を予報するのです。ずっとやってると頭おかしくなります。

まあそんなわけで、インターハイに行ったわけですが、全国大会は何故かすげえ楽でした。みんなで列を作ってノコノコ歩くだけ。早歩きとか全然ない。地区大会は異常にヤバかったのですが、全国大会はスポンサーのコカ・コーラが、無料でアクエリアス配りまくったりとかしてたし。6位までが入賞でしたが、仲良くなったラ・サール高校のやつらに6位を持ってかれて、結局僕らは7位でした。うーん。中途半端な成績だな。毒にもクスリにもならん。あ、もちろん会場はすげえ山奥なんで、全国とか行っても誰も応援に来てはくれませんでしたがね…。

戦艦大和を映画化

邦画にも戦争映画ブーム到来!?『ローレライ』『亡国のイージス』に引き続いてこんなん出ちゃいました。まあ是非は置いておくとして…監督が佐藤純彌…!"『人間の証明』『空海』『植村直己物語』『敦煌』など数々の超大作を、力強い人間描写と共に作り上げた、日本映画界きっての巨匠であり…"云々と書かれていますが、肝心なもんが抜けてますよ!『新幹線大爆破』!…と、あと『北京原人〜Who are you?』…!わあ…すごい賭けだ…。すごい倍率の賭けだよ…。どっちに転んでも楽しみではあるけど。

8月21日

バイトの帰りに、火消し野郎様と飯を食いに行きました。死ぬほど疲れてて腹も減っていたので、見るもの全てに毒を吐きまくっていたような気がするけど、よく覚えてない。新宿駅の中にある琉球料理屋に行きました。人がやたら多くて30分も待たされました。よく考えたら土曜日の夜だった。そりゃ人も多いわ。土日もクソもない身としては、曜日感覚が狂いまくりです。極めて微妙に東監督の『風音』をコラボした、その名も「風音」というカクテルがあったので、せっかくだから飲んでみました。…うん、風音だ…たぶん!結局何だかんだ食ったら8000円オーバーになってしまって、しかも全部奢ってもらっちゃいました。てへ。ありがとう消防士さん。お礼に、今度からは「夏服が北朝鮮兵にそっくりだな、おい」とか言わないことにします。

結局彼はその日僕のうちに泊っていきました。だから日記書いてないのでした。翌日寝坊してバイトの出勤ギリギリ。ちゃんとお別れしなかったけど、どうせ近くだからまあいいや。行進頑張ってください。

8月20日

休日です。朝早くに管制から電話が来て、「病欠が出たから、なんとか昼から出て!」と言われたり、そのあと現場の上司から「やっぱ休んでいいよ」と電話がきたりで、おちおち油断もしてられませんがね。もう!ゆっくり寝かせろや。

というわけでー。久々に昼まで寝て布団を干したりしたあと、新宿で一連の(極めて個人的な)騒動を解決し、渋谷に出て今度こそ是枝監督の『誰も知らない』を観に行きました。観れませんでした。またもや「受付終了」。またかよ!もういいよそのネタは!面白くもなんともねえよ!バーカ!今回は開場の45分も前に着いたのに。なんでも朝から整理番号を受け付けていて、それがないと券を持っていたとしても入れないらしい。僕が前に働いていた映画館と一緒。ああもうムカつくなあ…!タラの野郎が余計な賞をくれたばっかりに…!カンヌがなかったら誰も観に来なかっただろうにね。ミーハーはみんな死んでしまえばいいんだ。

というわけで、代わりに『クレヨンしんちゃん』などの湯浅政明監督、『マインド・ゲーム』を観ました。『サムライチャンプルー』9話でもぶっ飛んでくれてましたが、映画はあのラリパッパぶりをそのまま映画にした感じ。前半はまだストーリーの余地があったような無いようなですが、フレンチ・コネクションばりのカーチェイスを繰り広げたあと、巨大クジラに食われてからはもう完全にイッちゃってます。売店にビールとか売ってたけど、しこたま酔うか一発キメてラリってから観たら、もっと面白かったかも。乗り物酔いする人は素面でも確実に酔いますが。ちとしつこいかなーというところが無きにしも非ずでしたが、まあ面白かった。

そのあとは渋谷をプラプラ散策。久々にブックファーストに行って、小川一水の『第六大陸』全2巻と神林長平の『Uの世界』、OKAMAの『クロスロオド@』を購入。小川一水は、昨年冲方丁の『マルドゥック・スクランブル』と同時期発売だけど、『マルドゥック〜』に熱中しすぎたためにノーマークでした。でも、著者が昔好きだった、ジャンプノベルスの『まずは一報ポプラパレスより』というライトSFスパイ小説(なんだそりゃ)の人と同一人物だということが最近発覚。で、買うことにしました。ジャンプノベルスは、乙一といい村山由佳といい、結構地味に実力派を輩出してるなあ。まあこれでしばらくはバイトの合間も退屈しなくて済みそう。

それにしても、やっぱ渋谷は居心地が悪い。映画館行っても、金と時間だけは有り余ったようなクリエイター気取りみたいなのがいっぱい居るし。偏見か?似たような理由で銀座も嫌い。金と時間だけは有り余って、特にやりたいことも無くブラブラしてるオバハンがいっぱい居て。ただ自分の快楽と消費のために時間を腐らせていくような、そんな感じ。日ごろ根城にしてる新宿のほうが、ストイックな感じで好きだなあ。生き残るために必死で生きてるような感じの人がいっぱい居て。『テクノライズ』の吉井さんみたいな気分だろうか?スローライフなんざクソ食らえだ!底辺で這い蹲って生きてる人間の方が、力があって好き。

8月19日

目が、目がぁ〜!!!あああ…。というわけで、ごきげんよう。ムスカ大佐です。嘘です。僕です。皆さんお元気ですか。そうですか。僕はもう駄目です。

まあ、ある程度お察ししていただけることを期待して、明言は致しませんが、昨日の極めて個人的な不幸の対応で新宿へ。もうね、まったく不幸としか言い様が。英語で言うとアンハッピー。コレばっかりはアリナミンでもどうしようもない。まあ結果的に明日も臨時休暇になってしまったのでね、遅めの夏休みってことでね。高くついた休暇になってしまいましたが。突発的な休みにも関わらず、バイト先の方々や会社の人が優しく休ませてくれたのでね、ありがたいことでどうも。

で、帰りは自転車でふらふら。バイトの仮払いもらいに、新大久保まで行ってみたり。案外簡単に行けるものですね。やっぱり道に迷いましたが。そこから、あえて迷うことを覚悟で細い路地裏ばかり選んで家に帰ってみた。学校の裏の雑木林とか、猫しか通らないごちゃごちゃした道とか。なんだか懐かしい匂いがしたりとかしました。東京は路地の数が半端じゃないから、まだまだ知らない道がたくさんあるんだろうなあ。とか感慨にふけっていたら、完全に方角をロスト。自分がどこに向かっているのかすら分からなくなりまして、さすがに疲れがぶり返してきたりとかして、死に体になりながらなんとか帰宅。疲れたー。でも、また暇があったら自転車でブラブラしてみたいなあ。いつになるかわかんないけど。

今月の23、24、25日に撮影予定だった映画が、どうも中止になりそう。原因は、監督が入院してしまったから。詳しくは知らないけど、なんか過労とかそういう感じらしい。準備段階でも、シナリオその他で相当ストレスが溜まっていたようだけど、そのせいなのかな?まあ、僕の方こそ入院させて欲しいくらいですがね、そしたら金がかかって本末転倒なことになってしまうのでね、そこはまあクスリの力で、と。

で、映画の方ですが、役者もお願いして決まって、色々引き返せないこの時期にドタキャンというのは、本来非常にまずいです。数あるクリエイト職の中でも、映画監督というのが非常にシビアなのはその辺ですね。いったん企画が進行し始めると、大勢のスタッフやキャストが参加して、それなりの金が動く以上、その中心たる監督が「やっぱ無理」とは死んでも言えないのです。完成されたものを呈示すればいい仕事ではなく、その製作進行自体が個人作業ではなく集団作業なので、監督の責任というのは非常に大きいのですよ。よく陶芸家とかが、「これは違う!」とか言って、作った壷を叩き割ったりというのがパロディでありますが、映画でそんなことしてたらその場でクビです。自己満足でやってるわけじゃないですからね。そのいい例がフランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』。マーロン・ブランドが設定と全く違ってブクブクに太っていても、一夜の台風でセットが全壊しても、主人公が心臓発作でぶっ倒れても、シナリオのエンディングすら決まっていなくても、監督はなんとかして完成させなくてはいけないのです。その苦しみときたら!妻のエレノアが記した製作日記には、先行きが全く見えないのに、進行自体はどんどん延びていく映画にもがき苦しむコッポラの、泣き言と怨嗟で満ちています。いやあ他人事ではないですがね。

昨日の撮影もそうですが、映画制作というのは非常に苦しいもんです。自分の頭の中にあるイメージが、ガタガタと崩れていくのを見なくてはいけないわけですから。時には、自分のイメージの中で最高のカットすらも、現場で放棄しなくてはいけない。しかも、だからといってやめるにやめられないわけだし。かく言う僕も、最初に作った映画のときは、練りに練った絵コンテがぐずぐずと腐食していく様に泣いたもんです。そうかと思えば、その場の思いつきで撮ったカットや偶然差した日の光が最高の一瞬になってくれることもあり、それがあるから映画ってのは楽しいんですが。

製作日記の中の一節。「優れた映画監督とは(中略)現場で起こるさまざまな状況を生かし、たとえ本来の計画と状況がぴたりと合わなくても計画を中止したりせず、逆に最大限に活用するタイプである」。

8月18日

休み…じゃねえや、久々に本業の映画撮影。学校の先輩の撮影に参加です。ロケ地は高田馬場〜高円寺周辺。朝7時半起床。体調はすこぶる悪い。昨日は疲労がすさまじかったので、大枚はたいてクスリの力に頼ったりして。そうです。奇跡のクスリ、アリナミン錠です。風邪だろうが疲労だろうが腹痛だろうが、この黄色いのを3つばかり放り込めば、あら不思議、みるみるハッピーでハイになれます。というわけで、立ち上がるのも一苦労だったはずが、朝っぱらからキメてみたら、一気に別世界。ヒャッホウ!うへへ。

というわけで高田馬場へ。クラークなんちゃら高校というところの教室を借りて撮影。僕はミキシング担当。整音というやつですね。コードにぐるぐると巻かれながら、肩から提げたミキサーで音量やらなんやらをいじる。なにぶん技術は付け焼刃なので、きちんと役に立ったかどうかは怪しいものですが。一通り終わったところで、高円寺に移動。撮影。割と家の近場だったんですが、公園とか小学校とかドラえもんに出てきそうな空き地とかあって、なんだかのどかな感じのところ。実家の静岡に近い雰囲気。こんなところがあったなんてぜんぜん知らなかった。いつか僕も撮影で使おう。

撮影自体は、先輩自身が初監督だったこともあって、まああまりスムーズとは言い難いところもしばしばですが、まあこんなもんでしょう。なんか大学のサークル入りたての頃の撮影を思い出しました。とか言ったら生意気ですかね。でも、映画を作るってのは、自分が最初に思ったイメージと同じには絶対にならないもので、どこまで妥協、もとい臨機応変にイメージを馴染ませるかということが苦痛でもあり楽しみでもあり。その辺は技術とかに関係なく、監督としての経験値によるところが大きいわけで。

話が横道にそれましたが、まあそんなこんなでスケジュールは(当然の如く)押しまくりでしたが、僕は宅急便が来てしまうので予定の時間に離脱。そういう意味では仕事をまっとうできず申し訳ない限り。道がすでにわかんなくなっていたので、他の早退組と一緒に新高円寺の駅まで送ってもらいました。この時点で財布の中身は…9円…。30分ほど歩いて家まで帰りましたとさ。疲れた。

本当は明日も手伝いだったのですが、一日の最後の最後でとんでもないことが!うわらば。なんということでしょう…。なんと言いましょうか…ゲゲゲの鬼太郎状態とでも言いましょうか…ああもうなんでこんなことに。というわけで明日は真の意味で臨時休暇に。あーもうどうしてくれようか。

ZERO7/『simple things』。レディオヘッドやレニー・クラヴィッツのリミキシーなどを手がける2人組のデビューアルバム。以前買った2ndよりスローでメロディアスな印象。男性ヴォーカルに女性ヴォーカル、そしてインストと変幻自在に聴かせるけど、基調がしっかりしてるので型崩れがなく常に聴きやすい感じ。悪く言うと優等生的というか。でも、一見柔らかな楽曲の合間合間に、妙なダウナーさがしっかり刻まれてるところがなんかいいね。

motorpsycho+jaga zazzist horns/『in the fishtank』。モーターサイコとジャガのセッションというだけで最早驚き。まあノルウェー繋がりだからおかしくはないけど、ロック・ポップ・ノイズと出すアルバムごとにジャンルを行き来するモーターサイコのきまぐれというか、ジャズ・エレクトロニカから一歩踏み出したジャガの新境地というか。何といっても、ジャガの独特のセッションにヴォーカルが入ったのが一番の衝撃。それほど違和感もない。全体的な楽曲はジャガのセッションという印象だけど、M4なんかはかなりロックよりで、ジャズの懐の深さがうかがい知れる一枚。やってる本人達が楽しんでるのが、何となく伝わってくる。

8月17日

勤務8日目。
疲れた体を引きずって働いて、残り1時間、最後の勤務は敷地内にあるホテルのバックヤードの出口。
ここは裏道に面しているので、人も車もほとんど通らない。
静かで暇な場所。
しばらく前から雨が降り出した。
気温は高いので、カッパを着ているととても暑い。
蒸し風呂のよう。
最悪だ。
ぼんやり空を眺めていると、雨を降らしている灰色の雲が、夕方の紫色の空をすごい速さで流れていく。
あたりが次第に暗くなっていく。
ふと視線をずらすと、ホテルの19階の窓から、誰かが外を眺めていた。
室内灯のオレンジに逆光になって表情は分からないけど、なんとなくこちらを見ているような気がした。
その誰かさんは、窓にもたれながら髪をかきあげる仕草をした。
きっと清潔で涼しくて明るい室内と、じめじめして暗い僕の場所。
まるで黒澤明の『天国と地獄』だ。
なんとなく山崎努の気持ちが分かった。
僕は山崎努みたいにハンサムじゃないけど。
なんだかムカッとして、その誰かさんに向かってちかちか光る誘導灯をぐるぐる回して見せた。
窓の人影はまた髪をかきあげる仕草をした。
突然出口から車が出てきた。
慌てて誘導したあと、再び窓を見上げると、19階の人影はもう消えていた。
1時間後、鈍い赤紫の空が濃紺に変わり、交代がゆらゆらとやってくるまで、その窓から再び誰かが外を覗くことはなかった。

8月16日

バイト連勤7日目。なんだか元気になってきました!駅の階段も一気に駆け上がれます!何でだ?脳のアレがなんかそういうアレをいっぱい分泌してるのでしょうか?明日も9時から19時まで働きます。こんなに働いたのに、なんと、まだあと1日も働かせてくれるのです!神様でさえ6日働いて1日休んだというのに!これからは「神様より働き者」というキャッチフレーズでいきます。

ちなみに、この場合連勤という言い方は本当は正しくありません。警備というのは夜勤もあるからね。聞いた話によると、8連勤、つまり昼夜連続で4日間も働いたアホもいるらしいです。いつ寝てるんでしょうか?

今までの日記を見てると愚痴ばっかりで誤解されそうですが、結構この仕事は好きです。あくまでバイトとしてね。声出せるし、上手くやれば車や人を自在に操れるわけですから。忙しいのはもちろんですが、絶妙のタイミングで出し入れが出来たりするとすげえいい気分です。疲れるけど、働いたっていう実感みたいなものがありますしね。ところで、とても重要なことなんですが、実は僕の本業は警備ではないんです。なんと、本業は映画学生なんです!驚きましたか。そうですか。自分で言ってて驚いたりとかしちゃったりとかしてたりとかというかオイ!しっかりしろと。

というわけでして、明日一日働いたら、明後日から2日間学校の先輩の撮影を手伝いにいきます。8時半に高円寺集合です。バイトと同じくらい早起きです。ハハハ。人間どこまでできるものか楽しみだなあー…。

8月15日

寒い!なにコレェ!昨日まですげえ暑かったのに!ど、どういうこと!?せっかくの扇風機が一週間も経たずに…。

ということでね、はいバイトでした今日もそして明日も明後日もー…。休みクレと。本日は朝から雨が降りまして、もちろんカッパを装着してずぶ濡れになりながら立っておりました。しかしながら、お盆でしかも日曜で雨とくれば朝の9時に出かけようというアホもいなくて、アホなのはお盆でしかも日曜で雨なのに仕事をしている僕らくらいなもので。非常に楽でした。朝いちの魔のAゲートですら、人も通らないのでタクシーに轢き殺される心配もいらねーし。

というわけで、リポDを片手に頑張りました。DDだけにね。さすがケイン・濃過ぎが宣伝してるだけあって、それなりに体の方は軽くなって、階段を一気に駆け上がったりとかは出来るんですがね、いかんせん精神的に、こう、なんか…。

バイトや通勤の合間にちまちま読んでいたジョン・ル・カレの『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』と、ロバート・B・パーカーの『初秋』を読了。なんか昔に比べると時間がかかるようになったなあ。別にいいけど。これらは新宿駅近くの路上で販売してた奴です。意外と掘り出し物があったりするんで、通りがかったときには時たま覗いています。なんていうか、ハヤカワ文庫はこのくらいボロい方が何となく合ってるような気がします。新品のハヤカワ文庫ってなんかね。タランティーノの映画が、DVDより画質の悪いビデオとかで観た方が合ってるような気がするのと一緒。わかりにくいですね。

夕焼け。明日はいい天気になりそう。

8月14日

うわはあああああ!何ということでしょう!何ということでしょう!ヤバイヤバイ!大ピンチ!ついに我が家の経済状態は未曾有のレッドゾーンに!!今までの経済基盤も借款による比重が極めて高かったのですが、ついに最終防衛ラインも底割れしてしまいましたー!ヤベー!こんなにもクソ働いてるというのに、お財布の中身はマイナスのマイナスに次ぐ危機的状況に!細々と借りていた仮払いもお盆中につき不可能!給料日まであと6日…。ど、どうすれば!?誰かッ…誰かたーすーけーてー。

まあそれは置いといて、と。27日にお台場で『ローレライ』関連の映画イベントが。題して、「VFXの鬼才・樋口真嗣監督×亀山Pが語る日本特撮映画〜来年公開「ローレライ」の秘密が今明かされる」ということでね、知ってはいたんですがね、もちろんバイトが入っておりましてね。泣く泣く諦めようと思ってはいたんですが、福井氏の公式サイトのほうでも発表されましてね、それを見てたらですね、やっぱ、い、行きてぇー!とね、こう、思いましてね…。ど、どどどうしよう!?リンクした『新幹線大爆破』の他にも『太平洋奇跡の作戦 キスカ』『日本沈没』という邦画アクションの傑作をやるということでして、ぜひとも観に行きたいのですがね。『ローレライ』の独占プロモーション映像も公開ということらしく。…うん明日休みをもらってこようそうしよう!…もらえればの話ですが…。

ああ、なんと意思の弱い子でしょう。道理で金が無くなっていくわけだ。

8月13日

警備していると、涼風に乗って隣家から親子喧嘩の声なぞ聞こえてくる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。僕は元気です。嘘です。疲れております。どのくらい疲れているかというと、5回もタイプミスしてしかもまだ間違ってるというくらいでございます。うはあ。

特筆すべきこともない毎日ですが、食玩の「王立宇宙博物館」第二弾が発売されておりました。しかも今回は「白のパイオニア」編と「黒のフロンティア」編という2パターンがまえです。黒編は近くのコンビニにはもうありません。ソユーズなどは発射前が黒、発射後が白に入っておりまして、発射後はゲットしたのですが発射前は手に入らないという、なんとも憎い、もとい心憎いことをしてくれましたチクショウ!!さすがに全部コンプする財力はないのですが、黒編のボイジャーと火星人は欲しいなあ。あと、黒編の火星儀は手に入れたので、白編の木星儀も併せて揃えたいところ。ちなみに、今僕のデスクトップ周りには、機関車とハドック船長と深海魚、それにF-15とヒューイそして五右衛門が鎮座しております。カオス。

そういえば、バイト先のテレビで「新・三匹が斬る」をやっていました。僕はこの時代劇が大好きであります。なぜかというと、彼らがアウトローだからです。黄門様や大岡越前のように権力をカサにきて高笑いということがないのです。三匹の行動理由は、義に反するから、女に惚れたから、はたまたおむすびをくれたから、という極めて個人的かつシンプルな理由で好感が持てます。殿様もタコも好きですが、何より役所広司扮する千石が好きです。今日も気前良くおむすびを奢ってもらって喜んでおりました。よかったよかった。ところが、そのおむすびをくれた人が、葵の御紋印の荷物を運ぶ、いけ好かない飛脚どもに切り捨てられてしまいました!怒る千石!さあどうする!というところで休憩が終わりました。残念無念。「サムライチャンプルー」にも同じテイストの匂いがするので好感が持てます。シナリオによって完成度というかテイストすらもバラつきがありますが、それも「三匹が斬る」っぽくてまた良し。足りないものがあるとすれば、渋い親父分くらいかなあ。レギュラーに一人でもおっさんがいれば、もっと落ち着きが出たような気もするのですが。

8月12日

朝の電車のスーツ姿の減りに、お盆だということを思い出しました。必然的にバイト先で誘導すべき客やオフィスのサラリーマンも減ります。大変よろしい。残るはアホそうなカップルばっか。お前らふらふらしてねーで墓参り行けー。

お盆ということで、かつての知り合いの方々は次々に帰省していくようですが、大学卒業してもふらふら映画撮り歩いてるこんな男が、どの面下げて実家に帰れるというのでしょうか?針の筵、針の筵でございます。ちくちく。痛てて。

家に帰ると全てが終わった後でした。大虐殺。やったーい!これで安心して眠れます。

8月11日

バイト先から扇風機をもらってきました。新大久保から担いできました。ちょっと恥ずかしかった。課長さんからは「大丈夫!ちゃんと動く!」と言われてましたが、今日取りに行ったら当直の人に「動くかどうかわかんないよ」って言われてしまいました。家に帰って繋いでみたらちゃんと動いたのでよかったです。半分諦めかけてたんでね。疑ってごめんなさい。ありがとうございます。家宝にします。

バイト先の同僚に僕と同い年のk(仮名)という男がいるのですが、彼がなかなか暇な男でして、休み時間にタバコを吹かしながら僕の映画のアイディアを考えてくれるのです。例えば今日出た映画のプロット。「ザ・ゴキブリ」。ゴキブリが人を襲う。どっかで聞いたような話ですが、すごいのは、これをゴキブリの内面を描きつつゴキブリ視点で撮る。ゴキブリの希望とか悲しみとか葛藤とか。感動作。しかもシリーズ三部作。でもゴキブリは部屋にわんさか出るのでね、わざわざ撮りたくもないです。あまりにウゼーので薬局でガス兵器を購入してきました。明日は殲滅戦になるはずです。僕の部屋以外に巣を作ってたらアウトですが。よってボツ。

次に出たのが「ザ・セミ」。セミが人を襲う。新しい…けど1週間しか生きられないよ。その1週間しか生きられないセミの内面を描きつつセミの視点で撮るのだそうな。セミの悲しみとかを。感動作。しかもシリーズ三部作。すごいけど、もうセミはバルタン星人がいるからね。あれってセミか?そしたら、バルタン星人をバルサンでどうのこうの…とか言ってたような気がしますが、まあいい。聞かなかったことにしてあげよう。次に出たのが、「ザ・エアコン」。もう生物じゃなくなってるし。エアコンが色んな人の手に渡って、いろいろあるらしい。美人の部屋に設置されて、スカートとかめくったりする。それをエアコンの内面を描きつつエアコンの視点で撮る。エアコンの内面!?しかもエアコンの頭文字は母音だから、正式には「ジ・エアコン」だ。

「ザ・マウス」。ネズミかと思ったら、パソコンのほうのマウスらしい。で、あれが人を…襲えないよなあどう考えても。これは、なんかマウスが勝手に動いてデータとかを勝手に消すらしい。怖ッ!それは怖い!まるでウイルスだ!ウイルス…なんだウイルスか。あんまり危機的ではないね。まあ消されたら泣くけど。泣きながらマウス壊すけど。弱!マウス弱い!ダメだ!「ザ・ミミズ」とかも出たけど、すでにどっかで作られてそうだし。もう全く新しいモチーフは存在しないのか?コンドームやトマトでさえ人を襲ってるしなあ。

そしたら出てきたのが、貝!「ザ・サザエ」とか。日曜の午後6時半とかにやってそうだが…新しい!「ザ・ウニ」。もうなんかすげえでかいウニとか出てきて、針で人を刺し殺したりする。ウニ怖えー!で、結局最終的に落ち着いたのが「ザ・シジミ」ということで。もう何が何だか。おなか減ったなあ。

8月10日

バイト先の警備会社で、扇風機をくれました!やさしいー!でもまだ持ってきてない。新大久保から家まで運ぶのは、考えただけでもう。は、早くもらわないと誰かに取られちゃうかも!…じゃなくて涼しくなってきちゃうかもです。微妙にシーズン外れてきてるし。

でまあ、本日もバイトだったわけですが、ずっと同じところに立ってると季節の移り変わりを感じます。相変わらず気温の方は鬼ですが、風はだんだん涼しくなってきております。もう立秋を過ぎてるから、これからは秋に向かって一直線ですね。僕は季節の中では秋が一番好きです。汗かかないし。まあそれだけじゃなくて、風景なんかも秋が一番いいんですよ。…廃墟とかね!春の廃墟はうららかな日差しの中で所在無さげだし、夏の廃墟はホラースポットの引き合いに出されるから怖くて駄目、冬は寒くて外出歩きたくないしね。秋の、あのなんともいえない哀愁の中にたたずむ廃墟が一番よろしい。廃墟に遊びに行きてぇなあ。あ、わざとキモく書いてます。自分でもどうかと思うし。

周知ですが、僕は廃墟マニアというやつです。写真見れば分かるか。初めて廃墟の魅力にやられたのは、NONFIXという深夜にやってるドキュメンタリー番組の「廃墟シネマ」という回だったと思います。大学入ってこれから好きなだけ夜更かしできるぜーと思って起きてたときに観たのかな。あ、でもちゃんと録画してたって事は、もっと前からそういうの好きだったのかも。自分でも定かではない。それからというもの、バイトで稼いだ金は廃墟写真集にことごとく消えていったわけでして。廃墟の魅力っていうのは、怖いとか心霊スポットとかではなく、あのなんともいえない空気感です。特別な場所っていうのか。神聖な場所っていうのか。戦場とかの人工的に破壊された場所っていうのじゃなくて、人がいなくなってその痕跡だけが残っているってのが重要。好きな人にしか分からんと思いますが。あ、わざとキモく書いてます。あしからず。

というわけで、明日あたりバイトの帰りにでも取りに行かないと扇風機。早くもらわないと誰かに…じゃなくて寒くなっちゃうからね!

個人的メモ。Gregorio Allegri/Miserere mei。『フェイス・オフ』の教会のシーンで流れてた賛美歌。多分。

8月9日

休みだやっほい。ていうか意外と休んでるのでしょうか僕は。前の休みから3日しか経ってないし。でも夜勤と連勤したりしてるから、僕の中ではすげえ働いた気分。仕事した日は、僕の中で人生にカウントされてないような空白が。まあ明日からは8日連続でバイトなんで多分ここもグッタリした感じになるでしょう。

というわけで、今日は急遽山梨の国からやってきた後輩2人をおもてなし。まあ行き先は秋葉原で、僕は人生で2、3度くらいしか来たことない街なので、皆目分からないのですが。初めて来たのは、確か映画サークルのVX2000を安く買い付けるために来訪したときだったような。結局ここでは当時の平均価33万の壁を越えられずに、雑誌でみたどっか辺鄙な街の駅前の「シラクラ」という店で26万で買ったんでした。確か。今はもっと下がってるんでしょうね。なんか悔しい。

というわけで、残り少ない休暇を有効に使うために、午後に到着する一行を待つ間、是枝監督の『誰も知らない』を観ようかと思い有楽町へ。カンヌで新人の柳楽優弥が最優秀男優賞取った奴ですね。銀座の映画館は、個人的な怨恨も含めていろんな意味で嫌いなのですがね。まだここでしかやってないのでね。嫌な予感がしつつも。で、予感的中。少し寝坊して、銀座まで全力でチャリこいで、バイトの仮払いを貰おうと思って新大久保に行って会社まで全力疾走して、でも昨日が休日だったせいで貰えなくてまた駅まで走って、乗りなれない千代田線に乗って駅から劇場までまた全力疾走して時間ギリギリについたー!と思ったら、あえなく「受付終了」の4文字で僕の努力は水泡に帰したのでありました。なんだよ受付って!立ち見でもいいから観させろよ!ケチ!こういうルーズさがないところが嫌なんですよ!映画がさも芸術品みたいに扱って、なんかこじゃれたバームクーヘンとかフランスのレモネードとか売ってるところとか!そのくせ劇場内ではものを食うなとか言うし。言ってるこっちが?でしたよ。まあ個人的な怨恨ですが。映画なんざ大衆娯楽ですぞ。コークとホットドッグとポップコーンで十分だよ。好きに観させろ!バーカ!

とまあ罵詈雑言ですが、腹いせにゲージツとはほど遠い『リディック』を観ることに。ありがとうリディック。その調子でこの気取った銀座もブッ壊してくれ。この作品は厳密には同じデビット・トゥーヒー監督の『ピッチ・ブラック』と繋がってるので、そっちを観てたらもっと楽しめたような。まあ作品的には可もなく不可もなくって感じですが、観てるときにはけっこうクるのに、観終わったあとになんかなーという感覚が付きまとうのです。『トロイ』のときもそう。でかくて腹に溜まるハンバーガーを食ったけど味はよく覚えてないような感じ。わかりやすい分、考える余地がないっていうか。音響とか映像は派手なんで、観てる間は楽しめるんですがね。それだけではなんかね。

そのあと、秋葉原ではるばる青梅の山奥からやってきたおまつりさんと、後輩の桑田ペー助。氏と本山氏に合流。秋葉原ってもっとアレな人が沢山ひしめいてるようなイメージだったけど、今日はアレな人と普通っぽい人と外国の方がそれぞれ均等って感じで。まあ後輩に言わせれば、休日はもっとアレらしいですが。僕は何をしていいか分からなかったんで、とりあえず入った中古屋でハリソン・フォードの『今そこにある危機』のDVDを購入。これはなかなかの思い入れ深い作品で、初めて買ったビデオテープがこの映画だったのです。ちなみに、初めて最後まで観た実写映画は同じくハリソン・フォードの『レイダース』、初めて劇場で観た映画はジョン・ウーの『ブロークン・アロー』でした。昔は(まあ今でもですが)本当にハリソン・フォードが好きでした。人気俳優なのにゴシップが全然ないところとか、賞取りとは無縁であくまでヒーローなところとか。実は結構演技も上手いんですよ。『K-19』のラストの年老いた艦長の演技とか。まあ誰もヘタクソとは言ってねーけど。

なんだか青ざめてしまったおまつり君を青梅の山に返してあげたあと、新宿でビームスに行ったりしてたら、ディスクユニオンを発見!あるのは知ってたけど、いつもすぐそばを通学してたのに全く気がつかなかった。気づけよ。ポストロック/エレクトロニカの中古品放出とかやってて、ひとりで興奮してしまいました。門外漢のペー助。氏はうんざり顔でした。申し訳ないね、どうも。でもアキバでは僕が門外漢だったので、その辺はまあ許してください。乏しい手持ちと見比べつつ、ZERO7の『simple things』を購入。中古品ばかりなのに、意外とお金が出て行きます。うう。

とまあ、しばらくぶりに充実した休日でした。あんまり休まってはいないけど。それでも後輩やオマ様と色々話せたので楽しかったです。みんなありがとう。今度は飲みながらゆっくり話したいです。

8月8日

バイト。翌日が休みなんで、帰って風呂入ってメッセしながらちびちび酒を飲んでいたら、そのままキレイにまわって倒れるように。疲れてんのかなー。もともとそんなに強い方ではないですが、缶チューハイ1本で陥落とは。弱!弱すぎ!大学時代にも仕事で2徹して、夜友人と飲んだらカシスソーダ1杯で昏倒しましたが。弱!

8月7日

日中の通常勤務と、夜間の夏祭りの警備の連勤。日が変わってから帰宅。酷く疲れた。月曜が休みでそのあとは8日連続で仕事。今月は何日か休みはあるけど、ほとんど撮影。映画がなければとかちょっと思ってしまった。最悪につき猛省を要する。もっと死ぬ気にならないと駄目だ。なんつって。

昨日打ち合わせで新宿に出たとき、路上でベースギター1本で演奏してた人に一目惚れ。や、音楽にね。男だし。勢い余ってCD買ってしまった。これはいいものだ。映画にぜひとも使いたい。兄蔵という人なんですが、どこかで聞いたことがあるような気もしないではないような。どこで見たかは定かではないですが。僕にとっての良い音楽ってのは、聴いた瞬間に映像が一気に広がっていく感じ。mp3がダウンできるんで、まあ興味があったら。

ゲイリー・オールドマンの話題で引き合いに出した『ステート・オブ・グレース』のDVDが届く。が、時間が無くて観れない!限定生産で、地味なくせに評価が高いのでどこも売り切れでなかなか手に入らなかった。クロネコヤマトのブックサービス様々。アイリッシュマフィアの抗争劇なんですが、驚くべきことに、エド・ハリスとゲイリー・オールドマンとロビン・ライトが兄弟という役!似てねぇー!!『ミスティック・リバー』なんかで最近話題のショーン・ペンが主人公で、ゲイリーの幼馴染という役。現実に劇中のゲイリーみたいな奴を幼馴染に持ったらすげえ苦労しそう。そのくらいイカレたゲイリーが見れます。

8月6日

警備っていうか、ガード。って書くとちょっとかっこいいかも!?全然そんなことなかった。はは。

タクシーに轢き殺されそうになりました。轢死。僕がガードしてるショッピングモールにはホテルも併設されているのですが、その入り口、魔のAゲートはとにかく買い物客やオフィスの通行人が多いし、リムジンバスやタクシーの往来も激多いので、時間が時間だともう戦場の如き様相を呈することとなります。で、そのゲートに面した道路は2車線のこれまた交通量の多い道路で、右折で入ってくる車は歩行者がいようがなんだろうが、車間の切れ目があると鬼のように突っ込んでくるのです。歩行者もアホだから、車が来てものこのこ歩き続けるし。「歩行者の安全第一」を厳命されている僕らとしては、身を張ってアホからアホを守るのが任務でありまして。

で、今日も身を張って暴走タクシーから都民を守ったわけですよ。今日のは非常に非常に危なかった。暗くなってきていて見通しが悪かったせいもあってか、自転車が走ってきてるのに突っ込んできやがりまして。ていうか、右折待ちをしているときに「くるな」っていう合図をして、侵入してきたときにももう一度合図をしたのに、それをさらにかいくぐって入ろうとしてるし!お前の目はアレか!?最終手段としてタクシーの前に飛び出た僕の3cm手前…いや5cm…10cmくらいあったっけか?よく覚えてないですが、とにかくギリギリで止まったんですけどね、そのまま入ってたらモロにチャリ激突コースだよもう!ヤバかったアレはヤバかったよ!死ぬかと思った。

で、客を降ろしたタクシーの運転手が、帰りがけに僕に向かって言うわけですよ。「バーカ!バーカ!」って。20回くらい。ハハハ、こやつめ。知らんのか、「馬鹿って言う奴が馬鹿」という格言を!格言?この前の、チャリのケツを引っ掛けやがったタクシーといい、どうしてこうタクシー運転手にはアレな人が多いのでしょう?疲れたよもう…。

帰ってきたら、急遽、先週聞いた例のプロジェクトの打ち合わせが。プロジェクトって響き、なんかいいね。で、新宿まで出て、大学時代とさほど変わらない友人と再開がてら打ち合わせ。中華料理屋で飯を奢ってもらっちゃいました。今回は基本的なベースの部分と、お互いの知識の補完程度で。具体的な部分はまたこれから。ていうか、なんだかこれすげえ事になっちゃってますが、果たしてホントに出来るの!?ていうか僕でいいの!?

8月5日

ロケハン、撮影打ち合わせ、試写会。今度の撮影は僕の部屋を使うということで、監督、撮影、製作がそれぞれ来訪。午前中は僕の部屋と周辺をロケハンして、午後から打ち合わせ集合場所の学校へ。集まれる日が少ないこともあって、役者関係や撮影プランなどを話し合いました。このままで果たしてクランクインできるのか?僕は以前予約してあったパナソニックのDVXを借りて、色々と遊んでましたが。

このキャメラは、かなり細かくアイリス値やゲイン値を調節できるので、撮影の際にはかなり綿密な調整が必要。狙った通りの色調や映像にするには、しっかり勉強しなくてはなりませんな。それでも、ちょっといじってみただけでも、かなりいい感じの映像が。いいねえ。外で実際に撮ってみたかったのですが、いかんせん今日は曇り空。キャメラを持ち出すといつもこれだ。この前の『ブルドッグ』の撮影手伝いのときも夕立に降られたし。やっぱ僕のせいか?この能力(?)はホントもう心底要らない。

そのあと、以前送ってもらった僕の過去作を皆で観ることになってしまった。うわあー恥ずかし…くもなかった。思ったほど。なんか、作ってから3年も経つと、ある種諦めの境地というか、あー若かったなーという爺のごとき感想。まあ色々と思い出すこともあるしね。あと、僕は決して自分の作った作品をクソだとか、そういうことは言いたくありません。自分ひとりでやったことならともかく、色んなスタッフやキャストのおかげで出来たものだしね。貴重な時間を割いて協力してくださった方々に失礼。自分の力量の甘さは認めますけど。昔の作品を見ると、カメラをどう動かすかとか、小手先の技術ばかりに目がいってしまっているのが分かります。もっとこう…なんか、全体の空気感とかトーンを大事にしていきたいです。今は。

終わってから、銀座ヤマハホールで開かれた東北新社制作の『SURVIVE STYLE5+』試写会へ。CM界の売れっ子プランナー多田琢、関口現がそれぞれ原案・脚本、監督。出演は浅野忠信、小泉今日子、岸辺一徳、 三浦友和、ヴィニー・ジョーンズ、荒川良良、千葉真一など異様に豪華な面子。特に、ガイ・リッチー監督の『スナッチ』や『ロック・ストック&トゥー・スモーキン・バレルズ』のヴィニー・ジョーンズと荒川良良のコンビが見れるとは!しかしながら、映画のほうは「全く新しい日本映画!」とか「日本映画ではなくニホンエイガだ!」というキャッチコピーが踊る割には、数年前くらいに大量に生まれた、CM出身監督の映像主義的不条理劇の域を一歩も出ることなく、実に退屈な作品でした。こういう作品を映画だというのはいい加減やめて頂きたい。作品スタイルもガイ・リッチーを真似ようとして見事に失敗している感じで、観ていて痛々しいくらいだし。まあ、今日は疲れたので、数少ない褒めどころとか細かいところは後日。

8月4日

2連休だヒャッホウ!休みだ休みだイエー!!

というわけで、今日明日はバイト休み。夏休みだイヤッハァー!!当たり前だった2日程度の休みがこんなにありがたいとはね。本日は溜まった洗濯物を一挙に丸洗いして部屋の掃除をしましたです。そして午後から、山奥からはるばる出稼ぎ中のハイパーカミオカンデ氏と『マッハ!!!!!!!!』を観に行ったり、さらに山奥に怪しい踊りを観に行くための野宿用品買出しに上京してきたst-one氏と合流して飲みに行ったりしました。特にst-oneは、突然茶髪にピアスのサーファー野郎に変身していたりということは全くなく、いつものもっさりした感じの彼で本当に良かったー。大学時代に部長を務めた映画サークルの近況や、後輩どもの頑張りを聞いて一安心。また遊びに行きたいなあ。

さて、今改めて考えてみると、かつて僕が所属していた映画サークルは、創作とかクリエイトとか(同じか)に関して言えば、かなり高いレベルを有していたように思う。それは、映像だったり漫画だったり小説だったり詩だったり絵だったり、結構バラバラだったけど「何かを創り出す」という意味では非常に際立っていた。それこそ、おそらくあの大学の中では他の漫研や文芸部なんかよりははるかに高いレベルで「創作」というものに取り組んでいたと思う。それは実際彼らのサイトなりに掲載されている作品を見ればわかることで。奇しくも、というか何故か彼らはその専門のサークルに行かず、何故か映画サークルに集まってきた。今思えば、それは非常に恵まれていたし、僕自身誇らしいことです。そこにいた当時は、僕がどんなに頑張ってみても、その度に歯軋りしたくなるようなモノを見せられてすげえ悔しかった。というか今でも悔しい。その度に「次こそはぎゃふんといわせてやるわー!」という姿勢で次に取り掛かることが出来たし、それが結果的に僕自身にとってもプラスになっていたのだと思う。多分、僕だけじゃなくてみんながそういう感覚を持ってやっていた。だから、お互いの力量を信頼して任せてこられたし、今でもそのときの仲間は信頼できるし。これって、当たり前のようですげえ事なんじゃなかろうか?今はそれぞれ離れて別々のことをやっているけど、もし叶うならまた皆で何かやりたいね。離れてはじめて思うこと。ありがとうございます。

という、なんか妙に感傷的な気分になってみたり。てへ。

飲みで松本次郎の『フリージア』が話題に上ったんですが、彼のHPを発見!リンクに追加!小学生時代のフィルモグラフィーと共に当時描いた漫画を堂々と載せてるあたり、すでに強者の風格。というわけで、『フリージア (1)〜(4)』は買いですよ!

8月3日

今日も暑かったですね。溶けるかと思った。心底思った。

ゲイリー・オールドマンが、『ハリポタ』に続いて『スターウォーズ』と『バットマン』というビッグタイトル2作に出演するらしい。『SW』の方はダース・モールのような敵役、『BM』にいたっては、敵役どころかゴッサムシティの元警察本部長役らしい。うーん…。ゲイリーはもっと、もっとこうなんか…キモい感じの…!『ハンニバル』のヴァージャーみたいな役所の方がいいなあ…。もっとも、アレはほとんど顔が判別不能でしたがね。『ハリポタ』の出演を承諾した理由は「これなら僕の子供にも見せられるからね」ということらしいのですが。『レオン』といい『ステート・オブ・グレース』といい、もっと狂気じみた役柄の方が絶対に活きるのになあ。キレたゲイリーに帰ってきて欲しい…。

唐突ですが、『コラテラル』に大期待!監督は『ヒート』で12分間の歴史的銃撃戦を描いたマイケル・マン。主演の殺し屋役には、銀髪髭面のトム・クルーズ。共演のタクシー運転手はジェイミー・フォックス。知らん。今日、バイト先のテレビで、プレミアの模様と映像の一部が公開されていたのですが、なかなかいい感じでした。80年代のアクション映画を想起させるような感じで。悪役のトムも新鮮だしね。このところ、愛だのファンタジーだのといったなまっちょろい映画が多かったので、侠臭い映画になりそうで嬉しい限りですねえ。軍事関係のアクションがあまりないのも残念なので、誰か早急に作っていただきたい!

最近、タバコのパッケージのリデザインブーム。ラッキーストライクのクラシカルブレンド発売あたりから急速にオマケ付きが増え始めたけど、パッケージリニューアルはどうなのかね。マイルドセブンに続いて、大学時代の後半に愛用していたキャスターまでヘンテコなデザインになってしまって、残念この上ないです。あの似非洋モクっぽさが良かったのになー。唯一の救いはラッキーストライクがまだ昔ながらのデザインで統一してくれていること。ラッキーまでデザイン変わったら、禁煙します!

先ほど、隣の猫に追い立てられてヤモリが部屋に入ってきました。今にも食われんとするところを助けてあげたのですが、こいつが中々りりしい顔立ちをした立派なヤモリで、しかも真っ白。ヤモリは「家守」と書くあたり、きっと彼はこのボロアパートのヌシ的な存在なのでしょう。「俺はこの部屋の中に入るぞー!」という態度を崩さない彼を確保し、不承不承ながらもお帰りいただきました。僕は命の恩人です。きっと何か良いことがあるに違いない。そうに違いない。爬虫類にもすがりたい今日この頃。

8月2日

映画みたいな夢を見ました。潰れかけた小さな映画館が舞台で、主人公はそこに短期間だけバイトに来た高校生。その劇場は28歳の勝気な女主人と頑固な映写技師の老人、そして気のいいモギリの若い兄ちゃんだけで切り盛りしていて、客はいつもカタコトの変な日本語を話す映画マニアのアラブ人ひとり。主人公はその劇場でバイトを始めるわけですが、そこでぼろぼろになったフィルムを見つけたり、誰もいないはずの劇場内で男の子の幽霊を見たりして、次第にその劇場と従業員たちが抱える過去に触れていく、というような感じの話だったような。なにぶん夢の話なので細かい部分までは覚えていないのですが、いくつかのカットは断片的に覚えていて、特にラスト近くで女主人が飛び降り自殺をするカットなどは、やたらと美しいカメラワークで感動したような。自分で見といてなんですが。ああ、あの夢をそのままフィルムに焼き付けるマシーンとかあったらなあ…!ど、ドラえもーん!!

本日は学校にて上級生の作品の試写会と、夏休みの撮影のミーティング。試写の方は、先日撮影に参加した『ブルドッグ』という作品と、『むげん』という作品。特に『むげん』はかなり完成度が高く、黒沢清を髣髴とさせるカメラワークや森の中の美しい風景描写がかなり衝撃的でした。シナリオを読ませていただいた段階では、それほど面白いとは思わなかったのですが、少ない台詞でも役者の表情や何気ない仕草で感情が伝わってきたり、小道具がやたらとこだわっていたりで、非常に唸らされました。この前の『月がとっても青いから』といい、極めて完成度の高いものが多いです。身近な方々がすげえものを作ると、焦燥感とヤル気がないまぜになったよく分からない感情が。ああ、僕も頑張らねーと…!

ロックバンドのザ・イエロー・モンキーが解散

うわわ、なんてこった!カラオケで歌える数少ないレパートリーのひとつだというのに!『Sicks』あたりは、UKというかレディヘの影響をモロに受けてて好きだったんだけどなあ…。まあ、もう3年も活動してないから諦めかけてはいたけど。ざんねーん。

青山ブックセンターを洋販が支援、営業再開目指す

おお、ぜひとも頑張ってください。

8月1日

28時間ぶりに帰宅。うああ。疲れた。嘘。なぜかすげえ元気。ナチュラルハイ?

というわけで、花火大会とか盆踊りとか、巷はすっかり夏祭りムードですが、僕は暗い穴倉の中でおっさんと顔をつき合わせつつ臨警に臨んでおりました。僕もお祭りに行きたいです。そしておまつりさんに会いたいです。

終了後、電車もなくなっているので、翌日の日勤に備えてひとりで警備員控え室で仮眠。もちろん、シャワーも仮眠室もありません。仕方ないので、喫煙用の椅子を階段の下に組んで、そこで就寝。く、首が痛え。昔は野宿だろうがなんだろうが、まったく平気だったのになあ。毛布すらもないので、一歩間違えれば完全にホームレスです。寝てる間に寒かったのか、起きたらなぜか警備用のカッパを着込んでおりました。もう完全にホームレスですな。そのあと日勤。もうこんな生活は嫌です。たーすーけーてー。

久しぶりに大学時代の友人から電話が。何かと思ったら、彼は友人と組んでなにやらすげえ事を企んでいるようです。それに一枚噛んでくれとの事で。僕のうっかりで再会は出来なかったのですが、詳しい話はまた後日ということに。まだ先の話ですが、実現すれば、すげえビッグプロジェクトになりそう。