LIFE LIKE BLUE

Diary Log-2005-11

11月27日


どうも、お久しぶりです。ファイルは見つかりました。やっぱ学校に置き忘れてました。やはり人間寝ないとダメですね。

というわけで、最近はこの「というわけで」という書き出しが多いわけですが、なにがどういうわけなのかはわかりませんが疲れてるので適当に流してください。ここ数日は、主に役者とリハーサルやったり、劇中に出てくるスケボー少年役をスカウトしたりしてました。この名も無き役が意外と見つからず、知り合い関係は軒並みダメで、結局そこらで遊んでいる人に適当に声をかけてみることに。僕は新宿を中心にうろついているので、スケボー野郎のメッカである新宿駅南口のタワレコ脇の路地へ。行ってみると、夜の10時近いのにいるわいるわ。スケボーに乗った連中が。怖い!なんつーか、新宿が拠点とはいえ、そういう裏路地系とは距離を置いて生きてきた身としては、もうね、はい、ビビリまくりましたすいません。で、助監督と一緒に手近にいるヒゲの奴に恐る恐る声をかけてみたんですが、「興味ない」の一言でアウト!怖いよ!ゼロ距離射撃ですよ!なんつーか、彼らは普通にタメ語で拒否ってくるのでね、そりゃ足も震えるわ。でもまあ、これで吹っ切れたこともあって、もう総当りで(普通っぽい人から)声をかけていったわけですよ。そしたら、3人目くらいで手ごたえが。割とフレンドリーで、なんかすげえいい人。撮影まで時間も無かったんですが、ちょうどその日が空いているということで、なんかあれよあれよという間にOKしてくれました。うーん、意外とやってみるもんですね。内心ではチビりそうになってたけど。

で、今日は学校で買出しとか小道具の準備。上のグロ画像は撮影に向けたテストの一環で、人生初の特殊メイク的なものに挑戦してみたりしました。実験台は撮影助手で、僕と助監督が二人してゲラゲラ笑いながら陰惨な傷跡を作ってみました。こうやって見てみるとマジキモいですね。劇中ではカッターで切られるんですが、もはやそんな次元を通り越していますね。ちなみに、素材はハンズで買ったパーティー用のフェイクスキンと、助監督が作ったローションと水彩絵の具の血糊です。スキンを手の上にくっつけて、ヘラ代わりの定規でズバズバ切る。その上から血糊をすり込んで完成なんですが、うまく傷口らしくするのが意外と難しい。二人して、「こうやった方が皮がべろんて感じになる!」とか「傷の両側に血糊をつけると何がなんだかわからん!」とか言いながら、素人の見よう見まねでやってみたんですが、意外とそれらしくなるもんですね。すげえ面白かったです。ハリウッドの特殊メイクとかが過剰なまでにキモいのは、たぶんやっててガンガンテンションが上がるからだと思います。これは本当に楽しい。それまで会話のほとんどが「眠い」と「辛い」だった助監督が「一気に目が覚めた!」と喜んでたし。これはね、ほんと1000円くらいで出来るんで、マジお勧めです。皆さんもぜひ挑戦してみてください。…まあ映画以外では使いどころはあまり無いですがね。

11月23日

うぁぁ…資料が全部詰まったファイルがどっかいった!カバン開けたら無い!おかしいな?カバンの中に入れたのは間違いなくて、その後全然開いてないんだけどな?いや、まあ他のスタッフに全コピさせてもらえば済むのですがね、なんかこう、あるはずのところから消えているというのは釈然としないなあ。はて?どっかに置き忘れたか?疲れてんのかな…。

というわけで、本日はスタッフと一緒に買出し。ていうか、圧倒的に人手が足りないので、実質僕とカメラマンと助監督の三人だったけど。助監督は「人が多い。眠い」と文句を言っていました。ヴィレッジ・ヴァンガードとかハンズとかを回ったんですが、肝心の小道具はなかなか見つからず、僕以外の二人はグミとかチョコとかそんないらんもんばっかり買っていました。まあ、結局最後に役に立つのは100均なんですがね。新宿は意外と100均が無いので困った。それでもまあ、衣装をクリーニングに出したり警備員用のLEDライトを買ったりしてたら、あれよあれよという間に財布の中が空になりました。まあ一応制作費から落ちるんですが、金が返ってくるまでは未曾有の金欠状態に突入です。もはや2万の家賃も払えん!だれか焼肉を奢ってください。

イーライ・ロス/『キャビン・フィーバー』
先日散々てこずらされた『キャビン・フィーバー』を観ました。キャビン・フィーバーというのは、密室空間における疎外感やいらだちのことらしいです。そういう意味では、今回の僕の映画に近いテーマなんですが、ところがどっこい、蓋を開けてみればとんだB級ホラーでした。そもそも『キャビン・フィーバー』というタイトル自体、キャビン(山小屋)に泊まりに来たアホな大学生の一人が、正体不明の感染病によってフィーバー(発熱)したことで仲間割れするという、まったくひねりのない展開そのままだったし。登場人物も、セックスしまくりのカップルにデブのトリガー・ハッピー、友達以上恋人未満の二人と、あまりにも王道。もっと心理的な恐怖かと思ったら、片思いの女の子の寝込みを襲おうとして血がドバー→ギャー!なんか犬が襲ってきた→ギャー!なんか近くの雑貨店の親父がショットガンもって襲ってきた→ギャー!という、もうね、グダグダな展開。怖いとかどうこう言う前に、主人公たちが致命的に馬鹿なのでイラつくことこの上なしです。別に小屋が孤立しているわけではなくて、普通に歩いて近くの家に行けるのに、いらんスケベ心を出して覗きやっておっさんに銃で追い払われたりとか、もう目も当てられない。住人もみんなどっかおかしくて、前述した雑貨屋の親父は「息子に病気を伝染しやがった!」とか怒鳴りながら、当の息子を放っておいて山の中を追い掛け回したり、途中で出てくる保安官も危険な伝染病が蔓延し始めてるのにヒッピーと一緒に遊び呆け、何の処置もとらずに死体を川に捨てて他は即銃殺と、もうメチャクチャ。一人でも少々の常識を兼ね備えた人間がいれば、まったく何の問題も起きなかったのでは?そういう意味では、変に怖がろうとせずにビールでも飲みながら何人かで笑いながら観るのが大正解な映画でございました。やれやれ。

11月20日

今日も例によってTSUTAYAでDVDを借りる。帰って取り出してみると、あら不思議、なんかね、青いタブが挟まっててケースが開かないでやんの。ええ、何コレ!?つまりアレか?コレを開くためには広い世界を冒険して、巨像的な何かを倒して宝箱の鍵を手に入れないとダメとか?でも僕、レベル(生活レベル)超低いんスけど。しょうがないので、TSUTAYAに電話。そしたら、すげえ慌てた感じで、「申し訳ありますん…せん!それは開きません!」とおっしゃる。カミまくりですが、どうやら巨像によじ登って頭刺すとかはしなくて良さそうです。「大変申し訳ありませんが、宜しければお客様、ケースを破壊して取り出してください!」げぇー!マジか!?まさか巨像を壊す代わりに、宝箱そのものを破壊しろとは!なんたる発想の逆転!でもね、なんか人様のものを壊すということに微妙な抵抗がありまして、まあ明日も学校行くんで、そんときに開けてもらうことにしました。ちなみに、借りたのは『キャビン・フィーバー』です。こんなB級ホラーごときにそんな労力かけられるかバーロー。

というわけで今日は午前中、聖蹟桜ヶ丘へ行ってまいりました。なにしにそんなとこへ行ったかといえば、現在開催されている映画祭TAMA CINEMA FORUMへ行ってきたわけです。この映画祭は、福井晴敏原作映画特集とか、シベ超祭りとか僕の心をこれでもかとくすぐるイカレ…じゃねぇ、イカした映画祭なのですが、本日はTAMA NEWWAVEというコンペに先輩の作品がノミネートされたため。しかし、実のところ単なる鑑賞ではなく、先日先輩から電話がありまして、「舞台挨拶出られないから、代わりに挨拶してきて!」と。げぇー!?マジか!?(二回目)そもそも、この映画自体先日学校で拝見したばかりで、へぇおもしろいなぼくもこんなえいがつくれるようにがんばろうとか思ったばっかりだったりするわけですよ。そんな僕が、監督の代理として何を喋れるというのでしょう?まあ自分でも無茶だとは思いましたがね、先輩たっての頼みとあらば、とばかりに魔都聖跡桜ヶ丘へ乗り込んだわけですよ。そしたらですね、想像以上にしっかりした映画祭で、どうせシベ超祭りとかやるんだから自主の延長みたいなもんだろ?と舐めてた僕としては、妙にVIP扱いされてゲロ吐きそうになったりしまして。司会のアナウンサーのお姉さんに、「監督代理のスタッフのDDさんですよね?」とか言われて、「え?あ…え?はぁ、あの、え?」みたいな。スタッフとかいう以前に、観たのも2、3週間前が初めてだっつーの。もうね、これでもかというくらいに挙動不審。お姉さんとか笑顔すげえ引きつってたし。僕ののキョドりっぷりが通じたのか、主催者をはじめとした周りのスタッフの方々も「こいつはもうだめかもわからんね」的な感じで、まあそのせいか本番は当たり障りのない適当な質問をしてくれまして、何とか乗り切れたというしだいです。まあ作品の紹介というよりは、単なる僕から見た監督の紹介だったような気もしますが…。僕の引きつった笑顔のせいでコンペに落ちたらどうしよう!?

しかし、それだけに飽き足らず、なんかすべて上映が終わったあとに監督座談会なるものがあったらしく、監督が来れないなら最悪お前でもいいから出ろよ的な感じで(嘘です!皆さんすげえフレンドリーでした!すんません!)お願いされたんですが、まあさすがにそれは…。ていうか、出品作品の製作について何一つ知らない僕に何を座談しろと!?まあそっちの方は監督が何とか間に合ったんでね、僕はお役御免となったわけですが、いやあ危ないところだった!恐るべし多摩!せめて来年は自分の映画で同じ壇上に立ちたいものです。

僕は午後からキャスト候補の一人と面接があったので、映画祭を途中退席して学校へ。自分の映画にカムバック。今日来ていただいた役者さんもすげえ人で、なんか『ラストサムライ』で兵士をやったりしてるという経歴の持ち主。妙に映画の趣味が合って、僕の映画の話よりは『コンスタンティン』とか『シン・シティ』の話とかですげえ盛り上がってしまいました。助監督がいたら確実に怒られていたところです。しかしまあ、監督としてはですね、いい人かどうかではなく映画全体のバランスで見なくてはいけないのが辛いところで、脚本についてもすごく理解してくれていたんですが、役と照らし合わせるとちょっと目立ちすぎてしまうんですよね。演技も上手いし、顔もイケメンなんですが…いかんせん役どころがメインではないので。こう言うと他の役者さんに失礼なのですが、今回のキャスト陣は地味顔というか、まあ実際に警備員やってそうな人間を揃えているもので、やはりちょっと浮いてしまう感じが否めないという…。役者さん本人も、「監督のイメージや作品のイメージに任せるので、ダメでも遠慮しないで欲しい」という旨言われまして、うーん、まあ辛いところですが、ね。キャスティングというのもなかなか難しいものです。

11月17日

役者さんの一人と顔合わせ。この役は中盤まで神経質→後半キレまくりという難しい役なんですが、最初に写真を見た印象どおり、イメージに近い感じで大変良かった。役者と会って何をするのかというと、まあ事務的な話はもちろんですが、本読みというのをやったりします。これは、座ったまま脚本の台詞を一通り音読してもらうというもので、キャストが何人か揃っている場合はト書きを助監督が、各台詞をそれぞれの役者が読むという感じ。今回はあまりそこに時間をかけられないため、まあ選考の意味も含めて一人ずつ行っているわけです。しかしですね、僕はこれが大変苦手なんですよ。何故って、自分の書いた台詞はおろか、ト書きまで他人にベラベラと音読されるんですよ!その恥ずかしさたるや、修学旅行の感想作文を、あるいは夜書いたラブレター(書いたことなんかねえけど)を、目の前で声を出して読まれるのに匹敵します。は、恥ずかしい!今まで自主でやってきたときですら、他人の書いた台詞なのに恥ずかしかったりするわけですからね、自分の書いた脚本など、まるでケツの穴を見せびらかしながら歩いているようなもんですよ。まあ、こないだ大学に遊びに行ったときに後輩にそう言ったら、平然と「そんなんじゃダメですよ」と諭されてしまったわけですが。まあ映画を作るなんざ、ハナから公衆の前で服を脱ぐようなもんですがね、どうもね、こればっかりは…。

帰りにTSUTAYAでDVDを借りました。今週は、自分の映画に向けてテンション上げるために、サスペンスとかホラーばかり観ています。少々食傷気味なんですが、それでも『-less』と『0:34 レイジ34フン』を借りました。『-less』は某友人の日記でオチ的なことが書いてあったんで、最初の数分で結末の予想がつきました。同じオチだったら『アイデンティティ』の方が巧かったなあ。あ、『アイデン&ティティ』ではないですよ。あたりまえか。クリスマスにおばあちゃんの家に向かう主人公一家は、途中で道に迷って森に囲まれた一本道をひたすら走る羽目になり、赤ん坊を抱えた女を車に乗せたのをきっかけに、一人また一人と消え、惨殺されて見つかるというもの。タイトルバックでいきなりロックが流れ出したときには、一瞬間違って別の映画を借りてしまったのではないかと思った。あのテイストであの選曲はないだろ!画面がほとんど真っ暗だったのは、まあシーンによってはいい効果だったけどいかせんちょっと暗すぎか。あと、個人的には殺人鬼(?)よりも、途中でショックでおかしくなって、パイを貪り食ったりショットガンを振り回すお母さんが一番怖かった!コメディ系の女優らしいけど、ああいう演技をする人がサイコをやるとマジ怖いですね。原題の『DEADEND』の方が作品のオチ的にもしっくりくるのに、なぜわけわかんない邦題にしたのかよくわからん。

『0:34 レイジ34フン』はイギリス/ドイツ製作の地下鉄を舞台にした映画。ヒロインがうたた寝して最終電車に乗り遅れて、地下鉄の構内に取り残されてしまう。そこに突然来るはずのない列車が到着し、恐る恐る乗り込むと…という話。そもそも寝過ごしても駅員とかに起こされるだろ!という素朴な疑問点はあるものの、まあそれを抜きにすると結構面白かった。ヒロインが初っ端に男を馬鹿にするビッチっぷりを発揮しているので(まあ地下でもあまりかわらんけど)、殺人鬼に追いかけられてもそれほど同情心は沸かず、むしろ『Xファイル セカンド』の「宿主」を髣髴とさせる、地下世界を跋扈する奇形の殺人鬼の純粋なやばさが良かった。結構弱くて、ヒロインにバールのようなもので殴られたり、黒人のあんちゃんにタコ殴りにされたりするんですが、彼らがヘタレなので後一歩でやっつけられず、また襲われるの繰り返し。しっかりしろ!馬鹿!下水道の通路を抜けると突然現れる廃病院の一室や薄暗い地下道など、セットの不気味さは秀逸。廃墟好きのボルテージを一気に上げてくれます。しかし、イギリス映画は終わりの唐突さがなんとなくいつも微妙だなあ。まあアレでいいのかもしれないけど。原題の『CREEP』は「這いよる者」とかそんなような意味。地下鉄はだんだん関係なくなってくるので、やはり原題の方がしっくりきます。『-less』といい、邦題の下手糞さはなんとかならないものか。

11月14日

忙しい今だからこそ!毎日更新!

という名の逃避…。シナリオの直しやってんですがね、もうどこをどうしたらいいのやらさっぱりですよ。いや、今のままじゃダメだってのはわかるんですがね、いい加減何度も読んでるし書いてるし書き直してるし、いったい何が面白くてこんなこと書いてんだかわからんくなってくるんですわ。当初のイメージも、いい加減脳内で繰り返し再生してこねくり回してるんで、一番最初に書き始めたときに新鮮だったものも失われていくんですよ。それはまあ、僕が本当に書きたいものを書いてないってことなのかもしれませんが。とりあえず水曜までにリライトと絵コンテを提出しなくちゃなりませんのでね、ゲロ吐きそうになりながら書きますけど。

気分転換に、TSUTAYAの半額クーポンを駆使して借りたギレルモ・デル・トロの『ミミック』と、ジャッキーの『香港国際警察』を観ました。ジャッキーもゲロ吐いてたなあ。『頭文字D』でもチャップマン・トウがゲロ吐きまくってたし、ゲロは香港映画のステータスを示す重要なファクターなのかもしれませんね。どうでもいいですね。汚い話ですいません。感想はもうちょっと時間があるときに。

関係ないですが、トニー・スコットの『ドミノ』があっという間に終わっててちょっとショック。観ようかどうか迷ってたんですが、ある映画ブログで「脚本がスゲェ」的なことが書かれてて、どうスゲェのかというと、断片的でバラバラな回想エピソードが、後半1時間で驚くべきギミックで収束されていくそうな。脚本は『ドニー・ダーコ』の人だということで、俄然観たい度が急上昇したんですが、気がつけばほとんど話題にもならずに終わってたという。最近のハリウッドアクションは短命だなあ。どうでもいいことですが、脚本の構成ギミックが優れた映画は大好きです。伏線とかが綺麗に重なるとすげえ気持ちいい。そういう脚本を書ける人間になりたい。嘘。もう脚本なんか書きたくない。誰か書いてくれ。

11月13日

ヴぁー。風邪ひきました。ものすごいクシャミが連発。弁当屋のお姉さんには心配され、膝の上で寝ていた猫はパニックになって腰を抜かしました。げはー。

8日に徹夜した後、そのまま学校へ。脚本についてディスカッションしたあと、新宿にあるプロダクションへキャスティングの打ち合わせに。俳優を選んでいるその最中、プロデューサーの携帯に先日のロケ候補だった荒川の地下駐車場を管轄する区役所から連絡が。規定だから1h一万払えだって。あと警備室は使っちゃ駄目だって。うぉーい!ぉぉぉ…。確かに公共施設使用の相場はそのくらいですがね、だからこそものっそい安い金額を見込んでお願いしたわけですよ。ロケ予算は五万ですよ?1h一万て、お前それ10時間使ったら十万じゃん!ダメだ。現場の人間の約束は当てにならん…。まあね、どうせこんなことになると思ってたよ…。悲しいから泣いてるんじゃないぞ!むしろ泣いているというのは嘘です。もう荒川区は信用しないぞファッキン。

とまあ、そんな感じで途方もない疲労感を抱えたまま一路山梨へ。えと、なんかわかんないけど大学のサークルの打ち上げに呼ばれまして、果たして本当に行ってもいいものかどうかと思いつつ、参加してきちゃいました。てへ。野郎ばっかりで周囲からも近寄るなと陰口を叩かれていたサークルは、いつの間にか女の子ばっかりの爽やか映画サークルへ変貌を遂げておりました。肩身狭いことこの上なし。こんなとこに僕がいていいのか、と。威張り放題だった僕に逆恨みした後輩の嫌がらせではないかと疑ったりもしたりしなかったりしましたが、なんか特にいじめられたりしなくて楽しかったです。しかしね、山梨寒い!忘れてた!長袖三枚着たのに恐るべき寒さ。手とかガタガタ震えたし。東京に出て一年半くらいですが、思いのほか僕の防寒機能は麻痺していたようで。いやー参った。そのまま部室に泊まって、後輩の映画観せてもらったりして翌日の昼に帰京。

で、そのまま今度は新宿の別のプロダクションへ行って再びキャスティング。オーディションをやってる最中だったんですが、極めて段取りが悪く、1時間くらい待たされたあと、これまた関係ない話やら何やらで延々引き伸ばされて、結局俳優のリストを渡すだけで2時間以上かかった。社長もなんか変な人だったし、それにもうね、眠くて眠くて。それでもまあまたビール飲んだりしたんですけど。帰ってから布団の上でぶっ倒れてそのまま寝てしまいまして、どうもそれが今の体調不良の引き金ではないかと。

翌日、再び学校へ。打ち合わせの後、午後からカメラマンとクラーク高校へ行って、1年生の実習作品のオーディションを後ろのほうで見させてもらいました。脚本上で少年のエキストラが必要だったんですが、いまいち乗り気になれず。この時点でロケーションの目処が立たず、下手するとそれだけで制作費を8割がた持ってかれるという瀬戸際だったので、エキストラに金なんざ払いたくないという心理が先にたってしまうんですね。監督に制作費を知らせないというこれまでの方法論は、こういう意味だったわけだ。まあ僕はこの時点でオーバーしている予算表を見ているので、しょうがないんですけどね。一応めぼしい生徒をピックアップした後、学校へ戻って再び助監督とロケーション探し。といっても僕はほとんどなんもしてないけど。この日唯一のいいニュースは、学校に入っている警備会社から警備員の衣装がタダで借りられる目処がついたこと。衣装代も馬鹿にならず、なんだかんだでひとり当たり一万五千とか取られるのでね。とりあえず、翌日候補のひとつである府中市美術館と杉並の井草森公園を当たることにして、またビールを飲む。

12日。昼前に助監督と笹塚で待ち合わせ。途中、商店街で映画の撮影をやっていた。邪魔くせぇ。自分たちがやってるときは全然気にしないけど。で、二人で京王線に乗って陽光うららかな府中へ。美術館は劇場とか航空自衛隊の基地とかと並んででかい公園の中にあるんですが、家族連れや散歩中のカップルがのんびり歩いていて、なんかこう、休日ってのはこうあるべきだなあと。美術館ではベルギーの近代美術展をやってまして、すげえ見たかったんですが助監督に怒られて断念。で、肝心のロケハンのほうは、副館長が休みだということで受付のお姉さんに軽くあしらわれました。嘘。すげえ申し訳なさそうに謝られて、むしろこちらこそすんませんて感じです。しかし、ロケ地が決まらないのは困るので、途中にあった芸術劇場という馬鹿でかい施設にダメもとで直接交渉。地下駐車場もすげえ広くて、使い勝手が良さそう。今までで一番いい感じです。で、管理局のほうにお願いしたところ…一平米当たり100円/1d!キタコレ!!一区画を借り切ってもせいぜい四万前後の値段です。しかも、朝9時から夜10時まで!最初、あまりのことに1時間だけかと思ってしまいましたよ!いやあ、言ってみるもんですなあ。管轄は府中文化振興財団とかなんとかいうところなんで、今までのように区の横槍が入る心配もないし。しかし、これまでのことに疑心暗鬼になっていたので、いまいち心の底から喜べなかったりも。一応もうひとつの候補である井草森公園にも行きまして、こちらもいい感じなのですが、管轄である杉並区の対応しだいです。荒川・ファッキン・区と違い、担当者は「学生映画ってとこを押せばタダになるかも」という前向きな姿勢を示してくれたようですが。とりあえず改めて感じたのは、自主映画のときからそうですが「ロケハンは足だけが頼り」ということ。

一夜明けて今日。学校の先輩の紹介で、役者さんに会う。前日の夜からくしゃみが止まらなくなり、今日も頭がボーっとしたまま。顔合わせだけのつもりだったんですが、時間があるということでホン読み、そのままリハーサルまで一気に突入。いやあ、自主映画との違いを強く感じたのは、実はこのときだったりします。自主のときは役者は大体が身内なんで、失礼な話ですが演出はなあなあというか、役者まかせだったりするんですよ。しかし、相手はフリーとはいえ演技で飯を食っている人間。そして初対面。こちらのイメージを伝えるためには、やってもらってディスカッション、その繰り返し。それも、理屈っぽくクドクド言っても伝わらないし、的確かつ簡潔にイメージを伝えなくてはなりません。役柄的にはパラノイアな人物だったんですが、やればやるほど脚本上の欠点や人物像の掘り下げ不足が明らかになって大変だった。今日は先輩が同席してくださったんで、僕の足りない言葉を適切に補っていただいてすげえ助かりました。うーん、監督って難しいわーと改めて感じさせられました。でもまあ、今日それが出来たのは良かったかな。まだまだ勉強不足です。クランク・インまでにはもう少し演出が出来るようにならないと。

10月に観た映画その二。

甲斐田祐輔/『RAFT/Two Deaths Three Births』
ディスクユニオンで安かったので、なんとなく購入。ほぼ全編フィックス、モノクロ。「RAFT」は、山に”RAFT”(救命筏)と書かれたダンボールを運ぶ仕事をする男たちの、ささやかな死との遭遇と別れの物語。「Two Deaths Three Births」はスーツケースを運んで、ひたすら都市のある一点と一点をひたすら歩き続ける男の物語。僕の趣味はドカーンとかバカーンという映画だと思われがちですが、こういう映画も好きだったりします。
「RAFT」は、なんでもない会話をしながら、ひたすら山道を歩く3人の男を淡々と描いただけの映画だけど、観終わった後になんともいえない感傷を呼び起こさせる。台詞とか間の取り方にすげえ巧さを感じます。簡単なようで、”なんでもない”というのが実は一番難しかったり。「Two Deaths Three Births」は「RAFT」に比べてサスペンスの要素がありますが、どちらかというと、都市の影を描いた都市論的な部分に監督のこだわりを感じます。地下駐車場とか陸橋の下とか、都市好きにたまらないロケーションが多くて面白い。どちらも知られざる佳作ですが、おそらくほとんどの人が観る機会がないのは残念。

11月8日

やっと脚本の直し終わったー。気持ち悪い。なんかオエッってする。オエッって。今は徹夜明けの午前9時43分です。あと7分で家を出なくてはならない時間です。いつもなんだかんだと言い訳して昼までやってるから、まあ今日は早いほうですわ。しかしね、どうもこう…だんだん面白いんだかなんだかわかんなくなってくるわ。書きながら、最初の奴が一番面白いんでないかい?とか思います。もうやだ。脚本とかホント腹立つわー。自分の文才の無さに腹立つ。シーンは明確に浮かんでいるのに、それを的確に描写する言葉が見つからない。ちなみに、僕がもらったシナリオの本には、「どんな種類でもライターであることは不健康な精神状態につながっている。詩人の80%、小説家の80.5%、劇作家の87.5%に精神異常と鬱病がみられる」などと失礼なことが書かれています。まあ割りと精神的にまともな人間に近いような気がするような僕なんかは、徹夜明けの狂った思考でしか書けないのかもね。まあいいや。あ、やべ。もう出ないと。

11月6日

どうも、長らくご無沙汰しておりました。お久しぶりです。ていうかまだ誰か来てくれているのでしょうか。閉鎖ではありません。放置している間、僕が死んだのではないかと心配してくだすった方から電話を頂いたりもしましたが、僕は元気です。いろいろと忙しかったため、ここ一ヶ月更新状況はとりわけひどいことになっておりましたが、これからはもっと忙しくなる予定です。まあ、一部の方には口頭で話したんですが、学校の制作で監督することになりまして、現在はロケハンやったりキャスティングやったりゲロ吐きそうになりながら脚本のリライトやったりという状況です。できる限り更新していく予定ですが、なかなか更新されない場合はお察し下さい。

で、ですね、まあ10月は中旬あたりから映画を観まくっておりまして、学校のほうで東京国際ファンタスティック映画祭のタダ券を山ほどもらったりということもあって、連日徹夜で映画を観たりとかそういう生活だったわけですよ。で、やっとこ時間ができて、長々と映画の感想を書いていたら隣のおっさんが電子レンジを使った瞬間、全部屋のブレーカーが落ちてパアとかそんな感じで、執筆意欲も遥か地平線の彼方。その後、脚本を書いたり選ばれたりリライトしたりという状況で、とても日記とか書く精神状態ではなかったのですわ。とりあえず、奇跡的に残った映画レビューと制作日誌的な二本柱でいけたらいいなあとか思っています。まあそんあわけで、これからもよろしくお願いいたします。

本日は助監督と一緒に、映画の主要なロケ地となる地下駐車場の候補へロケハン。今回の映画は、ほぼ全編地下駐車場のワンシチュエーションということで、これが決まれば結構楽になるわけです。東京で地下駐車場貸切なんておそらく無理だろうな、とか思っていたんですが、演出部(本来は製作部の仕事になるのかな?)のメンバーが精力的に探してくれたおかげで、いくつか有力な候補が見つかりまして。今回はそのひとつである川口市のSkipシティへ視察。朝10時に待ち合わせだったんですが、見事に寝坊しまして、10時半ごろ出発。埼京線でゆらゆらと遥か埼玉まで。赤羽で乗り換えたまではいいんですが、しかし、ああなんということでしょう。僕らが乗った電車はあっさりと川口駅を素通りして、そのまま大宮まで運んでくれました。オイィィ!お前、快速とかの割に10駅近くすっ飛ばしてくれやがりまして!そんな頑張らなくていいんだよ!!天気も悪いし、ほんとさいたまは駄目だな!で、まあ二人して一気にテンション落ちたんですが、まあせっかく来たからということでそこで昼飯食ったりして。気を取り直してきた線路を逆戻り。川口に着いたはいいんですが、そこからさらにバスで揺られること20分、ようやく到着。で、ふらふらと地下駐車場へ降りて見学。10分で終了。まあね、別に許可関係とか打ち合わせで来たわけじゃないし、都庁の地下みたいにアホみたいに広いわけでもないのでね、まあウロウロしてると怪しまれるしね。しかし、雨まで降ってきやがりまして、なんかもう…。ほんとさいたまは駄目だな。

で、まあそのまま帰るのもなんなんで、もうひとつの候補地であるあらかわ遊園の地下駐車場を偵察に行くことに。王子駅で都電荒川線に乗車。懐かしい。ちょうど一年前、実習であらかわ遊園を使った際にしこたま乗った路面電車です。で、あらかわ遊園前駅で降りて、のこのこと地下駐車場を探しに行った訳ですが、そもそもこんなとこに地下駐車場なんてあったけか?公園では、降り出した雨のためにフリーマーケットのひとたちが店仕舞いを始めたりしてて、なんかもう気分が滅入る滅入る。まあ僕はチョコバナナ買ったりしたわけですが。歩きながら食った後の棒を振り回してたら、助監督に怒られた。結局自力で探すのをあきらめて、あらかわ遊園のスタッフのおばちゃんに聞いたら、かなり最初のほうで通り過ぎてました。

で、いざ地下へ。まあね、ローカル遊園地の地下駐車場なんてそれほど期待してなかったんですが(失礼)、降りてみたところこれがなかなか立派なもんで。100台近く駐車できる広さがありまして、光の具合とか結構気に入ったもんで、とりあえず警備員のおっさんに管理者を聞きに行きました。胸ポケットに新札両替用の1000円札を山ほど突っ込んだ、ゴージャスなのかなんなのかよくわからんおっさんです。最初はまあ、管理者とか連絡先とかそういう話を遠まわしに振っていたんですが、なんかこう、怪しまれ始めまして、止むをえず映画の撮影でここをお借りしたくゴニョゴニョ…と直接交渉の領域に。そしたら、意外にもものすごくいい反応で、ここは以前も松たか子主演のドラマで使われ…そうなって中止になった、とかそんな感じで非常にフレンドリー。撮影するなら、半分区切って車をシャットアウトするから、とか、かなりいい手ごたえです。普段よほど仕事が無いのか、もう二つ返事と同じくらいの勢いで上に連絡しとくから…と。で、そのときに通された警備室も、もはやレールを敷いてください、照明を置いてくださいと言わんばかりにスペースがありまして、できればここも使わせて欲しいな…というこちらのお願いにも非常に前向きな対応。素晴らしいよ荒川区!いやあ、もうテンションがこれでもかと上がりまくりです。また後日連絡を入れるということで、連絡先を交換して退出。こんなに対応のいい警備員なんて、生まれて初めて見ました。

しかし、ここでひとつ問題なのはですね、映画自体が、その、地下駐車場版「es」というか、警備員版「バトルロワイヤル」…というか…。ええと、まあその辺は巧く伏せていこうということで、本日のロケハン終了。

10月に観た映画その一。

フレッド・マクロード・ウィルコックス /『禁断の惑星』
学校の講義で観ました。全5回の講義のうち、これまでの『カサブランカ』やらオーソン・ウェルズやらに混じって、何故これが最終回なのかよくわかりませんが。まあ『禁断の惑星』といえばSFの古典映画で、なんかパッケージではレトロなロボが美女を抱えたりして、「狂ったロボットが人間に反旗を翻す」的な展開を想像しがちですが、実際はこのロボはウィスキーを飲んでゲップしたりとかそういう感じで、特に悪い奴ではありません。美女も抱きかかえられたりしません。そんなことしたらロボの方が倒れてしまいます。
随所に後の「スター・トレック」や「スター・ウォーズ」への影響が見受けられますが、地底に眠る古代文明の遺跡や件のロボの造形なんかには、手塚治虫への影響まで感じられたりして、この辺の漫画でSFの入り口をくぐった僕なんかは結構興奮させられたりしました。まあ、今観れば、宇宙船がベタなアダムスキー型UFOだったり、レーザー銃の光線がヘロヘロしてやる気なかったりと、色々突っ込みどころは多いんですが、それでもこの時代にこれだけの特撮をやったのはすげえと思います。主人公たちを襲う「イドの怪物」の設定も斬新だったし。しかし、わけても一番驚愕だったのは、主演が『裸の銃を持つ男』のレスリー・ニールセンだったこと!今では劇中で5分に1回「スペルマ」とか言ってるおじいちゃんになったけど、若い頃はまともな役をやってたんですね。当たり前か。

ウォン・ジンポー/『ベルベット・レイン』
このごろ、会う人会う人に言ってることですが、最近の香港映画はホントに面白いですよ。いつまでも「韓流」とか「ヨン様」とかいってる場合じゃないですよ。本作も、監督はメジャーデビュー作ながらもキャスト陣が非常に豪華で、アンディ・ラウにジャッキー・チョン、そして『インファナル・アフェア』の若手二人組み、エディソン・チャンとショーン・ユーという組み合わせ。この二人はいつも揃って出演してますね。『頭文字D』もそうだったし。
とにかく脚本が巧く、まあ映画を客観的に観る人間ならすぐわかってしまうかもしれませんが、僕のような純粋な、もとい騙されやすい人間はラストで「そうだったんか!なーる!」とか思ってしまったりします。まあその方が映画を楽しめるからいいんだけどね。映像も凝っていて、コンクリの道路でリンチされているのを真下からみたりといった変わったのが多いんですが、まあそれはあってもなくても。人によってはあざとすぎて嫌いかもしれませんな。すげえ大作映画っていうわけじゃないですが、こういう小粒でいい映画がたくさん作られるのはいいことです。
しかし、どうも香港映画のスクリーンは小さくて残念。待ちに待ったジョニー・トーの新作『ブレイキング・ニュース』も、公開が決まったのはいいけど、相変わらずユーロスペース(というか、公開日の12/3からは渋谷シアターN)だしなあ。でかいスクリーンで観たいところです。

ロブ・コーエン/『ステルス』
『ベルベット・レイン』のあとに観たんですが、これはこれで面白かった!皆さんの想像通り、もはや何も考える必要のないぶっ飛び映画でした。ストーリーで唯一驚いたのは、宣伝では「AI搭載の無人戦闘機VS3人のステルスパイロット」という感じだったのが、別に無人戦闘機はそれほど悪くなくて(でもまあ1000人単位の虐殺を平気でやってのけてるけど)、むしろ「サム・シェパード扮する無人機推進派の軍人VS戦闘機には人間が必要だ派の主人公たち」といった感じだった。昔なら単純に「機械VS人間」という構図になるところがひとひねりされてるっていうのは、これも時代の流れですかね。
まあストーリーはどうでもよくて、肝心の戦闘機のシーンは確かにすごい。マッハで飛びまくるステルスを、これでもかといわんばかりにグルングルンと飛びまくらせるのは、もうアドレナリン出まくり!それゆえ、なんか途中でタイでバカンスに行ったりとかすると、早く飛行機に乗れよ!とイライラしたりもするんですが。しかし、「機械知性と人間」とか「目標を真上から急降下して攻撃」とか、なんとなくどこかで見たような展開が多かったんですが、よく考えれば「実写版戦闘妖精雪風」とか「実写版エース・コンバット」なんですな。まあそれを実写でやるってところがアメリカ人の馬鹿なところ(いい意味で)なんですがね。
しかし、この映画もそうですが「この映像はいったいどうやって撮ってるんだ?」という驚きが観客の中に全くないというのがなんか悲しいですな。これも時代ですかね。