LIFE LIKE BLUE

Diary Log-2006-06

6月25日

今、膝の上にねこがいます。しかもマジ寝です。ノラのくせに何の警戒心もなく、ぐうすういびきをかいて寝てます。とてもキーボードが打ちづらいです。足も痺れて感覚がなくなっています。でも動かない。動けない。それがねこ!ねこクオリティ!かわいいなぁもう!

そんな状態でお届けする今日の日記ですが、まあここを見ているであろう大方の皆さんはご存知のとおり、土曜の夜は元映画サークルのみんなと飲みに行きました。どんな塩梅だったかは、それぞれご自分の記憶を掘り起こして下さい。めんどいので。僕は楽しかったです。参加しなかったひとは適当に想像して楽しんで下さい。めんどいので。

そのあとは、後輩本山君と適当に飲んだりだべったりしながら朝まで過ごし、夕方から友人本山君と飯を食いに行きました。一日に本山を名乗る人間ふたりと飯を食ったのは生まれて初めてでした。そんな一日でした。

ねこはキーボードの音がうるさかったのか、大きいあくびをひとつしてふらふらとどこかへ行ってしまいました。アディオスねこ。達者で暮らせ。



めし、くわせろ

6月21日

ガンガン日記の間隔が空いていきますすいません。一週間がたつのが早いこと早いこと。いまや新幹線並だ。一年後には音速を超えるんではなかろうか。そしてじじいになるころには「光陰矢のごとし」とか言うのだろうか。

最近、坊主にしました。今の長さは一ミリ弱といったとこでしょうか。こないだ先輩の家で編集を徹夜で手伝ったあと、「やるか」「では」といった塩梅でがーっと。なにやら鏡の中から見知らぬヤバげな男が見ていますが、まあ慣れでしょう。頭の感触が面白いです。新鮮。しかし、何故か割に周りの評判はよろしく、今日は煙草を吸ってたら普段は話しかけてこないシャイな上司が「それ、似合うね」と声をかけてきたりしました。職場で人間関係に行き詰ったりしたら、ぜひ坊主になることをお勧めします。まあ似合うとかいわれても困るのだが。

マーク・フォースター/『ステイ』
精神科医のサム・フォスター(ユアン・マクレガー)は、前任者からヘンリー・レサム(ライアン・ゴズリング)という謎めいた青年の治療を引き継ぐ。予言めいた言葉を発し、不可解な絶望を抱えるヘンリーに戸惑うサムだが、ヘンリーは「3日後の深夜に自殺する」と言い残して姿を消す。元患者であり現在付き合っている画家のライラ(ナオミ・ワッツ)の心配をよそに、必死でヘンリーを探そうとするサム。死んだはずのヘンリーの母親と飼い犬、繰り返す同じ光景、そして彼の前にたびたび現れ、謎めいた台詞を残すヘンリー…。短い会話から次第にヘンリーの存在に迫っていくサムだが、現実とも悪夢ともつかぬ奇怪な体験に、次第に現実と幻想の狭間に囚われていく。
はじめに言ってしまうと、この物語のオチはある程度映画を見ている人間にとっては容易に予想できてしまうかもしれない。近年似た趣向の映画が公開されていることもあり、物語の仕掛け自体はそれほど目新しいものではなく、個人的にはもうひとひねり欲しかった感がある。
ユアン・マクレガーやナオミ・ワッツといった実力派の演技も良かったが、何といっても多田由美の漫画から抜け出してきたようなたたずまいのライアン・ゴズリングの存在感が大きい。冒頭のカー・クラッシュシーンから一転、道路の真ん中を歩き出すヘンリーをとらえたショットの美しさは彼ならではだろう。同じ人間とは思えないシルエットに、ちょっと悲しくなる。
随所に現れる、物語のキーであるマンハッタン橋の映像や宙釣りになったグランドピアノ、そしてどこまでもつながる螺旋階段など、現実と幻想の中でマンハッタンが次第に巨大な迷宮と化していくビジュアルセンスは卓越したものがあった。キリコの絵画のような、空虚で絶望感が漂う世界観にクラクラさせられる。恵比寿ガーデンシネマでの上映だが、写真美術館のすぐ隣での上映はこれ以上ないチョイスといえるだろう。『チョコレート』の挿入歌提供に続き、本作のメインスコアを担当したアッシュ&スペンサーの音楽とあいまって、幽玄なエンドロールの映像の美しさが印象的だった。

6月14日

とんとご無沙汰でしたが、先週末は高校時代の友人が2日ほど泊り込みにきていました。すげえ久しぶりでしたが、元気そう…だった…かな?まあ昔から死んだ魚のような目をしていると自称している男なのでよくからん。とにかく、変わってないようで安心。僕が一方的にテンション上がって喋り捲ってしまったような気もするのですが、短い滞在を楽しんでくれただろうか?まあ、なにはともあれ元気出せ!

で、家にいるとき、たまたま大学時代に撮った『綺麗』を観たのですが、これがなかなか良く出来てまして、まあ演技とか演出とかはアレな感じですが、それでもまあ、知らないゆえの強みというか、やりたいことがハッキリ出ていて思っていた以上に楽しめました。こっちに来てから忘れかけていたものを昔の自分に貰ったような気分です。自分ごとでなんですが。

最近は会社でとある映画の「完成台本」という奴を作っています。完成台本とは、要は撮影の段階で変わった台詞とかシーンを完成版に合わせて作り変えるという作業です。何をするかというと、完成した映画から書き起こした台詞やらシーンやらをひたすら撮影台本に切り張りしていくということです。しかし、なにぶん全編関西弁なのですが、某構成作家の脚本はところどころエセ関西弁になったり標準語になったりしているので、ほとんどがそれをチマチマと直していくという作業。「そうやねんな」とか「忘れひん」とかを細かく細かく貼り付けていく。気が変になりそうだ。完成したところで、これをいったい何に使うのかは皆目見当がつかんのですが。

フェルナンド・メイレレス/『ナイロビの蜂』
園芸が唯一の趣味であるナイロビ駐在のイギリス外交官、ジャスティン・クレイル(レイフ・ファインズ)の元に妻テッサ(レイチェル・ワイズ)の訃報が届く。かつて、ジャスティンの公演中にイギリスのイラク戦争政策へ痛烈な批判を浴びせたテッサは、ナイロビでも製薬会社の非人道的な新薬実験に関する情報を集めていた。疑惑の残るテッサの死に、彼女が残した資料からその真実を知ろうとするジャスティンだが、そのさなか本国から帰国の命令が下る。遺品から見つけた、友人の高等弁務官サンディ(ダニー・ヒューストン)の意味深な手紙や、上司のペレグリン(ビル・ナイ)の態度を不審に思ったジャスティンは、テッサの遺志を継ぐべくケニアに戻る決意をするが…。
ブラジル版「仁義なき戦い」ともいうべきバイオレンス映画『シティ・オブ・ゴッド』で話題をさらったフェルナンド・メイレレスの長編2作目は、ジョン・ル・カレ原作のスリラー。新薬の人体実験をめぐる陰謀と妻の死の真相を探る二重構造に加え、二人の出会いから別れを回想形式でフラッシュバックで挿入するという形式。
前作は、ざらついたドキュメンタリータッチの映像と、早回しや時系列の逆転といったトリッキーな映像技術のミスマッチさが印象的だったが、今回は映像技術的な部分は抑えめ。しかし、ケニアパートにおけるスラムの熱気が伝わってくるような力強さと、荒涼とした美しい大地の風景描写はさすがメイレレスといった感じ。陰鬱で静かなイギリスの描写は性に合わなかったのか、大部分を占めるケニアが舞台になると、途端に描写にキレが戻る。前作でも撮影監督を務めたセザール・シャローンの手持ち映像が衝撃的。
突然主人公が強くなったりしなかったり、暗殺者が表立って出てこなかったりするあたりが現実的で、題材的にドキュメンタリー的な手法が功を奏していることからも、メイレレスの登用は正解だろう。ジャスティンの回想で描かれる二人の描写も自然で、変にクサくなり過ぎないあたりに巧さがみえる。
あえて言うと、製薬会社の陰謀と平行して描かれるテッサへの不倫疑惑が本作の要素のひとつであり、原作者ジョン・ル・カレの著作『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』でも、主人公の妻の不貞が物語の重要な軸を担っていた。そうなると、ラブ・ストーリーを主軸に打ち出した宣伝の方法は、少々作品の魅力を損なってしまったような。事なかれ主義の外交官と情熱的な活動家という、相反する主義を持った夫婦間の愛と、そこから生まれる疑惑が主人公の行動理由であり、純愛を前面に持ってこられるとなんとなく結末が想像できてしまうのが残念だったりする。しかし、それを差し引いてもメイレレスの語り口は巧妙で、十分楽しめる内容になってはいるのだが。
身重の体を押して出演し、作中でも膨らんだお腹を惜しげもなくみせてオスカーをゲットしたレイチェル・ワイズも良かったが、「ハリー・ポッター」シリーズのヴォルデモート役など最近大役が増えてきたレイフ・ファインズの微妙に薄い存在感が、物静かな英国紳士ジャスティン役に何気にピッタリだったりする。

6月5日

先日は大学時代の知り合いが荻窪で公演をやるということで、急遽撮影で加わることになりました。レストランを使った演劇ということで、なかなか目新しくて楽しかったんですが、カメラのために席を開けさせたり照明をいじったりと、なんか気がついたらやりたい放題やってしまいまして…。皆さん怒ってないだろうか。すんませんした。終わった後に打ち上げにも同席させてもらいまして、肉を食わせてもらいました。ガンガン喰いました。本当に怒ってないだろうか…。

告知です。前に下北沢トリウッドでやった映画『FILM MEMOIRE』が、平均動員率89%満員御礼ということで、改めてロードショーと相成りました。ありがとうございます。前回はアニメの特集上映の合間にひっそりと載っていたこの映画ですが、現在はトリウッドのトップページに堂々と掲載されております。hidoo氏がキモいキモいと絶賛していたあの方が目印です。6月10日土曜日から16日金曜日まで一週間、15時、16時半、20時の計三回の上映です。前回は来れなかった方、行ったけどまた観たい方、観たくない、キモいという方、皆さん是非ご来場ください。よろしくお願いしまっす!